モバイル・テストの記録

このトピックでは,モバイル・アプリで UFT One テストを記録する方法について説明します。

モバイルを使用した記録の前提条件

GUI テストまたはコンポーネントの記録を開始する前に,以下の作業が完了していることを確認してください。

環境のセットアップ

Digital Lab(UFT Mobile) またはローカル・デバイスへの接続をテストし,記録と実行環境設定を確認します。

詳細については,高度なモバイル・テストのための UFT One のセットアップを参照してください。

アプリのパッケージ化と署名

開始する前に,パッケージングおよび署名サービスのセットアップ,またはアプリの準備が必要になる場合があります。

詳細については,Digital Lab(UFT Mobile) ヘルプを参照してください。

Android システム・アプリのプロパティの取得

必要に応じて Android プロパティを取得し,UFT One または Digital Lab(UFT Mobile) プロパティにマップします。

詳細については,Android システム・アプリのテストを参照してください。

先頭に戻る

モバイルを使用した記録の基本手順

記録セッションを開始するには,UFT One で次の手順を実行します。

  1. [記録]>[記録]を選択します。指定したデバイスに接続し,リモート・アクセス・ウィンドウが開きます。

  2. リモート・アクセス・ウィンドウでデバイス上のステップを実行します。

    ステップの実行に従って,UFT One が操作を記録し,テスト・オブジェクトをオブジェクト・リポジトリに追加します。

    オブジェクト・リポジトリでは,順序識別子モバイル・テスト・オブジェクト・プロパティの代わりに,mcindex 記述プロパティが使用されます。

    注: 低レベルの記録はサポートされていません。

  3. 完了したら,[停止]をクリックします。

    デバイスに対するリモート・デスクトップ・ウィンドウは開いたままなので,デバイスを引き続き使用できます。ただし,デバイスもリリースされ,他の Digital Lab(UFT Mobile) ユーザが利用できるようになります。

先頭に戻る

モバイル・デバイス上の Web アプリの Insight ステップの記録

Insight は,プロパティやテクノロジではなく,画面上での外観に基づいてアプリ内のテスト・オブジェクトを識別するのに役立ちます。

UFT One では利用できないアプリ内のオブジェクトでも,Insight を使用すれば,画像をキャプチャし,ステップを実行できます。

  1. 記録セッションを開始します。

  2. リモート・アクセス・ウィンドウで,次の手順を実行します。

    • デバイスのホーム画面を開きます。
    • リモート・アクセス・ウィンドウのサイズが 100% に設定されていることを確認します。
  1. [記録]ツールバーの[記録モード]ドロップダウン・リストで,[Insight 記録]を選択します。

  2. リモート・アクセス・ウィンドウで,モバイル・デバイスからデバイス・ブラウザを起動し,テストする Web アプリケーションに移動します。
  3. デバイスのブラウザで必要なステップを記録します。記録中に,UFT One はステップとオブジェクトをそれぞれテスト・リポジトリとオブジェクト・リポジトリに追加します。

    使用する各オブジェクトは,親デバイス・テスト・オブジェクトの下で InsightObject として認識されます。

  4. 停止]をクリックして記録セッションを停止します。

次のコードは,デバイスで記録された Insight ステップの例です。

Device("Device").Home
Device("Device").InsightObject().Click
Device("Device").InsightObject().Click

先頭に戻る

シミュレートされたイベントの記録

SMS の受信など,シミュレートされたイベントを記録して,アプリがそれらのイベントに適切に応答することをテストします。

注: シミュレートされたイベントは実際のイベントではありません。そのため,たとえば,シミュレートされた着信コールに応答したり,シミュレートされた SMS を開いたりすることはできません。

シミュレートされたイベントの記録

  1. 記録と実行環境設定を定義し,記録を開始します。

  2. (オプション)テストで,シミュレートされたイベントを追加する場所にカーソルを移動します。

  3. リモート・アクセス・ウィンドウの[オプション]パネルで,必要なシミュレーションのボタンをクリックします。

    選択したシミュレーションに関連するダイアログ・ボックスが開き,詳細の入力を求められます。

    SMS の着信

    電話の着信

    アプリをバックグラウンドへ移動

    GPS 位置情報の変更

    期間は 1 ~ 15 秒に設定します。

    数値の GPS 座標を使用します。有効な値:

    • 緯度:最小値:-90,最大値:90
    • 経度:最小値:-180,最大値:180

    カメラのシミュレーション

    写真の場所を指定します(ファイル・システムまたは URL 上)。

    ビデオのシミュレーション

    写真の場所を指定します(ファイル・システムまたは URL 上)。

    定義したシミュレーションに対応する行がテストに追加されます。例:

    Device("Device").IncomingSMS "1800859645","Hello There",5,True
    
    Device("Device").GPSRelocate 37.555000,-122.500000
    Device("Device").App("PhotoViewer").SimulateCamera chd23421
    Device("Device").App("PhotoViewer").SimulateVideo chd23421
  4. 記録を停止します。

  5. SimulateCamera または SimulateVideo ステップを追加した場合は,必要に応じて,記録後に StopSimulateCamera および StopSimulateVideo ステップを手動で追加してください。

ヒント: ジェスチャとシミュレートされたイベントのコード例の詳細については,『UFT One Object Model Reference for GUI Testing』 の「Mobile」セクションを参照してください。

先頭に戻る

チェックポイントと出力値の追加

記録セッション中に,デバイス・テスト・オブジェクトのチェックポイントと出力値を追加します。サポートされているチェックポイントには,標準,ビットマップ,テキストのチェックポイントが含まれます。

次の手順を実行します。

  1. 記録ツールバーの[チェックポイントまたは出力値の挿入]ボタンをクリックし,チェックポイントのタイプまたは追加する出力値のタイプを選択します。

  2. リモート・アクセス・ウィンドウで,デバイスをクリックして選択します。

  3. [オブジェクトの選択]ダイアログ・ボックスで,Device テスト・オブジェクトを選択します。

  1. [チェックポイントのプロパティ]または[出力値のプロパティ]ダイアログ・ボックスで,チェックポイント・オブジェクトまたは出力値ステップの設定を指定します。例:

  2. チェックポイントまたは出力値のステップを再利用するには,次のいずれかを選択します。

    • [デザイン]>[チェックポイント]>[既存のチェックポイント]

    • [デザイン]>[出力値]>[既存の出力値]

先頭に戻る

ハイブリッド・アプリでのテストの記録

ハイブリッド・モバイル・アプリを使用する場合,ページが完全にロードされるのを待ってから,そのページで実行されるステップを記録する必要があります。

こうすることで,UFT One が,記録セッションと実行セッションの両方で,そのページ上のオブジェクトを適切に識別できます。完全にロードされていないページでは,オブジェクトが欠落しているか,間違った場所に配置されている可能性があります。

このような場合は,Wait ステートメントを追加して,ステップが実行される前に Web ページが完全にロードされるようにします。

次のコードは,チェックポイント・ステップの前に追加された Wait ステートメントの例です。

Device("Device").App("Mobile Browser_2").MobileEdit("url").SetFocus
Device("Device").App("Mobile Browser_2").MobileEdit("url").Set "http://mysite.com"
//wait 10
Device("Device").Check CheckPoint("Device_11")

詳細については,UFT One を使用したハイブリッド・アプリのテストを参照してください。

先頭に戻る

テキスト認識の使用

記録,実行,またはスパイ・セッション中にオブジェクト内のテキストを確認または取得するには,テキスト認識を使用します。

注:  

  • モバイル・デバイス上のテキスト認識は,UFT One の OCR エンジンに依存します。詳細については,実行時のテキスト認識を参照してください。
  • テキスト認識の処理中は,[テキスト検索ユーティリティ]ダイアログ・ボックスを移動したり閉じたりしないでください。

次の手順を実行します。

  1. アプリとデバイスの記録と実行環境設定を定義し,記録を開始します。

  2. リモート・アクセス・ウィンドウの左上隅にある OCR ボタンをクリックします。

  3. テキスト検索ユーティリティ]ダイアログ・ボックスで,認識するテキスト文字列の近くをクリックするか,[検索するテキスト]フィールドで認識するテキスト文字列を検索します。

  4. 次のいずれかをクリックします。

    • コマンド/更新の実行:アクションにステップを追加せずに,デバイスでコマンドを実行します。

      リモート・アクセス・ウィンドウでデバイスの画像が更新されます。

    • 行の追加:現在のアクションに新しい行としてステップを追加します。例:

      Device("Device").ClickOnText "Camera",3

先頭に戻る

その他の参照項目: