Microsoft Excel レポート
ALM のデータを Microsoft Excel にエクスポートできます。これにより、Excel で利用可能な機能を使ってデータを分析できるようになります。
このトピックの内容:
Excel レポートの概要
-
標準設定では、Excel レポートを作成できません。前のバージョンの OpenText Application Quality Management からの既存の Excel レポートを表示および編集できます。
Excel レポートを作成するための機能を有効にするには、ENABLE_CREATE_LEGACY_EXCEL_REPORT サイト設定パラメータを設定します。詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。
-
OpenText Enterprise Performance Engineering のエディション:Excel レポートは、LoadRunner Enterprise エンティティに対しては利用できません。
-
Excel レポートは、プロジェクト・データベースに対する SQL クエリで定義されたデータ・セットで構成されます。また、抽出されたデータに対して Visual Basic スクリプトを実行して、データの処理および分析を行うこともできます。
-
また、パラメータを使用してレポートを作成することもできます。これにより、1 度作成するだけで多様なコンテキストで使用できる柔軟性の高いレポートを作成できるようになります。
注意: データ非表示フィルタが適用されているグループに属しているユーザは、Excel レポートで制限付きデータにアクセスできます。これに対処するには、Excel レポート・タスクの実行からユーザ・グループを除外します。ユーザ・グループとアクセス許可の管理の詳細については、
Excel レポートの生成
このタスクでは、OpenText Application Quality Management で Excel レポートを使用してデータを分析する方法について説明します。
ヒント: OpenText Application Quality Management デモ・プロジェクトには、Excel レポートのサンプルがあります。このレポートの SQL クエリと後処理スクリプトは、独自のクエリおよびスクリプト開発のたたき台として利用できます。
-
前提条件:サポートされている Microsoft Excel のバージョンを確認するには、サポート・マトリクスを参照してください。
-
アナリシス・ツリーのフォルダに Excel レポートを追加します。
-
OpenText Application Quality Management サイドバーの[ダッシュボード]の下で、[アナリシス ビュー]を選択します。
-
非公開または公開ルート・フォルダの下のフォルダを右クリックし、[新規フォルダ]を選択します。
-
フォルダを右クリックし、[新規 Excel レポート]を選択します。[新規 Excel レポート]ダイアログ・ボックスに Excel レポートの名前を入力します。
-
-
SQL クエリを作成します。
レポートに含めるプロジェクト・データを選択します。このデータは、SQL クエリを作成して定義します。Excel レポートでは、複数のクエリを作成できます。レポートを生成すると、各クエリの結果が別々の Excel ワークシートに表示されます。
詳細については、SQL クエリの作成を参照してください。
-
後処理スクリプトを作成します。
Excel へのデータのエクスポート後に実行する Visual Basic スクリプトを作成できます。このスクリプトを使用して、Excel のデータを操作します。
たとえば、Excel の要件データをピボット・テーブルで表すことができます。また、不具合データに関する計算を行い、修正中の不具合の修復にかかる平均時間を割り出したり、エクスポートされたデータに基づいてグラフを作成したりできます。
詳細については、後処理スクリプトの作成を参照してください。
-
Excel レポートを生成します。
Excel レポートを生成すると、SQL クエリで指定したデータがプロジェクト・データベースから抽出され、そのデータが Excel ワークブックに保存され、後処理スクリプトが実行されます。
Excel レポートを生成するには、[設定]>[生成設定]タブで、Excel レポートを実行するためのオプションを設定します。
UI 要素
説明
生成:Excel レポートを生成します。
レポートのステータスが準備未完了の場合は、警告メッセージが表示されます。
レポートのクエリにパラメータが含まれている場合は、[レポート パラメータ]ダイアログ・ボックスが開きます。[値]カラムにパラメータ値を入力します。
定義した場所にレポートが保存されます。[レポートを Excel で起動]を選択した場合は、Excel が開いてレポートが表示されます。選択しなかった場合は、確認メッセージが表示されます。
レポートを Excel で起動 レポートの生成後に Excel でレポートを開くように OpenText Application Quality Management に指示するかどうかを指定します。
このオプションを選択しない場合、保存されたレポートを後で Excel に読み込むことができます。
ステータス レポートを作成する準備ができているかどうかをほかのユーザに知らせます。レポートのステータスで利用できるオプションは次のとおりです。
-
準備完了:レポートを作成する準備ができていることを示します。
-
準備未完了:レポートを作成する準備ができていないことを示します。ユーザがこのステータスのレポートを作成しようとすると、警告メッセージが表示されます。
レポートを次の名前で保存 データをエクスポートする Excel ファイルの場所と名前。
参照ボタンをクリックしてフォルダを選択できます。
-
SQL クエリの作成
SQL クエリを作成して、Excel レポートに含めるプロジェクト・データを定義できます。
SQL クエリを作成する前に
データベースの整合性が確保されるように、プロジェクト・データベースからデータを抽出するクエリだけを実行します。データベース・レコードの追加、修正、または削除を行ってプロジェクト・データベースを変更するクエリは実行しないでください。
クエリが有効であり、プロジェクト・データベースを変更しないことの確認 |
標準設定では、クエリが有効でプロジェクト・データベースを変更しないように、次の条件が満たされているかどうか検査されます。
|
検証のカスタマイズ |
この検証を実行するかどうか、どのように実行するかをカスタマイズできます。 検証をカスタマイズするには、サイト管理で SQL_QUERY_VALIDATION_ENABLED および SQL_QUERY_VALIDATION_BLACK_LIST パラメータを設定します。 パラメータの設定の詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。 |
取得するレコードの最大数のカスタマイズ |
データベースから取得できるレコードの最大数をカスタマイズするには、サイト管理で REPORT_QUERY_RECORDS_LIMIT パラメータを設定します。 Excel レポートの SQL クエリの実行を ALM が待機する最大時間をカスタマイズするには、サイト管理で REPORT_QUERY_TIMEOUT パラメータを設定します。 パラメータの設定の詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。 |
SQL クエリを作成するには、次の手順を実行します。
-
[設定]>[クエリ]タブで、[クエリ ビルダ]をクリックします。
-
SQL エディタ領域にクエリを入力します。
UI 要素
説明
クエリの追加:新しいクエリを作成できます。「Query <番号>」という標準設定の名前の新しいタブがクエリ・ビルダに追加されます。
レポートを生成すると、各クエリの結果が別々の Excel ワークシートに表示されます。
削除:選択したクエリを削除します。
クエリ名の変更:現在のクエリの名前を変更できます。
注: クエリで抽出されたデータが含まれている Excel ワークシートは、クエリと同じ名前になります。
テスト・クエリ:クエリの最初の 10 個の結果を[クエリ結果]タブに表示します。クエリにパラメータが含まれている場合は、パラメータの標準設定値が使用されます。
クエリの実行:クエリの結果を[クエリ結果]タブに表示します。クエリにパラメータが含まれている場合は、値の入力を求められます。
データベースの種類:プロジェクト・データベースに使用されるデータベースの種類を表示します。
SQL クエリは、プロジェクト・データベースの種類で使用される構文を使って作成する必要があります。
検索:検索ボックスに入力したテキストをクエリから検索します。
[検索]ボタンをもう一度クリックすると、次のテキストを検索できます。
<SQL エディタ> Excel レポートに抽出されるデータ・セットを定義する SQL クエリが表示されます。
プロジェクト・エンティティの間は、カンマで区切ります。
構文の例外:「
@
」と「¥
」には特別な意味があり、プロジェクト・データベースに対して SQL クエリを実行する際、文字どおりに解釈されません。これらが文字どおりに解釈されるようにするには、「@
」を「¥@
」に、「¥
」を「¥¥
」に置き換える必要があります。例:
OpenText Application Quality Management データベースに対して
SELECT * FROM BUG WHERE BUG.BG_SUMMARY = '@parameter@'
というステートメントを文字どおりに実行するには、SELECT * FROM BUG WHERE BUG.BG_SUMMARY = '\@parameter\@'
と入力する必要があります。コピー/貼り付け 選択したテキストを SQL エディタの別の場所にコピーします。
利用場所:クエリ・エディタの右クリック・メニュー
切り取り/貼り付け 選択したテキストを SQL エディタの別の場所に移動します。
利用場所:クエリ・エディタの右クリック・メニュー
-
[エンティティ]表示枠で、SQL クエリに追加する OpenText Application Quality Management エンティティを選択します。
UI 要素
説明
エンティティをクエリに追加:選択したプロジェクト・エンティティを SQL クエリに追加します。エンティティはカーソル位置に挿入されます。
エンティティ・タイトルで定義されたカラム・エイリアス付きでプロジェクト・エンティティを追加するには、[エンティティをクエリに追加]の矢印をクリックし、[エンティティをクエリに追加(エンティティのタイトルをエイリアスとして使用)]を選択します。
エンティティ・ビュー:[エンティティ]表示枠内のフィールドとエンティティを、名前順、データベースのカラム名順、あるいはその両方の順序で表示できます。
-
[クエリ パラメータ]タブで、SQL クエリのパラメータを定義します。
SQL クエリのパラメータを使用して、Excel レポートの結果を入力したパラメータ値に基づいて変更します。
Example: 一定期間内にプロジェクトに追加された要件の数のグラフが表示されたレポートを作成するとします。その場合、期間を変えて数回レポートを実行する方がいいかもしれません。期間の開始日と終了日のクエリ・パラメータがあるレポートを 1 つ作成すれば、複数のレポートを作成する手間を省くことができます。レポートを作成するたびに、期間の開始日と終了日を入力するように求められます。
-
パラメータ・リストにクエリ・パラメータを追加します。
[新規クエリ パラメータ]
をクリックし、以下を指定します。
フィールド 説明 パラメータ名 パラメータの名前には、下線文字以外の特殊文字は使用できません。パラメータ名を変更した場合、SQL クエリでそのパラメータが使用されているすべての場所に変更が自動的に適用されます。 標準設定値 パラメータが標準設定で使用する値。 実行時に非表示 レポートを作成するときは常に標準設定値を使用するように ALM に指示します。レポートを作成するときに、標準設定値をそのまま使用するか変更するかの確認メッセージを表示する場合は、このオプションをクリアします。 グローバル・パラメータ パラメータが現在の Excel レポートのすべてのクエリで利用可能であることを示します。 -
パラメータ・リストにパラメータを追加したら、[パラメータをクエリに追加]
をクリックしてクエリにパラメータを挿入します。
注: テキスト値を示すパラメータの場合は、[SQL]表示枠で、パラメータを囲むように手動で一重引用符(')を追加する必要があります。たとえば、[SQL]表示枠に
WHERE BUG.BG_DETECTED_BY = @name@
という句が含まれている場合、@name@
というテキストを'@name@'
にする必要があります。
注意:
-
SQL の識別名(テーブル名やカラム名など)にパラメータを使用することはできません。
-
パラメータ値に SQL ステートメントを含めることはできません。
-
レポートのクエリで使用されているパラメータを削除すると、そのパラメータが含まれているクエリが有効ではなくなります。
-
後処理スクリプトの作成
Excel へのデータのエクスポート後に実行する Visual Basic スクリプトを作成できます。このスクリプトを使用して、Excel のデータを操作します。
後処理スクリプトを作成する際のガイドライン
後処理スクリプトを作成する前に、次のガイドラインに従ってください。
後処理スクリプトには、QC_PostProcessing という名前のサブプロシージャを含める必要があります。 | このプロシージャは、スクリプトへのエントリ・ポイントとして機能します。このプロシージャは値を返すことはできません。また、引数を持つこともできません。 |
レポート・データが含まれる範囲の定義 |
Excel のレポート・データを使用する前に、まず、レポート・データが含まれている範囲を定義する必要があります。この範囲を定義するには、2 つのステップを実行します。
この範囲を定義したら、Visual Basic コードを使用して、範囲に含まれるデータを操作できます。 |
Microsoft Excel のセキュリティ設定の構成 |
後処理スクリプトを実行する前に、Excel でスクリプトを実行できるように、Microsoft Excel のセキュリティ設定を行っておく必要があります。 Office 2010:Excel で、[Microsoft Office]ボタンをクリックし、[Excel のオプション]をクリックします。[セキュリティ センター]>[セキュリティ センターの設定]>[マクロの設定]を選択します。[VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する]を選択します。Excel を閉じます。 Excel でマクロを有効にすると、Microsoft Visual Basic のコア・オブジェクト、メソッド、プロパティにアクセスできるようになるため、セキュリティ上の危険が生じる可能性があります。 |
後処理スクリプトを作成するには、次の手順を実行します。
[設定]>[クエリ]タブで、[後処理]をクリックします。次にユーザ・インタフェース要素について説明します。
UI 要素 |
説明 |
---|---|
|
Excel レポートを生成します。 |
|
検索:検索ボックスに入力したテキストを後処理スクリプトから検索します。 [検索]ボタンをもう一度クリックすると、次のテキストを検索できます。 |
後処理の実行 |
Excel へのデータのエクスポート後に後処理スクリプトを実行するように OpenText Application Quality Management に指示します。レポートの生成時にスクリプトを実行したくない場合は、このオプションをクリアします。 |
<スクリプト・エディタ・ボックス> |
Excel へのデータのエクスポート後に Excel 上で実行する Visual Basic スクリプトが表示されます。 このスクリプトは、スクリプト・エディタ・ボックスにすでに表示されているテンプレート・スクリプトに基づいて作成します。 |