GUI テスト作成の概要
関連:GUI テストおよびコンポーネント
テストは、キーワード駆動型の方法、ステップの記録、Sprinter からのステップのインポート、またはこれらのすべての方法の組み合わせを使って作成できます。
キーワード駆動型の方法論
この方法論では、共有オブジェクト・リポジトリ、関数ライブラリ、および回復シナリオなど、必要なすべてのリソースをサポートするインフラストラクチャが必要になります。
インフラストラクチャの設定には、アプリケーションに関する深い知識と UFT One に関する高いレベルの専門知識が必要です。
テストの記録に比べると、インフラストラクチャの設定には最初により多くの時間を要しますが、キーワード駆動型の方法論を使用することで、よりアプリケーションに特化し、より構造的に設計されたテストを作成することができます。
これにより、記録済みテストに比べ、テストの保守をより効率的かつ柔軟に行うことができます。
キーワード駆動型の方法論の利点:
ビジネス・レベルでの設計 |
キーワード駆動型のテストによって、オブジェクト・レベルではなく、ビジネス・レベルでのテストの設計が可能になります。 たとえば、UFT One では、アプリケーションにおいて 1 つのオプションを選択する手順が次のような複数のステップとして認識されます。ボタン・オブジェクトのクリック、リスト・オブジェクトに対するマウス操作、およびリスト副項目に対するキーボード操作。適切な名前の付いた関数を作成して、これらの低レベル操作を単一のビジネス・レベルのキーワードで表すことができます。 |
理解しやすい |
クライアント・サーバ通信の完了を待機する同期ステートメントなど、技術的な操作をより上位レベルのキーワードに取り込みます。 これにより、テストが理解しやすくなり、アプリケーションに変更があったときにアプリケーションのテスト担当者が技術に詳しくなくても保守が容易になります。 |
リソースとテストの切り離し |
キーワード駆動型のテストでは必然的に、リソースの保守とテストの保守がより効率的に切り離されます。その結果、オートメーション・エキスパートはオブジェクトと関数の保守に専念できる一方で、アプリケーションのテスト担当者はテストの構造と設計に集中することが可能になります。 |
早い段階で開始 |
オートメーション・エキスパートは、製品に機能が追加される前でも、製品の詳細な仕様に基づいてオブジェクトおよび関数を追加することができます。キーワード駆動型のテストを使用すると、開発サイクルの早い段階から、新しい製品や機能を対象とするテストの作成を開始できます。 |
記録
アプリケーションで実行する一般的なプロセスを記録することによって、UFT One にテスト・ステップを生成させることができます。
アプリケーションを操作すると、実行した各ステップがキーワード・ビューの 1 つの行で表示されます。
ステップとは、アプリケーションのページまたはオブジェクトの内容の変更につながる、ユーザの任意の操作のことです。たとえば、リンクをクリックしたり、データをエディット・ボックスに入力したりすることがステップにあたります。
UFT One を使い慣れていないユーザや、新しいアプリケーションや機能のテストの設計を開始するユーザには、記録によって作成する方法が簡単です。
記録の利点
初めてのユーザに便利 |
UFT One を初めて使うユーザは、アプリケーションで実行する操作が UFT One によってどのように解釈されるのか、さらに操作がどのようにして UFT One オブジェクトと組み込みの操作に変換されるのかを学習できます。 |
新しいアプリケーションや新機能に役立つ |
UFT One の上級ユーザは、新しいアプリケーションを使用する場合や、既存のアプリケーションの重要な新機能を使用する場合に役立ちます。 また、組み込みの UFT One キーワードを使用する関数を作成する際にも役立ちます。 |
短時間でのテストの作成 |
アプリケーションの基本機能をチェックするテストを短時間で作成する必要があり、このようなテストを長期的に管理する必要がない場合にも、記録は有効な手段です。 |
Sprinter からのテストのインポート
Micro Focus の手動テスト・ソリューションの Sprinter を使用すると、手動テストの担当者がアプリケーションで操作(ユーザ・アクション)を実行しているときに、Sprinter で各ユーザ・アクションに関する情報をバックグラウンドでキャプチャし保存できます。この処理は、UFT One でアプリケーションのステップを記録する処理に似ています。
Sprinter 実行セッションが終了したら、手動テストの担当者は、キャプチャしたユーザ・アクション、テスト・オブジェクト、コメントを自動テスト・データ・ファイルに XML 形式でエクスポートできます。
このファイルを UFT One にインポートし、UFT One GUI テストとローカル・オブジェクト・リポジトリに変換します。
この方法では、手動テスト担当者のワークフローと、同じアプリケーションをテストするオートメーション・エキスパートのワークフローがよりシームレスになるため、アプリケーションのテスト・カバレッジを大きくすることができます。