相関の概要

仮想ユーザ・スクリプトの開発には,次の手順が含まれます。このトピックでは,3 番目のステップ(仮想ユーザ・スクリプトの相関)の概要について説明します。

相関 - 動的データの処理

サーバからブラウザに送信される Web ページには,クライアントが後の要求で戻す必要がある動的データが含まれていることがよくあります。記録された動的な値の位置を特定,抽出,および再生時に有効な値で置換するプロセスは,「相関」と呼ばれます。

動的データの一般的な例を次に示します。

  • セッション ID
  • タイムスタンプ
  • 顧客 ID
  • 認証トークン

この情報は,一般的にセッションが完了すると無効になります。次のセッションでは,同じ項目が送信されますが,値は異なります。

LoadRunner でビジネス・プロセスを記録した後,スクリプトには生成された API 関数の引数に動的な値が含まれることがあります。スクリプトが再生されると,これらの記録された値がサーバに送信されます。ただし,Web サーバは,これらの値が再生セッションで有効でないため,拒否します。一般的に,これが起こるとテストは失敗します。

サーバから受信した,記録されたスクリプトに表示される動的値の例:

応答ボディ

LoadRunner Response Body.png

生成されたスクリプト

LoadRunner Code.png

再生を成功させるには,スクリプトで次のことを行う必要があります。

  • ヘッダを含むサーバ応答で動的データを探します。
  • その動的データを抽出して保存します。
  • 記録セッションのハードコードされた動的データを,現在の再生セッションのデータで置き換えます。

動的データは,必要に応じて,境界定義,正規表現,属性,XML クエリ,または JSON クエリを使用して検索されます。データが抽出され,値がパラメータに保存されます。

このパラメータは,サーバへの後の要求で記録される値の代わりに使用されます。

いくつかの相関は,LoadRunner によって自動的に処理されます。自動相関を設定できます。詳細については,「自動相関」および「自動相関の設定」を参照してください。

自動的に相関されない動的データには,ユーザの操作が必要になります。詳細については,「スクリプトを手動で相関させる」および「デザイン・スタジオ」を参照してください。

相関の問題でスクリプトが失敗する場合は,高度な手法を使用できます。詳細については,「高度な相関手法」を参照してください。

注: パラメータ化と相関のどちらも LoadRunner パラメータを使用しますが,目的は異なります。

  • パラメータ化は,指定した値のリストに基づいて要求を変更するために使用されます。パラメータ化は,サーバからの先行する応答に依存しません。
  • 相関は,後続の要求でサーバからのデータを使用して,サーバが要求を拒否しないようにします。

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