LoadRunner Professional および VuGen の新機能

このトピックでは,LoadRunner Professional および VuGen バージョン 2022 の新機能と改善点について説明します。

Kafka プロトコル

このリリースでは新しい Kafka プロトコルが導入されており,Apache Kafka イベントのエミュレーションに使用されます。Kafka 通信は,マイクロサービスを使用する場合に特に便利です。

Kafka プロトコルは,Java 言語での Kafka スクリプト作成機能を提供します。Kafka API を使用して手動でスクリプトを作成し,そのスクリプトを Controller のシナリオに追加できます。実行結果は Controller と Analysis の Kafka グラフに表示され,プロデューサとコンシューマのイベントに関する統計が提供されます。

詳細については,「Kafka プロトコル(手動)」を参照してください。

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DevWeb プロトコル

DevWeb スクリプトに対する,次の機能強化と修正が含まれています。

注: LoadRunner DeveloperDevWeb JavaScript SDK の更新については,LoadRunner Developer および DevWeb ヘルプセンターを参照してください。

  • VuGen エディタで,相関するテキストを Web 要求内で選択し,[選択した値の相関]を選択できるようになりました。VuGen は,スナップショット内を逆方向に検索して値の最初の出現を見つけ,Web 要求に境界抽出オブジェクトを追加します。(テクニカル・プレビューとして提供)。詳細については,「選択した値の検索と相関」を参照してください。

  • DevWeb の実行環境設定には,新しく更新された GUI が使用されており,外観がすっきりとし,機能性が向上しています(テクニカル・プレビューとして提供)。詳細については,「DevWeb の実行環境設定」を参照してください。

  • DevWeb スクリプトの実行論理を定義する際に,ランダム実行論理を選択すると,実行パーセントが自動的に項目間で均等に分配されるようになりました。その後,必要に応じてパーセンテージを編集できます。詳細については,「実行論理の設定」を参照してください。

  • DevWeb スクリプトを実行する際,Web 応答を受信した後に,再生時に追加された Web 要求ヘッダを表示できるようになりました。詳細については,「VuGen での DevWeb スクリプトの記録と再生」を参照してください。

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TruClient プロトコル

TruClient には,次の機能強化が含まれています。

  • Chromium ブラウザがバージョン 96 にアップグレードされました。

  • TruClient ブラウザがバージョン 88 にアップグレードされました。

  • セキュリティの更新。

詳細については,TruClient ヘルプセンターを参照してください。

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Citrix プロトコル

Citrix プロトコルに対する次の更新が含まれています。

  • Citrix ICA スクリプトの再生が,Citrix Workspace for Windows 2109 でサポートされるようになりました。詳細については,「Citrix プロトコル」を参照してください。

  • ctrx_sync_on_bitmap 関数に,AddOffsetToInput 引数が含まれるようになりました。有効にすると,たとえばマウスクリック座標などの後続の入力にオフセットを追加することで,記録とテスト実行の間の画像位置の変化に合わせてテストが調整されます。詳細については,関数リファレンスctrx_sync_on_bitmap を参照してください。

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Silk Performer スクリプト

このバージョンには,LoadRunner Professional で Silk Performer スクリプトを再生するための同期の更新が含まれています。Silk Performer グローバル・カバレッジ API を使用したときに,GetUserID 関数によって正しい仮想ユーザ ID が返されるようになりました。

詳細については,「Silk Performer スクリプト」を参照してください。

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Azure Key Vault のサポート

LoadRunner Professional が,Microsoft Azure Key Vault 認証を使用できるようになりました。LoadRunner Azure API サービスをインストールした後に,Azure API サービス関数をスクリプトに追加できます。

このリリースでは,LoadRunner Professional はサービスを使用してクライアント・トークンを取得し,再生時に Key Vault からシークレット・データを取得します。

詳細については,「Microsoft Azure Key Vault の使用」と,『関数リファレンス』の「Azure API Functions」を参照してください。

注: 現在,この機能はテクニカル・プレビューとして提供されています。

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Gremlin によるカオス・テスト

LoadRunner Professional で,Controller シナリオ・スケジュールへの Gremlin イベント・シナリオの追加がサポートされるようになりました。これにより,サービスと環境に対する攻撃のシミュレーションが可能になり,カオス・テストとストレス・テストをテスト実行に統合できます。

詳細については,「シナリオのカオス・テスト」を参照してください。

注: 現在,この機能はテクニカル・プレビューとして提供されています。

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LoadRunner Data Hub

LoadRunner Professional で,LoadRunner Data Hub を介した Controller と Load Generator の間の通信がサポートされるようになりました。Data Hub は Kafka テクノロジをベースとしており,最新の簡略化されたアーキテクチャと,より堅牢で安定したテスト環境を提供します。

詳細については,「LoadRunner Data Hub と Web Connector のセットアップ」を参照してください。

注: 現在,この機能はテクニカル・プレビューとして提供されています。

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データのエクスポートと照合

LoadRunner Professional には,結果データのエクスポートと照合のための次の更新が含まれています。

  • テスト実行時の未処理のトランザクション・データのエクスポートと照合に,LoadRunner Data Hub を使用することを選択できるようになりました。詳細については,「シナリオ実行結果の照合」を参照してください。

  • オンラインの Controller グラフに表示されるサマリ・データが,自動的に InfluxDB に保存されるようになりました。Grafana などの可視化ツールを使用して,InfluxDB にアクセスし,以前のテスト実行のサマリ・データを表示できます。詳細については,「オンライン・モニタ・グラフ」を参照してください。

  • LoadRunner Professional で,InfluxDB バージョン 2.0 がサポートされるようになりました。

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シナリオのスケジュール処理の改善

このリリースでは,シナリオのスケジュール機能が改善されています。シナリオの実行時に,スクリプトが Load Generator にダウンロードされた時点で初めて仮想ユーザが初期化されるように,実行時オプションを設定できるようになりました。これにより,「保留中」状態の仮想ユーザのバックアップを回避し,適切なランプアップ時間を実現できます。

詳細については,「[オプション]>[実行時ファイル保管]タブ」を参照してください。

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Controller および Load Generator のシステム使用状況データ

LoadRunner Professional で,シナリオの実行中に,Controller マシンおよび接続されている各 Load Generator のシステム・リソース使用状況データが自動的に収集されるようになりました。Controller では,[ControllerとLoad Generatorのリソース]という新しいグラフが利用可能で,シナリオ実行時に収集されたデータが表示されます。

詳細については,「Controller と Load Generator のリソース・モニタ」を参照してください。

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英語以外の文字を表示するための UTF-8 エンコーディング

Load Generator で,ANSI エンコーディングから UTF-8 への自動変換を行う設定が可能になりました。これにより,トランザクション名の英語以外の文字が正しく表示されるようになります。

詳細については,「トランザクション名の UTF-8 エンコーディングへの変換」を参照してください。

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Service Virtualization のインストール

LoadRunner Professional に,Windows 用と Linux 用の Service Virtualization インストール・パッケージが含まれるようになりました。パフォーマンス・エンジニアは,Service Virtualization(仮想サービス - すべてのプロトコルの無制限ライセンス)を使用することで,パフォーマンス・テスト中に仮想サービスとシミュレーションを使用できます。

Service Virtualization は,アプリケーションの依存関係の克服,コンポーネントのパフォーマンスの早期分離テスト,極端なパフォーマンス特性のシミュレーションによる品質向上,テスト環境のコスト削減を支援します。

詳細については,Service Virtualization ヘルプセンターを参照してください。

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テクノロジとプラットフォーム

このリリースには,次の更新が含まれています。

  • Windows オペレーティング・システムのサポート: LoadRunner Professional インストールが,Windows 11 バージョン 21H2(ビルド 22000.258)でサポートされるようになりました。

  • データベース・バージョンのサポート: LoadRunner Analysis のデータベース・セッションで,Microsoft SQL Server 2019 がサポートされるようになりました。

  • Java のサポート: LoadRunner Professional で,JRE/JDK バージョン 17 が,すべての関連プロトコルの記録と再生でサポートされるようになりました。詳細については,「Java コードのサポート」を参照してください。

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関連項目: