事例シナリオ - 追加の仮想ユーザの初期化/実行と,実行中の仮想ユーザの停止
この事例シナリオでは,ユーザの Peter がシナリオの実行中に,仮想ユーザの定義済みスケジュールに関係なく,仮想ユーザの動作をどのように操作するかについて説明します。この例では,指定した数の追加の仮想ユーザを初期化または実行する方法や,指定した数の実行中の仮想ユーザを停止する方法を示します。
注: 本項の例では,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスのオプションを示します。このダイアログ・ボックスでの作業に関するすべての情報がここに記載されているわけではありません。[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスでの作業に関するすべての情報については,「[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックス」を参照してください。
仮想ユーザ・グループ・モードで追加の仮想ユーザを初期化/実行する
次の手順では,Peter が仮想ユーザ・グループ・モードで作業しているときに,どのように追加の仮想ユーザを初期化および実行できるかを示します。
注: 追加の仮想ユーザの初期化または実行を行うオプションは,お互いに関係のない 2 つの異なるアクションとして実行できます。ここでは,説明のために 1 つのワークフローとして一緒に表示しています。
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追加の仮想ユーザを初期化する
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追加の仮想ユーザを実行する
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初期化した仮想ユーザを実行する: 前の手順で初期化した仮想ユーザから 5 個の仮想ユーザを実行できます。これを行うには,[実行]ボタンの矢印をクリックして[初期化して実行]を選択します。5 個の仮想ユーザの状態がすぐに[準備完了]から[実行]になります。
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新しい仮想ユーザを実行する: 前の手順で初期化した仮想ユーザに影響を与えることなく 5 個の新しい仮想ユーザを作成および実行できます。これを行うには,[実行]ボタンの矢印をクリックして[新規実行]を選択します。5 個の仮想ユーザがすぐに作成され,直接[実行]状態になります。
Peter が Script_A の 10 個の仮想ユーザをすぐに初期化し,各仮想ユーザで定義したスケジュールで初期化するまで待機しない場合,[実行]タブで[仮想ユーザの実行/停止]をクリックし,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスを開きます。
このダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,[#](数)カラムに「10」と入力します。
これらの仮想ユーザを初期化するには,[初期化]をクリックします。10 個の仮想ユーザがすぐに初期化され,[準備完了]状態になります。ここから,定義したスケジュールに従って実行されます。
注: 初期化される追加の仮想ユーザは,[ダウン]状態の仮想ユーザから取得されます。Peter が[ダウン]状態の仮想ユーザ数よりも多くの仮想ユーザを初期化する場合,これらの仮想ユーザはすべて初期化されます。上の例では,5 個の仮想ユーザが[ダウン]状態でした。5 個の追加の仮想ユーザが作成される間にこれらすべてが初期化されています。
Peter が Script_A の 5 個の追加の仮想ユーザをすぐに実行し,各仮想ユーザで定義したスケジュールで実行するまで待機しない場合,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,[#](数)カラムに「5」と入力します。
次の 2 つの方法でこれらの追加の仮想ユーザを実行できます。
注: [ダウン]状態の仮想ユーザがまだ存在する場合,新しい仮想ユーザはそこから取得されます。
パーセント・モードで追加の仮想ユーザを初期化/実行する
次の手順では,Peter がパーセント・モードで作業しているときに,どのように追加の仮想ユーザを初期化および実行できるかを示します。
注: 追加の仮想ユーザの初期化または実行を行うオプションは,お互いに関係のない 2 つの異なるアクションとして実行できます。ここでは,説明のために 1 つのワークフローとして一緒に表示しています。
新しい仮想ユーザを初期化する
script_a: 4 個の仮想ユーザ
script_b: 3 個の仮想ユーザ
script_c: 3 個の仮想ユーザ
追加の仮想ユーザを実行する
初期化した仮想ユーザを実行する: 前の手順で初期化した仮想ユーザから 5 個の仮想ユーザを実行できます。これを行うには,[実行]ボタンの矢印をクリックして[初期化して実行]を選択します。5 個の仮想ユーザの状態がすぐに[準備完了]から[実行]になります。
新しい仮想ユーザを実行する: 前の手順で初期化した仮想ユーザに影響を与えることなく 5 個の新しい仮想ユーザを作成および実行できます。これを行うには,[実行]ボタンの矢印をクリックして[新規実行]を選択します。5 個の仮想ユーザがすぐに作成され,直接[実行]状態になります。
Peter が Script_A の 10 個の仮想ユーザをすぐに初期化し,各仮想ユーザで定義したスケジュールで初期化するまで待機しない場合,[実行]タブで[仮想ユーザの実行/停止]をクリックし,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスを開きます。
このダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,[分配 X すべてのスクリプト内の仮想ユーザ]ボックスに「10」と入力します。Script_B と Script_C のパーセント値が 0% に設定されていることも重要です。この理由の詳細については,次の注記を参照してください。
注: チェック・ボックスの選択を解除すると,仮想ユーザは該当のスクリプトに分配されなくなります。ただし,割り当てられる予定であった仮想ユーザ数は,[%]カラムに 0% を指定しないかぎり,まだ選択されているスクリプトに再分配されることはありません。
たとえば,この事例シナリオの場合,Peter が[分配 X すべてのスクリプト内の仮想ユーザ]ボックスに「10」と入力すると,LoadRunner によって自動的にこれらの仮想ユーザが使用可能なスクリプトにできるかぎり均等に分配されます。つまり,次のようになります。
ただし,10 個の仮想ユーザをすべて script_a に分配するには,単純に script_b と script_c の選択を解除するだけでは不十分です。これは,仮想ユーザがこれらのスクリプトに追加されないようにしているだけで,元の仮想ユーザの分配を変更しているわけではありません。
つまり,Peter がこの手順を今すぐ完了すると,script_a に割り当てられている 4 個の仮想ユーザは追加され,script_b と script_c にそれぞれ割り当てられている 3 個の仮想ユーザは追加されません。ただし,これらは[#](数)カラムの下に表示されたままになります。代わりに,これら 6 個の仮想ユーザを script_a に分配するには,Peter はまずこれらのスクリプトの[%](パーセント)カラムを 0% に変更する必要があります。
次に,[初期化]をクリックします。10 個の仮想ユーザがすぐに初期化され,[準備完了]状態になります。ここから,定義したスケジューラの設定に従って実行されます。
注: 初期化される追加の仮想ユーザは,[ダウン]状態の仮想ユーザから取得されます。[ダウン]状態の仮想ユーザ数よりも多くの仮想ユーザを初期化する場合,これらの仮想ユーザはすべて初期化されます。上の例では,5 個の仮想ユーザが[ダウン]状態でした。5 個の追加の仮想ユーザが作成される間にこれらすべてが初期化されています。
Peter が Script_A の 5 個の追加の仮想ユーザをすぐに実行し,各仮想ユーザで定義したスケジュールで実行するまで待機しない場合,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,ダイアログ・ボックスの上部にある[分配 X すべてのスクリプト内の仮想ユーザ]ボックスに「5」と入力します。Script_B と Script_C のパーセント値が 0% に設定されていることも重要です。この理由の詳細については,前述の手順の注記を参照してください。
次の 2 つの方法でこれらの追加の仮想ユーザを実際に実行できます。
注: [ダウン]状態の仮想ユーザがまだ存在する場合,新しい仮想ユーザはそこから取得されます。
仮想ユーザ・グループ・モードでの仮想ユーザの実行を停止する
Peter が Script_A で実行中の 5 個の仮想ユーザのうち 3 個の仮想ユーザを停止し,各ユーザで定義したスケジュールで停止するまで待機しない場合,[実行]タブで[仮想ユーザの実行/停止]をクリックし,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスを開きます。
このダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,[#](数)カラムに「3」と入力します。
次に,[停止]をクリックします。Script_A で実行中の 3 個の仮想ユーザは[実行]状態から[徐々に終了]状態になります。
先頭に戻るパーセント・モードでの仮想ユーザの実行を停止する
Peter が Script_A で実行中の 5 個の仮想ユーザのうち 3 個の仮想ユーザを停止し,各ユーザで定義したスケジュールで停止するまで待機しない場合,[実行]タブで[仮想ユーザの実行/停止]をクリックし,[仮想ユーザの実行/停止]ダイアログ・ボックスを開きます。
このダイアログ・ボックスで,script_a の横のチェック・ボックスのみが選択されていることを確認し,[分配 X すべてのスクリプト内の仮想ユーザ]ボックスに「3」と入力します。Script_B と Script_C のパーセント値が 0% に設定されていることも重要です。この理由の詳細については,次の注記を参照してください。
注: チェック・ボックスの選択を解除すると,仮想ユーザは該当のスクリプトに分配されなくなります。ただし,割り当てられる予定であった仮想ユーザ数は,[%]カラムに 0% を指定しないかぎり,まだ選択されているスクリプトに再分配されることはありません。
たとえば,この事例シナリオの場合,Peter が[分配 X すべてのスクリプト内の仮想ユーザ]ボックスに「3」と入力すると,LoadRunner によって自動的にこれらの仮想ユーザが使用可能なスクリプトにできるかぎり均等に分配されます。つまり,次のようになります。
- script_a: 1 個の仮想ユーザ
- script_b: 1 個の仮想ユーザ
- script_c: 1 個の仮想ユーザ
ただし,3 個の仮想ユーザをすべて script_a に分配するには,単純に script_b と script_c の選択を解除するだけでは不十分です。これは,仮想ユーザがこれらのスクリプトに追加されないようにしているだけで,元の仮想ユーザの分配を変更しているわけではありません。
つまり,Peter がこの手順を今すぐ完了すると,script_a に割り当てられている 1 つの仮想ユーザは停止し,script_b と script_c にそれぞれ割り当てられている 1 つの仮想ユーザは停止しません。ただし,これらは[#](数)カラムの下に表示されたままになります。代わりに,これら 2 個の仮想ユーザを script_a に分配するには,Peter はまずこれらのスクリプトの[%](パーセント)カラムを 0% に変更する必要があります。
次に,[停止]をクリックします。Script_A で実行中の 3 個の仮想ユーザは[実行]状態から[徐々に終了]状態になります。