スマート認識 - ユースケース・シナリオ

関連:GUI テストおよびコンポーネント

次に、あるオブジェクトの認識の過程を見ていきます。

ショッピング・カートに追加した 2 つの商品を表示するとします。テストには、次のステートメントがあります。

Browser("Advantage Shopping").Page("Advantage Shopping").Link("ShoppingCart").Click

テストを作成したとき、OpenText Functional Testing はショッピング・カートについて次のオブジェクト記述を学習しました。

後で、ショッピング・カートに別の商品を追加して、カート内の商品の合計を再度表示するとします。

リンク・オブジェクトのデフォルトの記述(textrolehtml tag、および acc_name)は、デモ・サイトのほとんどのリンクで機能します。しかし、別の商品を追加し、ショッピング・カートの text プロパティが以前に学習した説明と一致しなくなったため、記述はもうショッピング・カートで機能しません。したがって、テストを実行すると、OpenText Functional Testing は学習した記述に基づいてリンクを認識することができません。ただし、スマート認識メカニズムを使用すると、OpenText Functional Testing はそのリンクを識別できるようになります。

次の例では、OpenText Functional Testing がスマート認識を使って、ショッピング・カート・オブジェクトを見つける過程を示しています。

  1. Web リンク・オブジェクトに対するスマート認識の定義に従って、OpenText Functional Testing はショッピング・カートのリンクを学習した際に、次のプロパティの値を学習しています。

  2. 学習した値は以下のとおりです。

    基本フィルタのプロパティ

    プロパティ

    html tag

    A

    オプション・フィルタのプロパティ

    プロパティ

    text

    2

    html id

    shoppingCartLink

    class

    img

    name

    2

    href

    http://www.advantageonlineshopping.com/#/shoppingCart

    visible True
    acc_name ShoppingCart

  3. 基本フィルタ・プロパティ定義(html tag = A)に一致する複数のリンク・オブジェクトを識別することによってスマート認識処理を開始します。これらはオブジェクト候補とみなされ、[オプション フィルタのプロパティ]リストと照合されます。

  4. 各オブジェクト候補の text プロパティをチェックしますが、どれも text の値が2 ではありません。したがって、このプロパティは無視されます。

  5. 各オブジェクト候補の html id プロパティがチェックされ、その他のオブジェクトは除外されます。サイトには html id プロパティに一致するリンク・オブジェクトが 1 つしかないため、スマート認識はショッピング・カートのリンクを見つけたと正しく判断し、そのリンクをクリックします。