ビジネス・プロセス・テストおよびフローの学習

BPT パッケージ・アプリ・キット・ユーザ向け

この項では、アプリケーションをナビゲートしているときに、フローまたはビジネス・プロセス・テストを自動的に学習する方法について説明します。

注: このタスクは、上位レベルのタスクの一環です。詳細については、ビジネス・プロセス・テストおよびフローの作成を参照してください。

このトピックの内容:

学習プロセスの概要

この項では、BPT パッケージ・アプリ・キットのユーザが、パッケージ化されたアプリケーションをナビゲートすることで、フローとビジネス・プロセス・テストを自動的に学習する方法について説明します。

学習プロセス中は、BPT パッケージ・アプリ・キットによって次の処理が行われます。

  • パッケージ化されたアプリケーションをナビゲートするときに実行されるアクションを学習する。

  • 学習したアクションを、自動化された一連の OpenText Functional Testing キーワード GUI またはスクリプト GUI ビジネス・コンポーネントに分解する(それぞれが、アプリケーションの画面、タブ、またはトランザクションを表します)。

  • ユーザが実行する操作に基づいて、各コンポーネントにステップを作成する。

  • 既存のフローまたはテストに、学習した自動コンポーネントを入力する。

  • ユーザ入力が必要なユーザ・インタフェースのコントロール(テキスト・フィールドなど)のための入力コンポーネント・パラメータを自動的に作成する。このパラメータの標準設定値は、学習プロセス中にそのフィールドに挿入された値です。

  • 出力パラメータを自動的に作成する。

    ヒント: 標準設定では、学習プロセス中に追加される出力パラメータは、フロー・パラメータまたはテスト・パラメータに昇格されます。出力パラメータをそのレベルから削除し、出力コンポーネント・パラメータとして定義することもできます(そのフローまたはテスト内のみで使用される場合)。

  • スクリーンショットを自動的に作成する。

  • 学習時にスナップショットを撮れるようにする。

  • チェックポイントおよび出力値をフローまたはテストに挿入できるようにする。

  • フローまたはテスト内の各コンポーネントを分析し、学習済みのコンポーネントに類似したまたは同一のコンポーネントが 1 つ以上存在しないかどうかを確認する。このようなコンポーネントが存在する場合は、新しいコンポーネントを作成する代わりに、その既存のコンポーネントを再利用できます。

注: 学習プロセス中には、テスト・リソース・モジュールの BPT Resources フォルダ内にリソースが作成されます。ビジネス・プロセス・テストやフローを適切に機能させるため、このフォルダおよびそのサブフォルダの名前の変更、移動、削除は行わないようにしてください。

BPT パッケージ・アプリ・キットが、学習したフローまたはテストをコンポーネントに分解する方法や、パラメータを作成する方法について、そのアプリケーション固有の詳細は、BPT パッケージ・アプリ・キットでの SAP アプリケーション・サポートの使用を参照してください。

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フローの学習

アプリケーションをナビゲートしているときに、フローまたはビジネス・プロセス・テストを自動的に学習します。

フローまたはビジネス・プロセス・テストを学習するには、次の手順を実行します。

  1. 前提条件:

    次の事項を考慮してください。

    • BPT パッケージ・アプリ・キットが有効になっていることを確認します。BPT パッケージ・アプリ・キット へのアクセスは、ALM のプロジェクト管理者がプロジェクトのカスタマイズを使用して実現する必要があります。OpenText Application Quality ManagementBPT パッケージ・アプリ・キットを有効にするには、Business Process Testing の設定を参照してください。

    • クライアント・マシンに、OpenText Functional Testing とその SAP アドインおよび OpenText Application Quality Management プラグインがインストールされていることを確認します。

    • フローまたはビジネス・プロセス・テストを学習する前に、OpenText Functional Testing を閉じておくことをお勧めします。

    • 次のタスク権限を持つユーザ・グループに属していることを確認します:フォルダの変更(テスト計画)、テストの変更、コンポーネント・フォルダの追加、コンポーネントの追加、ステップの追加、パラメータの追加、コンポーネントの変更、ステップの変更、パラメータの変更

    • OpenText Functional Testing で、[ツール]>[オプション]を選択し、[実行]ノードをクリックします。[実行]表示枠で[他の OpenText 製品でテストおよびコンポーネントを実行可能にする]チェックボックスが選択されていることを確認します。

    • BPT パッケージ・アプリ・キットの再利用オプションを設定します。詳細については、Business Process Testing の設定を参照してください。

    注: BPT パッケージ・アプリ・キットを使用するときは、OpenText Application Quality Management のインスタンスを 1 つのみ開いて作業することをお勧めします。OpenText Application Quality Management の複数のインスタンスを複数のブラウザやタブで開かないでください。

    パッケージ化されたアプリケーションを処理するように OpenText Functional Testing を設定する手順、BPT パッケージ・アプリ・キットのセットアップ、ユーザ・アクセス許可の設定の詳細については、を参照してください。

  2. 学習するパッケージ・アプリケーションを開いてログインします。

    フローまたはビジネス・プロセス・テストを学習するアプリケーションにログインし、学習を開始するポイントに移動します。

    注: BPT パッケージ・アプリ・キットでログイン手順を学習することはできません。

  3. フローまたはビジネス・プロセス・テストを OpenText Application Quality Management で作成または選択します。

    1. 学習の前に、テスト計画モジュールで次のいずれかを実行します。

      • 学習したコンポーネントを挿入するフローまたはビジネス・プロセス・テストを新規に作成します。フローの作成に関するタスクの詳細については、ビジネス・プロセス・テストおよびフローの作成を参照してください。
      • 学習したコンポーネントを挿入する既存のフローまたはビジネス・プロセス・テストを選択します。

    2. フローまたはテスト内にすでに複数のコンポーネントが存在し、その既存のコンポーネント間に新しいコンポーネントを挿入したい場合は、[テスト スクリプト]タブで、新しいコンポーネントを挿入する位置の前のコンポーネントを選択します。

    3. 注: 新規コンポーネントを先頭に(既存のコンポーネントの前に)挿入するには、新規コンポーネントをまず別の位置に挿入し、次に学習プロセスが終了した後でコンポーネントの順序を手動で変更する必要があります。

      例:

      フロー内にコンポーネント Comp_1Comp_2Comp_3 があるとします。新しいコンポーネントを Comp_2Comp_3 の間に挿入したい場合は、Comp_2 を選択します。

  4. OpenText Application Quality Management で学習ウィザードを開始します。

    1. 学習ウィザードを開くには、テスト計画モジュールの[テスト スクリプト]タブで、学習したコンポーネントを挿入するフローを選択し、[学習]ボタンをクリックします。

    2. フローまたはテスト内にすでにビジネス・コンポーネントがある場合は、既存のコンポーネントを削除するかどうか尋ねられます。[いいえ]を選択すると、選択したコンポーネントの後に、学習したコンポーネントが挿入されます。

    3. ほかの資産、スクリプト、アプリケーションへのアクセス権の付与に関連する別のメッセージが表示された場合は、その問題を解決して、[再試行]をクリックします。[学習]ツールバーが表示されます。学習時は、タイトル・バーが点滅します。

  5. パッケージ化されたアプリケーションを学習します。

    学習したい操作を実行します。一般に、1 つのフローまたはテストに対して実行する操作で、アプリケーション内の 1 つの画面またはトランザクションの操作を表すようにします。これらの操作はアクションとして保存され、アクションは[学習]ツールバーにリストして表示できます。

    ヒント: 学習中に使用する記録モードを、ツールバーを使って設定できます。

    アクションを実行すると、アプリケーションで実行されたステップの数が[学習]ツールバーに表示されます。

    ヒント:  

    • コンポーネントをより効率的に再利用できるようにするため、フローやテストの学習時に同じ操作を行うときは、毎回同じ方法で行うことをお勧めします。たとえば、[入力]ボタンをクリックするか、キーボードの Enter キーを押すかで、学習されたステップは異なることになります。したがって、このような操作を一貫性を持って行わない場合、本来であればまったく同じ 2 つのコンポーネントが、同一ではなく単に類似しているとみなされる可能性があります。再利用するためにコンポーネントを選択する方法に関するリファレンスの詳細については再利用可能なコンポーネントを参照してください。
    • アプリケーションのナビゲーションに、画面やタブの外にあるボタンをクリックするのではなく、キーボード入力を使用した場合、フローやテスト内の学習済みコンポーネントの数は少なくなります。たとえば、学習プロセス中に[入力]ボタンをクリックすると、[入力]ボタンのコンポーネントが新規に作成されますが、Enter キーを押した場合は、既存のコンポーネントにステップが追加されます。アプリケーション固有の詳細については、BPT パッケージ・アプリ・キットでの SAP アプリケーション・サポートの使用を参照してください。
  6. パッケージ化されたアプリケーションの学習中にチェックポイントを追加します。

    学習プロセス中に、コンポーネントにオブジェクト・プロパティのチェックポイントを追加することも可能です。オブジェクト・プロパティのチェックポイントを使用すると、テストの実行中にオブジェクト・プロパティの値を検査し、それが期待値に一致するかどうか判定できます。テスト結果には、テスト実行中に失敗したオブジェクト・プロパティ・チェックポイントに関する情報と理由が示されます。

    学習中にチェックポイントと出力値を追加すると、そのステップをコンポーネントの学習後に追加する必要がなくなります。

    1. アプリケーションでユーザ・アクションを実行しているときに、[学習]ツールバーの[挿入]をクリックし、挿入するチェックポイントのタイプを選択します。

    2. 必要であれば、[オブジェクトの選択]ダイアログ・ボックスで、チェックポイントまたは出力値を挿入するオブジェクトを選択します。

    3. [チェックポイントのプロパティ]ダイアログ・ボックスが開くので、そこでチェック対象のテスト・オブジェクト・プロパティを選択し、[OK]をクリックします。[学習]ツールバーのカウンタが変わって、チェックポイントまたは出力値のステップを追加したことが示されます。さらに、このチェックポイント・ステップは、アプリケーションの学習を停止したときに作成される学習済みコンポーネントの一部になります。

    4. アプリケーションでの操作を続けて、学習を続行します。

  7. 学習ウィザードを停止します。

    学習したい操作が終了したら、[学習]ツールバーで[停止]をクリックします。

  8. 学習のサマリを確認します。

    学習プロセスが停止すると、[学習のサマリ]ダイアログ・ボックスが開きます。学習した任意のコンポーネントをクリックすると、そのステップが表示されます。

    UI 要素 説明
    <学習したコンポーネントの数>

    学習プロセスで学習したコンポーネントの数が表示されます。

    テスト名

    フローまたはテストの名前が表示されます。

    新規コンポーネント・パス

    学習したコンポーネントの保存場所が表示されます。

    設計者

    フローまたはテストを設計したユーザの OpenText Application Quality Management ユーザ名が表示されます。

    日付

    サマリが作成された日付が表示されます。

    パスの変更

    学習したコンポーネントが保存されるパス/場所を変更できます。

    フロー/テストからコンポーネントを削除:選択したコンポーネントを、学習したフローまたはテストから削除します。

    <ツリー>

    学習されたビジネス・コンポーネントが表示されます。コンポーネントを選択すると、そのステップを[ステップ]タブに表示できます。

    フロー・ツリーのコンポーネント・アイコンは、そのコンポーネントの再利用ステータスを示します。再利用アイコンのユーザ・インタフェースの詳細については、Business Process Testing のテスト計画モジュールのアイコンを参照してください。

    コンポーネントのスナップショットのサムネイル。

    <コンポーネント名>

    コンポーネントの完全な名前が、そのフローまたはテストも含めて表示されます。

    コンポーネント名を編集できます。

    [ステップ]タブ
    • 学習したコンポーネントの場合は、現在選択しているビジネス・コンポーネント内のステップの説明が[ステップ]タブに表示されます。

    • 再利用コンポーネントの場合は、再利用コンポーネント内のステップの説明が[ステップ]タブに表示されます。

    アプリケーションのスクリーンショットが表示されます(これは、フローまたはテスト内で選択したコンポーネントの最初の部分で表示されたスクリーンショットです)。再利用コンポーネントの場合は、再利用コンポーネントのスクリーンショットが[スクリーンショット]タブに表示されます。

    [再利用可能なコンポーネント]タブ

    ツリーで選択したコンポーネントの再利用ステータスが表示されます。

    詳細については、再利用可能なコンポーネントを参照してください。

    再利用

    [再利用可能なコンポーネント]タブで、コンポーネントを再利用できます。

    未使用

    [再利用可能なコンポーネント]タブで、再利用コンポーネントを標準状態(「未使用」)に戻すことができます。

    コンポーネントを自動的に再利用

    再利用可能なコンポーネントが見つかると、作成時にすべて自動的に再利用されます。

    作成

    新規コンポーネントをビジネス・コンポーネント・モジュールに保存し、フローまたはテストに追加します。フロー/テストは OpenText Functional Testing に表示されますが、OpenText Application Quality Management に切り替えて Business Process Testing にフローまたはテストを表示できます。

    キャンセル

    学習をキャンセルします。学習したコンポーネントはすべて削除されます。

  9. (オプション)学習したコンポーネントの標準設定の場所を変更します。

    [学習のサマリ]ダイアログ・ボックスで[パスの変更]をクリックし、学習したビジネス・コンポーネントが保存される標準の場所を変更します。

  10. (オプション)コンポーネントを再利用します。

    学習したコンポーネントが既存のコンポーネントに類似しているか同一であることを BPT パッケージ・アプリ・キット が検知すると、類似しているコンポーネントの数が、コンポーネント・ツリー内のコンポーネント名の隣に表示されます。

    コンポーネントの再利用の詳細については、再利用可能なコンポーネントを参照してください。

  11. 学習したコンポーネントをフローまたはテストに保存します。

    作成]をクリックして、[学習のサマリ]ダイアログ・ボックスを閉じ、ビジネス・コンポーネント・モジュールに新規コンポーネントを作成し、コンポーネントをフローまたはテストに追加します。

    学習したコンポーネントが OpenText Functional Testing に表示されます。OpenText Application Quality Management に戻り、をクリックすると、学習したコンポーネントが Business Process Testing で表示されます。

    注: 学習したフローまたはテストのビジネス・コンポーネントの作成には時間がかかる場合があります。

  12. 結果:

    BPT パッケージ・アプリ・キットによって、次の処理が行われます。

    • アプリケーション内の画面、トランザクションなどに対応する自動ビジネス・コンポーネントをビジネス・コンポーネント・モジュールに作成する。

    • ユーザが実行する操作に基づいて、コンポーネント・ステップを作成する。

    • 作成したコンポーネントをフローまたはテストに追加する。

    • ユーザが定義したチェックポイントと出力値を挿入する。

    • ユーザ入力が必要なアプリケーションのユーザ・インタフェースのコントロール(テキスト・フィールドなど)のための入力コンポーネント・パラメータを自動的に作成する。このパラメータの標準設定値は、学習プロセス中にユーザがそのフィールドに挿入する値です。

    • スクリーンショットを自動的に作成する。

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