SAP GUI for Windows のサポートの有効化

このトピックでは,SAP Solutions Add-in を使用して SAP GUI for Windows アプリケーションをテストする前に実行する必要がある操作について説明します。

SAP GUI Scripting がインストールされていることを確認します。

SAP GUI for Windows アプリケーションをインストールするときは,SAP GUI Scripting インストール・オプションを選択します。SAP GUI for Windows アプリケーションをインストールしたときにこのオプションを選択しなかった場合は,このトピックで説明するほかの設定オプションを設定する前に,アプリケーションを再インストールして,このオプションを選択する必要があります。

SAP では,管理者がシステム単位,グループ単位,ユーザ単位,およびスクリプト機能単位で,SAP Gui Scripting の使用を制限できる一連のセキュリティ・メカニズムが提供されます。SAP GUI for Windows アプリケーションをテストするには,これらのセキュリティ・メカニズムが,有効化されていないことを確認する必要があります。さまざまなセキュリティ・オプションの詳細については,SAP Service Marketplace でオンラインの『SAP Gui Scripting セキュリティ・ガイド』を参照してください。

先頭に戻る

SAP アプリケーションでのスクリプティングの有効化

UFT One は,SAP GUI Scripting API と直接通信し,クライアントから SAP サーバに送信された API イベントに基づいてステップを記録し,実行します。

そのため,SAP GUI for Windows アプリケーション,または SAP GUI を実行する SAP NWBC クライアントでテストとビジネス・コンポーネントを記録し,実行するには,サーバ側とクライアント側の両方でスクリプティングを有効にする必要があります。標準設定では,スクリプティングは無効になっています。

サーバ側でスクリプティングを有効にするには,次の手順を実行します。

  1. 適切なレベルのサポート・パッケージおよびカーネル・パッチがインストールされていることを確認します。

    ソフトウェア・コンポーネント

    リリース

    サポート・パッケージ

    カーネル・パッチ・レベル

    SAP_APPL

    31I

    SAPKH31I96

    Kernel 3.1I レベル 650

    SAP_APPL

    40B

    SAPKH40B71

    Kernel 4.0B レベル 903

    SAP_APPL

    45B

    SAPKH45B49

    Kernel 4.5B レベル 753

    SAP_BASIS

    46B

    SAPKB46B37

    Kernel 4.6D レベル 948

    SAP_BASIS

    46C

    SAPKB46C29

    Kernel 4.6D レベル 948

    SAP_BASIS

    46D

    SAPKB46D17

    Kernel 4.6D レベル 948

    SAP_BASIS

    610

    SAPKB61012

    Kernel 6.10 レベル 360

    注: この表は,最小のバージョンおよびレベルの要件を示します。これと同じか,または高いバージョン/レベルが必要です。

    詳細については,SAP OSS note # 480149 を参照してください。

  2. SAP アプリケーションでのスクリプティングを有効にします

    1. 管理者権限を使用して,トランザクション rz11 の[Maintain Profile Parameters]ウィンドウに入ります。

    2. アプリケーション・サーバで sapgui/user_scripting パラメータを TRUE に設定します。

    3. アプリケーション・サーバで sapgui/nwbc_scripting パラメータを FALSE に設定します。

    詳細については,SAP アプリケーションでのスクリプティングの有効化(サーバ側)を参照してください。

    すべてのユーザに対してスクリプティングを有効にするには,すべてのアプリケーション・サーバでパラメータを設定します。特定のユーザ・グループに対してスクリプティングを有効にするには,必要なアクセス制限が設定されたアプリケーション・サーバのみでパラメータを設定します。

  3. 注: スクリプティングが無効に設定されているサーバに接続した場合,SAP GUI for Windows アプリケーションで記録を行おうとするとエラー・メッセージが表示されます。

クライアント側でスクリプティングを有効にするには,次の手順を実行します。

  1. SAP GUI Scripting オプションがインストールされていることを確認します。このオプションがインストールされていない場合は,SAP GUI for Windows アプリケーションを再インストールして[SAP GUI Scripting]チェックボックスを選択してください。

  2. SAP クライアント上の警告メッセージを無効にします。

    標準では,SAP GUI for Windows アプリケーションで UFT One を使用するときに定期的に 2 つの警告メッセージが表示されます。

    • UFT One を Scripting API に接続すると,次の警告メッセージが表示されます。スクリプトは GUI へのアタッチを試みています。

    • Scripting API を使用して UFT One によって新しい接続が開かれると,次の警告メッセージが表示されます。スクリプトは,<システム名> システムへの接続を開いています

    UFT One を使って作業するときは SAP GUI for Windows アプリケーションでこれらの警告メッセージを無効にすることをお勧めします。

先頭に戻る

SAP サーバの接続速度の確認

GUI テストを記録および実行する前に,[低速接続]オプションが接続先のサーバに対して選択されていないことを確認してください。

この理由は,サーバと通信するために低速接続オプションを使用して SAP にログオンすると,UFT One が適切にテストを記録し実行するために十分な情報を SAP サーバが送信しないことによります。(低速接続オプションが選択されていると,UFT One によってエラー・メッセージが表示されます)。

詳細については,SAP OSS note #587202 を参照してください。

先頭に戻る

モーダル・ダイアログ・ボックス・モードを使用するように F1 ヘルプを設定する

モーダル・ダイアログ・ボックス・オプションが選択されていることを確認します。これにより,UFT One では,テストでの F1 ヘルプの表示を記録できます(SAP GUI for Windows アプリケーションの F1 ヘルプは,パフォーマンス・アシスタントを使用して,またはモーダル・ダイアログ・ボックスとして表示できます)。

先頭に戻る

ダイアログ表示モードを使うように F4 ヘルプを設定する

ダイアログ・モードで F4 ヘルプ画面をロードするようにクライアントが設定されていることを確認します(SAP GUI for Windows アプリケーションは,SAP GUI Scripting API([スクリプティングの有効化]オプション)を使用している場合,Control モードで F4 ヘルプ画面をロードすることはできません。)

注: この設定はユーザごとに行います。UFT One SAP Solutions Add-in を使用してテストする各クライアントでこのオプションを設定する必要があります。または,SAP システム管理者はシステムの標準設定を変更できます。

先頭に戻る

SAP アプリケーションでの記録の無効化

SAP アプリケーションで記録を無効にする場合(sapgui/user_scripting_disable_recording パラメータを TRUE に設定する)には,次の点に注意してください。

  • UFT One は,アプリケーション上で既存のテストを実行できます。

  • アプリケーション上のオブジェクトは,SAPGUI オブジェクトではなく,標準 Windows オブジェクトとしてスパイされます。

  • UFT One の[記録]ボタンをクリックすると,記録ツールバーが表示されますが,機能しません。

先頭に戻る