回復シナリオ

関連:GUI テストおよびコンポーネント

実行セッション中に、予期しないイベント、エラー、およびアプリケーション・クラッシュが発生すると、実行セッションが妨げられ、正しいテスト結果が得られない可能性があります。これは、テストまたはコンポーネントを無人で実行する場合に特に問題になります。回復に必要な操作を実行するまで、実行が一時停止状態になるからです。このような状況に対処するために、UFT One では回復シナリオを作成して特定のテストまたはアプリケーション領域に関連付けることができます。トリガ・イベントが発生すると、回復シナリオによって特定の回復操作が開始されます。

回復シナリオ・マネージャでは、「回復シナリオ」を定義するプロセスを案内するウィザードが使用できます。回復シナリオには、予期しないイベントの定義と、実行セッションを回復するために必要な操作が含まれています。たとえば、「Printer out of paper」というメッセージを検出し、[OK]ボタンがクリックされてメッセージを閉じた時点で実行セッションを回復して、実行を続行するように、UFT One を設定することができます。

回復シナリオは、次の要素で構成されています。

  • トリガ・イベント:実行セッションを中断するイベントです。たとえば、画面上にポップアップ表示されるウィンドウや、実行エラーなどです。

  • 回復操作:トリガ・イベントによってセッションを中断された後も、実行セッションを続行できるようにする操作です。たとえば、ポップアップ・ウィンドウの[OK]ボタンのクリックや Microsoft Windows の再起動などの操作です。

  • 回復後のテスト実行オプション:回復操作の完了後に UFT One が実行する手順や続行するステップを設定します。たとえば、実行を初めからやり直す、1 つのステップ全体をスキップする、次のステップから続行するなどがあります。

回復シナリオを作成した後は、作成した回復シナリオと選択したテストまたはコンポーネント(アプリケーション領域を介して)を関連付けます。これにより、トリガ・イベントが発生した場合、適切なシナリオが実行されます。シナリオに優先順位を付けることで、実行セッション中にシナリオを適用する順序を設定できます。さらに、テストまたはアプリケーション領域に関連付けられている特定のシナリオ、またはすべてのシナリオを無効にすることもできます。

新規作成するテスト向けの標準シナリオとして適用する回復シナリオも定義できます。

テストの場合:ソリューション・エクスプローラで、GUI テストへの回復シナリオの関連付け、およびテストに関連付けられている回復シナリオの削除、有効化、無効化、優先順位設定、プロパティ表示を行うことができます。詳細については、「[ソリューション エクスプローラ]表示枠」を参照してください。

コンポーネントの場合:アプリケーション領域の[追加設定]タブの[回復]表示枠で、コンポーネントの回復シナリオを定義します。