CIパイプライン
ALM Octaneでは、パイプラインはCIサーバー上で実行されるジョブまたはステップを表します。ALM Octaneでは、CIパイプラインからアプリケーションデリバリプロセスにデータを取り込んで、品質、進行状況、変更の影響、コードカバレッジなどの分析に利用できます。
パイプラインとは
継続的インテグレーション (CI) サーバーとの統合のためのALM Octaneのセットアップが完了すると、ALM Octaneでパイプラインを作成できます。
パイプラインは、CIサーバージョブのフローを表します。Jenkins、Bamboo、GoCDを使用している場合は、フロー内のジョブの階層がグラフィック表示されます。
パイプラインをALM Octaneに追加した後で実行すると、ALM Octaneはパイプライン実行から、ビルド、テスト実行、コミットの情報を収集します。
ALM Octaneでパイプラインを使用することで、次のことが可能になります。
アクション | 場所 | コメント |
---|---|---|
パイプライン実行と自動テスト実行の結果をCIサーバーから収集 |
[パイプライン] > [パイプライン] タブ |
パイプライン実行の詳細のサマリー、テスト実行の統計情報、パイプラインステップのフローを示すグラフィックなどが表示されます。 |
自動テストを実行するパイプラインステップに関するテストプロパティおよび環境データの設定 |
パイプライン内: [トポロジ] タブ |
[テスト] タブ (Qualityまたはバックログモジュール) では、このデータに基づいて後でテスト実行結果を絞り込むことができます。 |
ビルド結果の追跡と分析 |
[パイプライン] > [パイプライン] タブ パイプライン実行内: [ビルド] タブ |
ビルド結果のサマリーまたは詳細、失敗の理由、対応が必要な領域を表示します。失敗を調査担当のユーザーに割り当て、ビルドの失敗の分類を使用して調査結果を共有します。 |
プロダクトおよびリリースの品質分析での自動テスト実行結果の使用 | ALM Octane全体のダッシュボードと概要 | 自動テストを、アプリケーションモジュール ([設定] > [DevOps] > [テスト割り当てルール]) またはバックログ項目に割り当てる必要があります。 |
特定のビルド実行、特定のユーザーストーリー、不具合に関連するコミットの追跡 |
[パイプライン] > [パイプライン] タブ チームバックログ ストーリーやパイプライン実行内 [設定] > [DevOps] ページで追加されたカスタマイズ |
SCMシステムと統合されたCIサーバーで作業する必要があります。詳細については、ソースコントロール管理システムにコミットされた変更の追跡を参照してください。 |
コードで発見されたセキュリティ問題の追跡 |
[パイプライン] > [パイプライン] タブ パイプライン実行内: [脆弱性] タブ |
Fortify、Fortify on Demand、SonarQubeなどのセキュリティテストツールと統合するJenkinsサーバーを使用する必要があります。詳細については、セキュリティの脆弱性の追跡を参照してください。 |
コードカバレッジ: 自動テストでカバーされるコードの範囲の追跡 |
[パイプライン] > [パイプライン] タブ: ダッシュボード パイプライン内: [実行] タブ |
JaCoCoまたはLCOVコードカバレッジレポートを使用して、Jenkinsサーバーと統合する必要があります。詳細については、パイプライン実行におけるコードカバレッジの追跡を参照してください。 |
ALM Octaneがパイプラインのトポロジを作成する方法
パイプラインを追加するには、パイプラインのルートに使用するジョブをCIサーバー上で指定します。ALM Octaneは、パイプラインの構造をたどり、パイプラインをビジュアル表示します。
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パイプラインの構造は動的です。ALM Octaneでパイプラインを作成した後に、CIサーバーでジョブを追加した場合、対応するステップは、次回のパイプライン実行時に追加されます。
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パイプラインで実行されるジョブが、ALM Octaneによってパイプラインの一部として検出されていなかった場合、そのジョブは実行中にパイプラインに追加されます。
どちらの場合も、次にパイプラインを開くときに、新しいステップが表示されます。
ヒント: ステップがパイプラインのフローの一部として実行されなくなったとしても、パイプラインから削除されることはありません。時間の経過とともに、[トポロジ] タブに表示されるパイプライン構造が古くなった場合には、をクリックします。これにより、ALM OctaneはCIサーバーで定義されている現在のパイプラインステップに基づいて、トポロジを再描画します。
CIサーバーを変更する場合は、パイプラインが複製されていないことを確認してください。これが発生している場合は、をクリックしてトポロジを再描画します。
ALM Octaneでパイプラインを表示する
ALM Octaneのパイプラインモジュールでは、追跡中のすべてのパイプラインが表示されます。フィルターを適用することで、条件に合ったパイプラインを表示できます。
パイプライン実行後に、ALM Octaneには、パイプライン実行ステータス、実行履歴、関連するコード変更、影響を受けるアプリケーションモジュールなどに関する情報が表示されます。失敗したテストやツールに関する分析情報を利用して、パイプラインの実行結果の分析に役立てることもできます。
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