Web リソース・モニタ

Web リソース・モニタでは,シナリオ実行中に,Web サーバのリソース(スループット,送信バイト数,HTTP 要求,ダウンロードされたページ,サーバ再試行,TCP/IP 接続,SSL 接続)を分析できます。

シナリオの実行中に,次のリソース・モニタ・グラフを表示できます。

[秒ごとのヒット数]グラフ

秒ごとのヒット数]グラフには,シナリオを開始してからの経過時間(X 軸)の関数として,Web サーバに対するヒット(HTTP 要求)数(Y 軸)が表示されます。このグラフには,ステップ全体,または最後の 60,180,600 または 3600 秒を表示できます。このグラフと[トランザクション応答時間]グラフを比較して,ヒットの数がトランザクション・パフォーマンスにどのように影響するかを知ることができます。

先頭に戻る

[スループット]グラフ

スループット]グラフには,シナリオ実行中の秒ごと(X 軸)の,Web サーバ上のスループット(Y 軸)が表示されます。スループットはバイト単位で測定され,任意の 1 秒間に仮想ユーザがサーバから受け取ったデータ量を表します。このグラフと[トランザクション応答時間]グラフを比較して,スループットがトランザクション・パフォーマンスにどのように影響するかを知ることができます。

次の例では,[トランザクション応答時間]グラフと[スループット]グラフを比較しています。グラフからは,スループットが減少すると,トランザクション応答時間も低下することがわかります。ピークのスループットは,ステップ開始から約 1 分後に起こっています。最高の応答時間もこの時点で起こっています。

例:  

先頭に戻る

[秒ごとにダウンロードされたページ数]グラフ

秒ごとにダウンロードされたページ数]グラフには,サーバからダウンロードされた Web ページの数(Y 軸)がシナリオの経過秒ごと(X 軸)に表示されます。このグラフは,仮想ユーザが生成する負荷の量を,ダウンロードされたページ数で評価するのに使用できます。

注: [秒ごとにダウンロードされたページ数]グラフを表示するにはシナリオを実行する前に,スクリプトの[実行環境設定]の[基本設定]タブで[秒ごとのページ数(HTML モードのみ)]を選択する必要があります。

スループット同様,秒ごとにダウンロードされたページ数は,任意の時点で仮想ユーザがサーバから受信したデータ量を表します。

  • [スループット]グラフは,各リソースとそのサイズ(たとえば 1 つ 1 つの .gif ファイルや Web ページのサイズなど)を測ります。

  • [秒ごとにダウンロードされたページ数]グラフは,ページ数だけを測ります。

個々のグラフを表示するか,複数のグラフの結果を結合して,パフォーマンスを分析できます。詳細については,「オンライン・モニタ・グラフの表示とカスタマイズ」を参照してください。

先頭に戻る

[秒ごとの再試行数]グラフ

秒ごとの再試行数]グラフには,シナリオを開始してからの経過時間(X 軸)の関数として,Web サーバに対する接続回数(Y 軸)が表示されます。

次の場合にサーバの接続が再試行されます。

  • 最初の接続が許可されなかった

  • プロキシ認証が必要

  • 最初の接続がサーバによって閉じられた

  • サーバへの最初の接続が確立できなかった

  • サーバが最初に Load Generator の IP アドレスを変換できなかった

先頭に戻る

[接続]グラフ

接続]グラフには,シナリオ実行中の各時点での(X 軸),開いている TCP/IP 接続の数(Y 軸)が表示されます。1 つの HTML ページ上に複数の異なる Web アドレスへのリンクが存在すると,複数の接続が開くことになります。Web サーバごとに 2 つの接続が開きます。

このグラフは,追加の接続の必要性を知るのに役立ちます。たとえば,接続数が一定に数に達し,それを維持した状態でトランザクション応答時間が急上昇する場合,接続を追加することによってパフォーマンスが劇的に向上(トランザクション応答時間が短縮)することがあります。

先頭に戻る

[秒ごとの接続数]グラフ

秒ごとの接続数]グラフには,シナリオ実行中の秒ごとの(X 軸),新規に開かれた TCP/IP 接続の数(Y 軸)とシャットダウンされた接続数が表示されます。

この数は,サーバ,ルータ,およびネットワークのリソースを大量に消費するため,秒ごとの接続数は,秒ごとのヒット数に比べてごくわずかである必要があります。多数の HTTP 要求が要求ごとに新規接続を開かずに,同じ接続を使用するのが理想です。

先頭に戻る

[秒ごとの SSL]グラフ

秒ごとの SSL 接続]グラフには,シナリオ実行中の秒ごと(X 軸)の,新規利用または再利用のために開かれた SSL 接続の数(Y 軸)が表示されます。SSL 接続は,セキュア・サーバへの TCP/IP 接続が開かれた後で,ブラウザによって開かれます。

新規の SSL 接続を作成すると大量のリソースが消費されるため,新規に開く SSL 接続の数はできるだけ少なくする必要があります。いったん確立した SSL 接続を再利用するようにして,1 個の仮想ユーザにつき複数の新規 SSL 接続を開かないようにしてください。

反復ごとに新規仮想ユーザをシミュレートするように実行環境設定を(実行環境設定の[ブラウザ エミュレーション]タブを使用して)設定している場合,各仮想ユーザの反復ごとの新規 SSL 接続は 1 つだけにします。秒ごとの新規 TCP/IP 接続と SSL 接続の数はごく少数にとどめるのが理想です。

先頭に戻る

[WebSocket の統計情報]グラフ

WebSocket の統計情報]グラフには,テスト実行のための WebSocket の統計(新規の接続数,送受信バイト数,失敗した接続数)が表示されます。

詳細については,「WebSocket の統計情報モニタ」 を参照してください。

先頭に戻る

[秒ごとの HTTP 応答数]グラフ

秒ごとの HTTP 応答数]グラフには,シナリオ実行中の秒ごと(X 軸)の,Web サーバから返された HTTP ステータス・コード(「要求が成功しました」,「ページが見つかりません」などの HTTP 要求のステータスを示す)の数(Y 軸)が表示されます。

HTTP 応答は,ステータス・コード別にグループ分けされます。また,このグラフに示された結果をスクリプト別に分類(「Group By」関数を使用する)して,エラー・コードを生成したスクリプトを特定できます。

ステータス・コードのリストおよび説明については,「HTTP ステータス・コード」を参照してください。

先頭に戻る

[秒ごとの送信バイト数]グラフ

秒ごとの送信バイト数]グラフには,任意の 1 秒間に仮想ユーザがサーバに送信したデータ量(バイト単位)が示されます。このグラフは,特にシナリオ実行時の DevWeb テストに関連するものです。

このグラフは,仮想ユーザが生成する負荷の量を,サーバに送信されたデータ量で評価するのに使用できます。

先頭に戻る

[秒ごとのサーバ要求]グラフ

秒ごとのサーバ要求]グラフには,ホストごとのヒット(HTTP 要求)の統計が表示されます。ホストは,スクリプト内のサーバのホスト名によって定義されます。

このグラフは,特にシナリオ実行時の DevWeb テストに関連しており,ヒット数が各 Web サーバのパフォーマンスに与える影響を評価するのに役立ちます。

先頭に戻る

関連項目: