仮想オブジェクト

関連:GUI テストとスクリプト GUI コンポーネント

アプリケーションには、標準のオブジェクトと同様に動作するにもかかわらず、UFT One で認識できないオブジェクトが含まれることがあります。このようなオブジェクトは、仮想オブジェクトとして定義し、ボタンやチェック・ボックスなどの標準クラスに割り当てることができます。これにより、実行セッション中、UFT One は、この仮想オブジェクトに対するユーザのアクションをエミュレートします。実行結果には、仮想オブジェクトは標準クラスのオブジェクトとして表示されます。

たとえば、ユーザがクリックするビットマップが含まれる Web ページをテストするとします。このビットマップには、それぞれ異なるリンク・ページを表示するいくつかのハイパーリンク領域があります。テストまたはスクリプト・コンポーネントを作成するときに、Web サイトでは、クリックしたビットマップの座標が検出され、リンク・ページが表示されます。

実行セッション中に UFT One で必要な座標をクリックできるようにするためには、その座標が含まれるビットマップ領域の仮想オブジェクトを定義し、これをボタン・クラスに割り当てます。テストまたはスクリプト・コンポーネントを実行すると、UFT One によって、仮想オブジェクトとして定義した領域のビットマップがクリックされ、対応するリンク・ページが Web サイトに表示されます。

仮想オブジェクトのコレクションとは、仮想オブジェクト・マネージャに格納されている仮想オブジェクトの集合に名前を付けたものです。詳細については、「仮想オブジェクト・マネージャ・ダイアログ・ボックス」を参照してください。

[仮想オブジェクト マネージャ]に表示される仮想オブジェクト・コレクションは、お使いのコンピュータに格納されますが、仮想オブジェクト・ステップを含むテストまたはスクリプト・コンポーネントと一緒には保存されません。つまり、ステップの中で仮想オブジェクトを使用した場合、オブジェクトが実行セッション中に認識されるのは、適切な仮想オブジェクト定義を含むコンピュータで実行された場合のみとなります。仮想オブジェクト・コレクション定義を別のコンピュータにコピーするには、<UFT One インストール・フォルダ>\dat\VoTemplate フォルダの内容(またはこのフォルダ内にある個々の .vot コレクション・ファイル)を、コピー先コンピュータの同じフォルダにコピーします。

注意: UFT One では、アナログ記録や低レベル記録用の仮想オブジェクトはサポートされていません。低レベル記録の詳細については、「テストまたはコンポーネントの作成」を参照してください。