AI ベースのステップのテストへの追加
Mobile,Web,Windows ベースの SAP GUI のテスト
AI ベースのステップは,AI 検査や AI レコードのセッション中にテストに追加したり,エディタで手動で入力したりすることができます。
注: これは,より高いレベルのタスクの一部として実行されます。詳細については,UFT One での AI ベースのテストを参照してください。
AI コンテキストを設定するステップを追加
AI ベースのステップをテストで実行する前に,AI を使用するコンテキストを設定する必要があります。
AI コンテキストは,次のいずれかの UFT One テスト・オブジェクトです。
UFT One バージョン 2022 以降 | Web ブラウザ,モバイル・デバイス,または SAPGUISession。 |
UFT One バージョン 2021 R1 以前: | Web ブラウザまたはモバイル・デバイス。 |
このコンテキスト内で,UFT One は AI を使用してオブジェクトを検索します。テストの AI コンテキストは,次のいずれかの方法で設定できます。
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[AI検査]ウィンドウの[ライブアプリケーション]タブで,右側の表示枠から SetContext ステップを追加するか,[コンテキスト] の近くにある下矢印をクリックし,["SetContext" ステップとしてテストに追加]を選択します。
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他のステップをテストに追加する前に,SetContext ステップを手動で追加します。これが必要なのは,アプリケーション・モックアップのテスト・スクリプトを作成する場合です。
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AI レコードを使用してテストを記録する場合は,SetContext ステップが自動的に追加されます。
UFT One は,テスト実行全体を通じて,コンテキスト・ オブジェクトを識別できる必要があります。必要に応じて,追加の SetContext ステップを使用して,コンテキストに別のオブジェクトを選択します。
ヒント: Web ブラウザのコンテキスト内では,AIUtil.Context.SetBrowserScope ステップを追加して,ブラウザ全体でオブジェクトを検査するか,または Web ページ自体のみを検査するかを指定することもできます。ブラウザ全体の検査が役立つのは,ブラウザで開かれるポップアップ・ダイアログ・ボックスにテストが応答する必要がある場合です。ブラウザ・ウィンドウの後ろに隠れているポップアップ・ダイアログ・ボックスは UFT One で認識できないことに注意してください。
AI 検査を使用したときにステップを追加
ライブ・アプリケーションやアプリケーションのモックアップ画像を検査したときに,ステップを追加できます。ライブ・アプリケーションを検査している場合は,追加したステップをアプリケーションで実行することもできます。これにより,ステップをテストしてアプリケーションを次の状態に進めます。
ステップをテストに追加するには,次の手順を実行します。
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次の手順のいずれかを実行します。
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[AI検査]ウィンドウの[ライブアプリケーション]タブで,開いているアプリケーションのページまたは画面を検査します。すべてのオブジェクトを識別するにはを参照してください。
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[AI検査]ウィンドウの[モックアップ画像]タブで,アプリケーションの画像を検査します。アプリケーションのモックアップ内でのオブジェクトの検査を参照してください。
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強調表示されたオブジェクトをクリックします。
ポップアップ・ダイアログ・ボックスが開き,提案されたステップとオブジェクトの記述が表示されます。
コンボ・ボックスでの Select 操作の実行方法の詳細については,コンボ・ボックスでの Select 操作のサポートを参照してください。
UFT One バージョン 2022 以前:ライブ・アプリケーションを検査する場合,Select アクションは,UFT One がコンボ・ボックスを WebList または MobileDropDown としても識別できる場合にのみ利用できます。
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(オプション)[ステップの編集]をクリックして,右側の表示枠にあるオブジェクトの記述プロパティ([位置]や[関係]など)を追加します。
UFT One バージョン 2022 以降に関する注意事項-
指定するプロパティのそれぞれは,オブジェクトを一意に記述していなくても構いません。記述の組み合わせによってオブジェクトが一意に識別される場合にのみ,ステップをテストに追加できます。それ以外の場合には,別のオブジェクトに移動すると,編集内容が破棄され,元の記述が使用されます。
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オブジェクトに関係を追加すると,オブジェクトの記述で使用されている関係の方向を表示,編集できます。
UFT One バージョン 2021 R1 以前に関する注意事項記述に含める各プロパティは,オブジェクトを一意に記述する必要があります。そうしないと,他のプロパティの編集や記述の保存ができません。
複数のプロパティを使用しないとオブジェクトを一意に記述できない場合は,テスト・スクリプト内に記述を作成してください。
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複数の識別されたテキスト・オプションを持つオブジェクトの場合,UFT One は選択されたテキスト値に対して検証を実行します。
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テーブル内のセルの場合は,オブジェクトの階層,行,およびカラムの情報もポップアップ・ダイアログ・ボックスに表示されます。
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オブジェクトは,位置または関係で記述できますが,両方で記述することはできません。
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ステップ・アクションを受け入れるか変更し,値フィールドを編集して,[テストに追加]をクリックします。
UFT One 2023 以降:非モバイル・アプリケーションをテストする場合は,標準設定の Type(キー入力をコントロールに送信)ではなく,SetText を選択してテキスト・ボックスの値を設定することをお勧めします。
ライブ・アプリケーションを検査したときにステップを追加する場合:
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テストにステップを追加したら,右側の表示枠の[アプリケーションで実行]ボタンをクリックしてステップを実行します。これにより,ステップが正しいことが検証され,アプリケーションが次の状態に進められ,次のステップがないかアプリケーションが再検査されます。
ステップの実行後にアプリケーションをロードする時間をとってから,アプリケーションを再検査するように UFT One に指示できます。[アプリケーションで実行]ボタンの横にあるドットメニュー・アイコンをクリックして,遅延を設定してください。
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ブラウザ・ウィンドウ全体を検査して,ブラウザのポップアップまたはプロンプトをテストで扱えるようにするには,次の手順を実行します。
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[コンテキスト]の近くにある下向き矢印をクリックし,[ブラウザのスコープをウィンドウ全体に設定]を選択します。
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ブラウザ・ウィンドウをクリックしてから,[AI検査]ウィンドウに戻ります。
[AI検査]ウィンドウで,ブラウザ・ウィンドウ全体の検査が開始されます。
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[コンテキスト]メニューまたは右側の表示枠から SetBrowserScope ステップを追加して,コンテキストを設定します。
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各オブジェクトに対して追加されたステップには,画面上の関連付けられたテキストやオブジェクトの相対的な位置など,オブジェクトを一意に識別するための情報が含まれます。詳細については,オブジェクトへのテキストの関連付けおよび相対的な位置でのオブジェクトの識別を参照してください。
注: オブジェクトが誤って識別された状態でステップを追加することは避けてください。たとえば,ボタンがテキスト・ボックスとして識別された場合,またはチェック・マークがボタンとして識別された場合,そのようなオブジェクトは一貫性がないと識別され,後続のテスト実行で失敗する可能性があります。
オブジェクトをスパイしたときにステップを追加
オブジェクト・スパイまたはオブジェクト認識センターで AI ベースのオブジェクトを識別すると,識別したオブジェクトをテストにドラッグ・アンド・ドロップすることができます。ステップがテストに自動的に追加されます。
詳細については,アプリケーション内のオブジェクトのスパイを参照してください。
AI レコードを使用してステップを追加
AI レコードを使用すると,テスト・エディタで AI ベースのテスト・ステップを自動的に作成できます。
詳細については,AI ベースのテストの記録を参照してください。
エディタで手動でステップを追加
AIUtil オブジェクトを使用してテストを編集します。
次に,AIUtil オブジェクトを使用して,タイプ,テキスト,またはその両方を使用してコントロールを識別し,オブジェクトに対してクリック,キー入力,または検索などの操作を実行します。
詳細については,『UFT One Object Model Reference for GUI Testing』の「AI-based Testing」を参照してください。
Example:
次の例では,モバイル・デバイスで settings コントロールをクリックしてから,該当するフィールドにユーザ名を入力します。どちらのコントロールも AI を使用して視覚的に識別されます。
次に,画面上の Log In というテキストを見つけてクリックします。
この例では,ログインした後で「ON」というボタンをクリックします。このアプリケーション内には類似のボタンがいくつか存在しているため,この例では,上から 3 番目のボタンをクリックするように指定しています。
AIUtil.SetContext Device("device") 'Set the context for AI AIUtil("settings").Click AIUtil("input", "USER NAME").Type "admin" AIUtil.FindTextBlock("Log In").Click AIUtil("button", "ON", "FromTop", 3).Click
ヒント: スパイではテキスト・ブロック全体が識別されるため,UFT One は FindTextBlock を使用するステップを生成します。独自のステップを作成する場合は,FindText メソッドを使用することもできます。この場合は,テキスト・ブロックの一部にしか一致していなくても,指定したテキストに一致していると判断されます。
テストへのチェックポイントの追加(オプション)
さまざまなタイプのチェックポイントを追加して,オブジェクトの存在またはその状態をチェックできます。チェックポイントが成功するのは,アプリケーションが期待する状態にある場合です。そうでない場合は,実行結果にステップ障害が報告されます。
チェックポイント・メソッド | 説明 | 条件 |
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AIObject.CheckExists または AITextObject.CheckExists |
アプリケーション内にオブジェクトが存在するかどうかを確認します。 |
このステップの実行時にオブジェクトが存在することを期待するかどうかを指定します。 |
AIObject.CheckState |
チェックボックス,トグル,ラジオ・ボタンなど,オフまたはオンに設定できるオブジェクトの状態を確認します。 |
オブジェクトの期待される状態を指定します。 |
チェックポイント・ステップを,次のいずれかの方法で追加します。
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チェックポイント・ステップを手動でテストに入力します。
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チェックポイント・ステップを AI レコード・セッションで追加します。詳細については,記録中のチェックポイントの追加を参照してください。
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アクションとして[検証]を選択し,[存在する]または[存在しない]を選択してオブジェクトの存在を検証します。[AI検査]ウィンドウでステップを編集するときに,[オン]または[オフ]を使用してオブジェクトの状態を検証します。
UFT One 2023 以降:アプリケーション内の AI オブジェクトから,height,width,value,hint などのプロパティを取得できます。GetProperty メソッドと GetAllProperties メソッドを使用して値を取得し,値をチェックしてオブジェクトの位置と内容を検証します。各オブジェクト・タイプでサポートされているプロパティのリストと,Get メソッドの詳細については,『UFT One Object Model Reference for GUI Testing』の 「AI-based Testing」を参照してください。
その他の参照項目: