Executive Dashboard での KPI カードの作成(テクニカル・プレビュー)
この項では、[Quality Insight]>[Executive Dashboard]で KPI カードを作成および管理して、ビジネス目標に対するチームまたは組織の進行状況を測定する方法について説明します。
Quality Insight を新しいバージョンにアップグレードすると、以前のバージョンの KPI カード・データは保持されません。
KPI カードの概要
Executive Dashboard の KPI カードは、測定値を視覚的に表現する軽量ツールです。
次の 2 種類のカードを作成できます。
数量カード |
ビジネス・メトリックの数または量を表示します。たとえば、リリース 16.0 で修正された致命的な不具合の数や、修正待ちのアクティブな不具合の数などです。 |
パーセント・カード | ビジネス・メトリックの比率を表示します。たとえば、アクティブなすべての不具合に対する致命的な不具合の割合や、アクティブなすべての不具合に対する修正された不具合の割合などです。 |
カードごとに次の情報が表示されます。
カード・タイトル | タイトルは、このカードが測定するもの、つまり特定の KPI について説明しています。これは、カードの上部中央に表示されます。 |
数値 | 数値は KPI の結果を示します。これは、カードの中央に表示されます。標準設定では、青色で表示されます。カードに対してカスタム・インジケータが設定され、そのインジケータによって異なる範囲の数値に対して異なる色が定義されている場合は、インジケータ設定で指定された色で数値が強調表示されます。 |
プロジェクト名 | カードが測定するターゲット・プロジェクトです。カードの右下隅に表示されます。 |
タグ |
標準設定では、カードにタグは付いていません。カードに対してカスタム・インジケータが設定され、そのインジケータによって異なる範囲の数値に対して異なるタグが定義されている場合は、対応するタグがカードの左下隅に追加されます。 |
サンプル・カードの追加
KPI カードの作成方法は、サンプル・カードを追加することで理解できます。これにより、カスタム KPI カードを容易に作成できるようになります。
サンプル・カードを追加するには、次の手順を実行します。
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[Quality Insight]>[Executive Dashboard]を開きます。[Edit Mode]をクリックして編集モードに入ります。
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[Add Card]の横にある下矢印をクリックし、[Add from Sample]を選択します。
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[Add from Sample]ウィンドウで、測定するドメインとプロジェクトを選択し、サンプル・カードのエンティティ・タイプを選択します。
サンプル・カードは、選択したエンティティ・タイプによって異なります。
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サンプル・カードを選択して[Next]をクリックします。
[Add Card]ページが開きます。[Name]フィールドを除くすべてのフィールドは、選択したプロジェクトとサンプル・フィルタに基づいて自動的に入力されます。
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[Name]フィールドで、サンプル・カードに名前を付けます。
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[Save]をクリックします。サンプル・カードが作成されます。
数量カードの追加
ビジネス・メトリックの数または量を表示するには、数量カードを追加します。
数量カードを追加するには、次の手順を実行します。
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[Quality Insight]>[Executive Dashboard]を開きます。[Edit Mode]をクリックして編集モードに入ります。
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[Add Card]をクリックします。
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カードについて、次の内容を指定します。
フィールド 説明 Visible このカードの表示をオン/オフします。
表示をオフにすると、このカードは編集モードの[Invisible]タブにのみ表示されます。
表示をオンにすると、このカードはビュー・モードと編集モードの両方で表示されます。編集モードでは、[Visible]タブにリストされます。
たとえば、パーセント・カードの分子として機能するように作成される数量カードは、表示を無効にして[Invisible]タブに配置できます。
Name このカードに対して、それが測定するものについて説明する一意の名前を付けます。 Domain 目的のプロジェクトが存在するドメインを選択します。
Project データを測定するプロジェクトを選択します。
次の要件を満たすプロジェクトを選択できます。
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Quality Insight が有効になっている。
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表示権限がある。
Entity Type エンティティ・タイプとして、不具合、要件、またはテスト インスタンスを選択します。
Indicator その設定をカードに適用するインジケータを選択します。
[default]を選択すると、カード内の数値は常に青色で表示され、タグはカードに追加されません。
インジケータ設定の詳細については、インジケータの定義を参照してください。
Aggregation Method 次のいずれかのオプションを選択します。
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Count:エンティティの個数をカウントします。
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Sum:すべてのエンティティの指定したフィールドの値を合計します。このオプションを選択する場合は、値を合計するフィールドを指定します。
フィルタ [Edit filter]をクリックして、プロジェクト・データのフィルタを定義します。
詳細については、Quality Insight でのレコードのフィルタリングを参照してください。
Include historical data ALM は、監査テーブル内のエンティティの変更を追跡します。追跡するのは、誰が変更を行ったか、何が変更されたか、変更の内容、およびいつ変更が発生したかです。変更を追跡してプロジェクトの進行状況を測定する場合は、[Include historical data]オプションを有効にします。
たとえば、過去 1 か月間に自分のチームに割り当てられた不具合の数や、今週に修正された不具合の数を知りたいことがあります。
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Changer:変更を行った人を選択します。
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Field:変更されたフィールドを選択します。
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Changed from:そのフィールドの変更前の古い値を選択します。
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Changed to:そのフィールドの変更後の新しい値を選択します。
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Change Date:変更がいつ発生したかを選択します。
例:
今週修正された不具合の数を測定するカードを作成する場合は、次のようにします。
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[Include historical data]を有効にします。
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[Field]フィールドで[ステータス]を選択します。[Changed to]フィールドで、[修正済み]を選択します。[Change Date]フィールドで[今週]を選択します。
過去 1 か月間にチーム A から自分のチームに転送された不具合の数を測定するカードを作成する場合は、次のようにします。
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[Include historical data]を有効にします。
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[Field]フィールドで[責任者]を選択します。[Changed from]フィールドで[チーム A]を選択し、[Changed to]フィールドで自分のチームを選択します。[Change Date]フィールドで[前月]を選択します。
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- [Save]をクリックしてカードを追加するか、[Cancel]をクリックして破棄します。
パーセント・カードの追加
ビジネス・メトリックの比率を表示するには、パーセント・カードを追加します。
パーセント・カードを追加するには、次の手順を実行します。
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[Quality Insight]>[Executive Dashboard]を開きます。[Edit Mode]をクリックして編集モードに入ります。
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[Add Card]の横にある下矢印をクリックし、[Add Percentage]を選択します。
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カードについて、次の設定を指定します。
フィールド 説明 Visible このカードの表示をオン/オフします。
表示をオフにすると、このカードは編集モードの[Invisible]タブにのみ表示されます。
表示をオンにすると、このカードはビュー・モードと編集モードの両方で表示されます。編集モードでは、[Visible]タブにリストされます。
Name このカードに対して、それが測定するものについて説明する一意の名前を付けます。 Numerator その数値を分子として機能させる数量カードを選択します。
注:分子カードと分母カードは、異なるエンティティ・タイプにすることができます。たとえば、パーセント・カードを作成して、不具合と要件の比率を示すことができます。
Denominator その数値を分母として機能させる数量カードを選択します。
注:分子カードと分母カードは、異なるエンティティ・タイプにすることができます。たとえば、パーセント・カードを作成して、不具合と要件の比率を示すことができます。
Show Decimals パーセントの小数点以下を表示するかどうか。 Indicator その設定をカードに適用するインジケータを選択します。
[default]を選択すると、カード内の数値は常に青色で表示され、タグはカードに追加されません。
インジケータ設定の詳細については、インジケータの定義を参照してください。
- [Save]をクリックしてカードを追加するか、[Cancel]をクリックして破棄します。
KPI カードの編集、削除、および並べ替え
作成した KPI カードは、編集したり削除したりできます。また、ダッシュボード内の位置を変更することもできます。
KPI カードを管理するには、次の手順を実行します。
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[Edit Mode]をクリックして、ダッシュボード編集モードに入ります。
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編集、削除、または並べ替える KPI カードにカーソルを合わせます。
カードの編集 -
[Edit]ボタン
をクリックします。
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[Edit Card]ページで、カードの属性を編集します。
詳細については、数量カードの追加およびパーセント・カードの追加を参照してください。
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[Save]をクリックして変更内容を保存します。
カードの削除 [Delete]ボタン
をクリックします。[Confirm]ダイアログ・ボックスで[Yes]をクリックします。
カードの並べ替え KPI カードは、標準設定では作成日時順に並べられます。
KPI カードを並べ替えるには、次の手順を実行します。
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[Move]ボタン
をクリックします。
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カードをドラッグして、ダッシュボード内の目的の位置にドロップします。
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カードへのドリル・ダウン
カードを開くと、カードでフィルタされたエンティティの詳細を確認できます。カードのドリルダウンは、数量カードでのみ利用できます。
カードにドリル・ダウンするには、次の手順を実行します。
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ダッシュボードの表示モードで、カードをクリックします。
カードでフィルタされたエンティティが表示されます。
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をクリックして、テーブルのカラムの表示/非表示を切り替えたり、並べ替えたりします。
非表示ボタン クリックすると、カラムがテーブルから非表示になります。 表示ボタン クリックすると、カラムがテーブルに表示されます。 移動ボタン これを押したまま、カラムをカラム・リスト内の目的の行にドラッグ・アンド・ドロップします。
注: [サマリ]カラムと[不具合 ID]カラムは常に表示されます。非表示にすることはできません。
ダッシュボードに戻るには、[戻る]をクリックします。
インジケータの定義
カードにインジケータを適用すると、カードの数値の表示方法がそのインジケータの設定によって定義されます。たとえば、数値が 50 未満の場合は赤色で表示し、数値が 80 を超える場合は緑色で表示するようにインジケータの設定を定義できます。
インジケータを追加、編集、または削除するには、次の手順を実行します。
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[Quality Insight]>[Executive Dashboard]を開きます。[Edit Mode]をクリックして編集モードに入ります。
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[Indicator]をクリックします。[Indicator]ウィンドウが開き、既存のインジケータがすべてリストされます。
既存のインジケータを削除するには、削除ボタン
をクリックします。
既存のインジケータを編集するには、そのインジケータをクリックして詳細を開きます。
新しいインジケータを作成するには、[New Indicator]をクリックします
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[Edit Indicator]ウィンドウで、次の設定を指定します。
Indicator Name インジケータに名前を付けます。 Color 次の 2 つのオプションがあります。
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Color:このインジケータ設定を使用するカード上の数値に色を追加する場合は、これを選択します。
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Tag:このインジケータ設定を使用するカードにタグを追加する場合は、これを選択します。
Quantity 次の 2 つのオプションがあります。
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Quantity:このインジケータが整数値で作成されている場合は、これを選択します。
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Percentage:このインジケータがパーセント値で作成されている場合は、これを選択します。
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インジケータの下限と上限のしきい値を設定します。3 つのデータ範囲が自動的に作成されます。
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各データ範囲に対して色またはタグを割り当てます。
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[Save]をクリックしてインジケータを作成するか、変更を保存します。
設定をリセットして最後に保存した変更に戻すには、[Reset]をクリックします。インジケータの作成や変更をキャンセルするには、[Cancel]をクリックします。インジケータを削除するには、[Delete]をクリックします。
ダッシュボード・カードの再構築
プロジェクトのダッシュボード・カードにデータが欠落しているのを見つけた場合は、プロジェクトのカードを再構築して、ALM サーバから Quality Insight サーバにプロジェクト・データを手動で同期できます。プロジェクトのカードを再構築した場合、カードは削除されませんが、そのデータは再同期されます。
この機能は、サイト管理者のみが利用できます。
特定のプロジェクトのダッシュボード・カードを再構築するには、次の手順を実行します。
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[Quality Insight]>[Executive Dashboard]を開きます。
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[Rebuild]ボタン
をクリックします。
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[Domain]フィールドで、プロジェクトが存在するドメインを選択します。[Project]フィールドで、プロジェクトを選択します。
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(オプション)再構築する前に、Quality Insight サービスの状態を確認できます。
IRIS Service Health クリックすると、Quality Insight Elasticsearch サービスの状態がチェックされます。 Fetcher Service Health クリックすると、Quality Insight サービスの状態がチェックされます。 -
次のチェックボックスを選択して、[Rebuild]をクリックします。
この操作により、上記の ALM プロジェクトの Elasticsearch インデックスが削除され、再構築されます。完了するまでに時間がかかる場合があります。この変更を承認するには、このチェックボックスをクリックします。
参照情報: