AI ベースのテストの記録
Mobile,Web,Windows ベースの SAP GUI のテスト
このトピックでは,AI ベースのテスト・ステップを記録する方法について説明します。
注: このタスクは,より高いレベルのタスクの一部として実行されます。詳細については,AI ベースのステップのテストへの追加を参照してください。
概要
AI レコードを使用して,テストの作成を簡素化し,テストの自動化を改善します。クリックすると,AI レコードはオブジェクトを学習し,テスト・ステップを作成します。記録結果は,複数のプラットフォームおよび環境で実行できる柔軟なテストです。
AI ベースのステップの記録は,検査,追加,実行の 3 つの部分で構成されています。
- 検査:AI レコードは,Web ページ,モバイル・アプリケーション,または SAP GUI for Windows アプリケーションを検査して,AI ベースのテストで使用できるオブジェクトを認識します。サポートされているオブジェクト・タイプについては,AI ベースのテスト:サポートされるコントロール・タイプを参照してください。
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実行:オブジェクトをクリックすると,AI レコードがアプリケーションに対して実行され,テストに追加する準備をします。
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追加:AI レコードが,ステップをテストに追加します。
AI レコードは,別の操作を選択しない限り,オブジェクトのタイプに応じたオブジェクトの標準設定の操作を記録します。
AI Codeless Testing 2021 R1 から AI レコードを開くこともできます。詳細については,AI Codeless Testing 2021 R1 での AI レコードの使用を参照してください。
AI レコードを UFT One で使用する場合:
- AI レコードは,AI でサポートされている操作のテストに AIUtil ステップを追加します。オブジェクト・リポジトリに AI オブジェクトを追加することはありません。
- AI レコードは,記録と実行の設定の影響を受けません。
アプリケーションでの記録の前提条件
アプリケーションで記録する前に,次の要件を確認してください。
Web アプリケーションをテストする場合 |
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モバイル・デバイスでアプリケーションをテストする場合 |
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SAP GUI for Windows アプリケーションをテストする場合 (UFT One バージョン 2022 以降) |
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AI Codeless Testing 2021 R1 での AI レコードの使用
AI レコードを使用して AI Codeless Testing で AI ステップを作成する前に,AI Codeless Testing でテストを設計するための前提条件に従っていることを確認してください。モバイル・アプリケーションの場合は,アプリケーションを設定し,リモート・アクセス・ウィンドウで開く必要もあります。詳細については,AI Codeless Testing 2021 R1 ヘルプセンターを参照してください。
AI Codeless Testing で AI レコードを開くには,[AIレコード]ボタンをクリックします。次に記録セッションを開始します。
AI レコードを使用したステップの記録
AI レコードを使用して,Web,モバイル,または SAP GUI for Windows アプリケーションで AI ベースのテスト・ステップを記録します。
記録セッションを開始するには,次の手順を実行します。
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ツールバーでテストを開き,[AIレコード]ボタンをクリックします。
UFT One が最小化され,AI レコード・ツールバーが画面の上部に開いて,初期化が始まります。
AI レコード・ツールバーは,画面上の任意の場所にドラッグできます。
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開いているアプリケーションをクリックします。
AI レコードがアプリケーションを検査し,認識されたオブジェクトを強調表示します。視覚要素とテキストは異なる色で強調表示されます。
UFT Oneでは,AIUtil.SetContext ステップがテストに自動的に追加されます。
AI レコード・ツールバーの[設定]で,[視覚要素]または[テキスト]チェックボックスを選択して,強調表示するオブジェクトのタイプを指定します。
AI レコードが,認識されたすべての AI オブジェクトを明確に強調表示しない場合は,次のいずれかを実行します。
- [更新]ボタンをクリックして,アプリケーションを再度検査します。
- [設定]ボタンをクリックして,[遅延時間]を増やし,ツールがより長い時間待機してから再度検査するようにします。(標準設定:3 秒,範囲:0 - 60 秒)
注: ツールバーの設定は,次に AI レコードを起動したときも同じままです。
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強調表示されたオブジェクトをクリックするか,オブジェクトにカーソルを合わせて,ポップアップ・ダイアログ・ボックスの標準設定の操作以外の操作を選択します。
UFT One 2023 以降:非モバイル・アプリケーションをテストする場合は,標準設定の Type(キー入力をコントロールに送信)ではなく,SetText を選択してテキスト・ボックスの値を設定することをお勧めします。
AI レコードは,選択した操作をオブジェクトに対して実行します。操作が成功した場合にのみ,ステップがテストに追加されます。
入力フィールド,検索ボックス,コンボ・ボックスの場合,AI レコードは,記録されたステップの値を入力するためのプロンプトを表示する場合があります。
ツールバーから,記録の進行状況,ステップ・コード,記録結果,およびエラー・メッセージを確認できます。
- 記録を停止するには,終了ボタンを押してツールバーを閉じます。
- 記録を一時停止するには,ツールバーの[一時停止]ボタンをクリックします。その後,[再開]ボタンをクリックすると,記録を再開できます。
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別のアプリケーションで記録するには,[検査するアプリケーションの選択]ボタンをクリックして,ツールバーの新しいコンテキストとしてアプリケーションを選択します。
注:
- [検査するアプリケーションの選択]ボタンは,UFT One でのみ使用できます。
- 別のアプリケーションで記録する前に,現在の記録プロセスを一時停止または停止してください。
- 記録されたフローが開いた新しいタブで記録を再開するには,新しいタブを新しいコンテキストとして選択します。
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ステップが追加されると,AI レコードは自動的にアプリケーションを再検査します。検査が完了したら,上記の手順を繰り返して,AI ベースのステップをテストに追加します。
AI でサポートされていないオブジェクトを認識するには,ツールバーの[オブジェクト認識センター]ボタンをクリックして,オブジェクトをスパイし,スパイしたオブジェクトを手動でテストに追加します。
注: [オブジェクト認識センター]ボタンは UFT One でのみ使用できます。
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記録中に AI オブジェクトを識別しやすくするために,オブジェクトにカーソルを合わせてポップアップ・ダイアログ・ボックスのテキスト,位置,関係を編集します。
AI レコードがオブジェクトに対して複数の可能なテキスト結果を認識する場合,ダイアログ・ボックスには選択可能ないくつかのテキスト・オプションが用意されています。選択したテキスト・オプションは,有効な識別結果を保証するために AI レコードによって検証されます。
キャプチャされたテキストが正しくない場合は,テキストを自分で編集してオブジェクトを一意に識別するか,[テキストを無視]をクリックしてオブジェクトをテキストで識別しないようにすることができます。AI レコードは,編集されたテキストを検証して,確実に一意に識別できるようにします。
UFT One バージョン 2022 以降 最初に学習されたプロパティを変更して,新しい一意の記述を作成します。
指定するプロパティのそれぞれは,オブジェクトを一意に記述していなくても構いません。記述の組み合わせによってオブジェクトが一意に記述されない場合,ポップアップ・ダイアログ・ボックスを閉じると変更が破棄されます。
UFT One バージョン 2021 R1 以前 記述に含める各プロパティは,オブジェクトを一意に記述する必要があります。そうしないと,他のプロパティの編集や記述の保存ができません。
複数のプロパティを使用しないとオブジェクトを一意に記述できない場合は,テスト・スクリプト内に記述を作成してください。
注:
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AI Codeless Testing では,ポップアップ・ダイアログ・ボックスにテキスト結果が 1 つだけ提示され,[テキストを無視]機能はサポートされていません。
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UFT One 2022 以前:コンボ・ボックスからの項目の選択は,複雑な操作です。AI によって認識されたコンボ・ボックスで Select アクションがサポートされるのは,UFT One がそのコンボ・ボックスを WebList または MobileDropDown としても認識できる場合のみです。
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記録中のチェックポイントの追加
記録中にチェックポイントを追加できます。つまり,オブジェクトの存在または状態を確認できるということです。
注:
- 存在を確認するためのチェックポイントは,すべての視覚要素とテキストに UFT One と AI Codeless Testing の両方で適用されます。
- 状態を確認するためのチェックポイントは,トグル,チェックボックス,ラジオ・ボタンなど,オン/オフの状態がある UFT One のオブジェクトにのみ適用されます。
チェックポイントを追加するには
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テストの確認対象となる強調表示されたオブジェクトにカーソルを合わせます。
ポップアップ・ダイアログ・ボックスが開き,そこでオブジェクトのチェックポイントを追加できます。
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ポップアップ・ダイアログ・ボックスで,[チェックポイントの追加]をクリックします。
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[存在の検証]で[存在する]または[存在しない]を選択します。
状態が[オン]かどうかを確認するには[真]を選択し,状態が[オフ]かどうかを確認するには[偽]を選択します。
記録中の関係の追加
記録中に関係を追加できます。つまり,識別したいオブジェクトに近接している別の AI オブジェクトを指定して,オブジェクトの識別に役立てることができます。
注: この方法は,UFT One から AI レコードを開いた場合にのみ利用できます。
関係を追加するには
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識別したい強調表示されたオブジェクトにカーソルを合わせます。
ポップアップ・ダイアログ・ボックスが開き,そこでオブジェクトの関係を追加できます。
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ポップアップ・ダイアログ・ボックスで,[関係の追加]ボタンをクリックします。
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近接している別のオブジェクトをクリックして,関係を追加します。
識別したいオブジェクトの横に青い点が表示されます。
UFT One バージョン 2022 以降:オブジェクトの記述で使用されている関係の方向を表示,編集することもできます。
追加された関係を削除するには,オブジェクトにもう一度カーソルを合わせて,ポップアップ・ダイアログ・ボックスの[関係の削除]ボタンをクリックします。その後,AI レコードがオブジェクトを検証し,オブジェクトが無効になった場合は関係を復元します。
注:
- Web ページまたはアプリケーションに近接している使用可能なオブジェクトのみを選択できます。
- 選択したオブジェクトが,識別したいオブジェクトと循環関係にある場合は,関係を追加できません。循環関係:オブジェクト同士の近接性によって定義される一連のオブジェクトであり,最後のオブジェクトは,最初のオブジェクトとの近接性によって定義されます。
記録中の位置の追加
記録中に,オブジェクトの位置を追加できます。位置は,オブジェクトの識別に役立ちますが,関係とともに追加することはできません。
位置を追加するには
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識別したい強調表示されたオブジェクトにカーソルを合わせます。
ポップアップ・ダイアログ・ボックスが開き,そこでオブジェクトの位置を追加できます。
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ポップアップ・ダイアログ・ボックスで,[位置の追加]ボタンをクリックします。
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オブジェクトの方向とインデックスを選択します。
選択した値が AI レコードによって自動的に検証されます。値が無効な場合は,エラー・メッセージが表示されます。
追加された位置を削除するには,オブジェクトにもう一度カーソルを合わせて,ポップアップ・ダイアログ・ボックスの[位置の削除]ボタンをクリックします。
その他の参照項目: