TruClient のステップ引数

このトピックでは,TruClient で利用可能なステップ引数を,オブジェクトに関連する引数 (ロール別に分類) とオブジェクトに関連しない引数の表に分けて示します。

このトピックの内容:

オブジェクトに関連するステップ引数

次の表に,オブジェクトに関連するステップ引数をロール別に分類して示します。必須の引数には,ユーザ・インタフェースの引数名の左側に赤い星が付いています。すべての引数で JavaScript コードおよび 「TruClient の関数」を引数値として使用できます。

ロール
アクション
引数
要素

マウス動作:マウス押下,マウス解放,マウスを合わせる*,クリック,ダブル・クリック

*X/Y 座標引数はありません

  • ボタン:クリックされるマウス・ボタン。

  • X 座標:オブジェクトの左上隅に対するアクションの相対的なオフセット位置。指定しない場合,標準設定はオブジェクトの中心です。

  • Y 座標:オブジェクトの左上隅に対するアクションの相対的なオフセット位置。指定しない場合,標準設定はオブジェクトの中心です。

  • Ctrl キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Alt キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Shift キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

要素
ドラッグ
  • ボタン:クリックされるマウス・ボタン。

  • X オフセット:オブジェクトをドラッグする距離(X 軸方向のピクセル数)。正の数値は右方向へのドラッグを示します。

  • Y オフセット:オブジェクトをドラッグする距離(Y 軸方向のピクセル数)。正の数値は下方向へのドラッグを示します。

  • パス:ユーザのドラッグ・パスを表す座標のリスト。この引数は変更しないでください。

  • Ctrl キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Alt キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Shift キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

注:X オフセットY オフセット,およびパス引数は互いに排他的です。

要素
次にドラッグ
  • ターゲット・オブジェクト:ステップのオブジェクトがこのターゲット・オブジェクトにドラッグされます。

  • HTML 5: ブラウザにドラッグ・アンド・ドロップのサポートを提供し,コーディングを容易にします。この引数が「true」の場合,「ターゲット・オブジェクト」引数と「HTML5」引数のみが表示されます。「false」の場合,他の引数も表示されます。

  • ボタン:クリックされるマウス・ボタン。

  • X オフセット:ターゲット・オブジェクトの左上からのオフセット(X 軸方向)。これは必ず正の数値になります。

  • Y オフセット:ターゲット・オブジェクトの左上からのオフセット(Y 軸方向)。これは必ず正の数値になります。

  • Ctrl キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Alt キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Shift キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

要素
プロパティを取得
  • プロパティ:指定した変数に値が格納されるプロパティ。使用可能なプロパティのリストはオブジェクトのロールによって異なります。

    次の標準設定のプロパティはすべてのオブジェクトで使用できます。

    • 可視テキスト:項目の可視テキスト。DOM の textContent プロパティに対応します。

    • すべてのテキスト:項目の全テキスト。DOM の textContent プロパティに対応します。

    • インナー HTML:オブジェクトの内部 html マークアップ。DOM の innerHTML プロパティに対応します。

  • 変数:指定したプロパティ値を格納する変数の名前。

要素 スクロール
  • 水平:水平方向にスクロールする距離(ピクセル)。

  • 垂直:垂直方向にスクロールする距離(ピクセル)。

注:両方の引数は整数である必要があり,最小値と標準設定値は 0 です。スクロールは要素自体ではなく,要素を含むドキュメント上で行われます。

要素 アップロード
  • パス:選択したパス。

要素
検証
  • 値:検証する文字列または数値。

  • プロパティ:値が検証されるオブジェクト・プロパティ。検証できるプロパティのリストはオブジェクトのすべてのロールによって異なります。

    次の標準設定のプロパティはすべてのオブジェクトで検証できます。

    • 可視テキスト:アプリケーションに表示される項目。

    • すべてのテキスト:アプリケーションに存在するが必ずしも表示されるわけではない項目。このカテゴリの項目は,DOM の textContent プロパティに含まれています。

    • インナー HTML:DOM の innerHTML プロパティに含まれている項目。

  • 条件:値とプロパティ引数間の関係。

要素
プロパティを待機
  • 値:ステップが成功する前にステップが待機する指定のプロパティの値。

  • プロパティ:スクリプトが値を待機するオブジェクト・プロパティ。待機できるプロパティのリストはオブジェクトのロールによって異なります。

    次の標準設定のプロパティはすべてのオブジェクトで使用できます。

    • 可視テキスト:アプリケーションに表示される項目。

    • すべてのテキスト:アプリケーションに存在するが必ずしも表示されるわけではない項目。このカテゴリの項目は,DOM の textContent プロパティに含まれています。

    • インナー HTML:DOM の innerHTML プロパティに含まれている項目。

  • 条件:値とプロパティ引数間の関係。

フォーカス可能
キーを押す
  • キー名:Enter,Space,Backspace,Tab,Escape,Delete,Up,Down,Left,または Right。

  • Ctrl キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。
  • Alt キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

  • Shift キー:アクションの実行中にこのキーが押されるかどうか。

テキストボックス
入力
  • 値:入力内容。

  • クリア:入力前にテキスト・ボックスをクリアします。標準設定は true です。

  • 入力間隔:キーストローク間の平均時間(ミリ秒)。

チェックボックス
設定
  • チェック済み: チェック・ボックスをオン(true)またはオフ(false)に設定します。

リストボックス
選択
  • テキスト:選択する文字列または正規表現。この値はオプションです。

  • 序数:リスト内の選択項目の順序。text 引数も指定されている場合,この引数はリストボックスの指定したテキスト値のインスタンスを参照します。序数が 0 の場合,ランダムな値が生成されます。テキストと序数の両方が空のままの場合,標準設定の序数(1)が自動的に設定されます。

  • 内部オブジェクト:コンテナ・オブジェクトを識別して序数を指定するのではなく,オプション要素自体の TruClient のオブジェクト識別メカニズムに基づいてオプションを選択できるようにします。

複数リストボックス

選択

  • テキスト:選択する文字列または正規表現

  • 序数:リスト内の選択項目の順序。text 引数も指定されている場合,この引数はリストボックスの指定したテキスト値のインスタンスを参照します。序数が 0 の場合,ランダムな値が生成されます。

複数リストボックス

複数選択

  • テキスト:オプションのテキスト。

  • 序数:項目の区切り文字の序数。

  • 区切り文字:選択する値を区切るために使用される文字。

ラジオグループ
選択
  • テキスト:選択する文字列または「正規表現」を使用します。

  • 序数:リスト内の選択項目の順序。text 引数も指定されている場合,この引数はリストボックスの指定したテキスト値のインスタンスを参照します。序数が 0 の場合,ランダムな値が生成されます。

ファイルボックス
設定
  • パス:選択したパス。

スライダ
設定
  • 値:スライダで設定される値。

ビデオ シーク
  • 時間:ビデオ再生の現在位置(秒単位)を設定するか,返します。
オーディオ シーク
  • 時間:オーディオ再生の現在位置(秒単位)を設定するか,返します。
日付指定
日の設定
  • 日:月の日付を表す 1 ~ 31 の整数。

Flash オブジェクト 入力
  • 値:入力内容。

ブラウザ
アクティブ化
  • 序数:整数として定義されます。

  • タイトル:文字列として定義されます。

注:タイトルは記録中に自動的に更新され,代替ステップとして設定できます。

ブラウザ
タブのアクティブ化
  • 序数:アクティブ化するタブ(整数)。

  • タイトル:文字列として定義されます。

注:タイトルは記録中に自動的に更新され,代替ステップとして設定できます。

ブラウザ
タブを閉じる
  • 序数:閉じるタブ(整数)。

  • タイトル:文字列として定義されます。指定したブラウザ・ウィンドウを最前面に移動します。

注:タイトルは記録中に自動的に更新され,代替ステップとして設定できます。

ブラウザ
タブの追加
  • 場所:新しく開くタブの移動先の URL。ウィンドウ:アプリケーションのグローバル・ウィンドウ・オブジェクトを指します。

ブラウザ
ナビゲート
  • 場所:移動先の URL。

ブラウザ
戻る
  • カウント:戻るページ数。

ブラウザ
進む
  • カウント:進むページ数。

ブラウザ
サイズ変更
  • 幅:新しい幅。これを空白のままにすると幅のサイズは変更されません。

  • 高さ:新しい高さ。これを空白のままにすると高さのサイズは変更されません。

ブラウザ
スクロール
  • X 座標:新しい X 座標。これを空白のままにすると X 軸方向にスクロールされません。

  • Y 座標:新しい Y 座標。これを空白のままにすると Y 軸方向にスクロールされません。

ブラウザ
ダイアログ - 確認
  • ボタン:OK またはキャンセル。

ブラウザ
ダイアログ - プロンプト
  • 値:入力する文字列。

  • ボタン:OK またはキャンセル。

ブラウザ
ダイアログ - 認証
  • ユーザ名:入力するユーザ名。

  • パスワード:入力するパスワード。

    パスワードはマスクされてドットとして表示されるため,実際の値は表示されません。

  • ドメイン:入力するドメイン。

  • ボタン:OK またはキャンセル。

注:

  • TruClient ブラウザを使用しているときに,[ユーザ名]フィールドに「<ドメイン>\<ユーザ名>」を入力すると,[ドメイン]フィールドが空白のままになり,再生は失敗します。
    解決策:ステップ・エディタでドメインとユーザ名の引数を個別に手動で追加します。

  • ユーザ名,パスワード,またはドメインに動的な値を使用する場合,JavaScript タイプを使用するとほとんどのケースで失敗するため,代わりにパラメータ引数タイプを使用することをお勧めします。

ブラウザ
ダイアログ - パスワードのプロンプト
  • パスワード:入力するパスワード。

    パスワードはマスクされてドットとして表示されるため,実際の値は表示されません。

  • ボタン:OK またはキャンセル。

ブラウザ
検証
  • 値:検証するプロパティの値。

  • プロパティ:検証するプロパティ。ブラウザ・オブジェクトの次のプロパティを検証できます。

    • タイトル:ブラウザ・ウィンドウのタイトル。

    • 場所:ブラウザ・ウィンドウの場所。

  • 条件:値とプロパティ引数間の関係。

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オブジェクトに関連しないステップ引数

次の表に,オブジェクトに関連しないステップ引数を示します。必須の引数には,ユーザ・インタフェースの引数名の左側に赤い星が付いています。すべての引数で JavaScript コードおよび 「TruClient の関数」を引数値として使用できます。

注: これらのステップ引数のアクションはオブジェクトに影響しないため,ロールはありません。

アクション
引数
JavaScript を評価

ステップに含まれている JavaScript コードを実行します。

  • コード:JavaScript コード。

C を評価

C 関数の名前を受け取り,実行します。C-functions.c ファイルで関数を定義できます。

  • 関数名:実行する C 関数の名前。

  • 関数タイムアウト:関数がエラーを返す前に,関数の実行を待機する時間(秒単位)。

関数の呼び出し 呼び出される関数によって設定される引数の値を入力します(たとえば,Arg1,Arg2)。
エラー捕捉

直前のステップのエラーを捕捉して,エラー捕捉ステップの内容を実行します。

エラー・タイプ:捕捉するエラー・タイプを指定します。

  • Any

  • Object identification:アクションが実行されるオブジェクトが見つからない。

  • Step arguments:直前のステップに無効な引数がある。例: データ型が間違っている。

  • Step Action:ユーザ・アクションが失敗した。例: ナビゲーション・ステップでページが見つからない。UI 要素に対するアクションの場合,オブジェクトが見つかり,アクションが失敗した場合に,このエラーがトリガされます。

For ループ

ループ内のステップを指定した回数繰り返す論理構造。

  • 初期化:初期化操作の条件を指定します。この条件は,最初の反復の条件をテストする前に満たされる必要があります。

  • 条件:次の反復に進むための条件を指定します。

    • true:指定した条件が満たされる。
    • false:指定した条件が満たされない。
    • 正規表現:条件として正規表現を定義します。
  • 増分量:条件内のカウンタを増加させます。

汎用 API アクション

挿入して手動で設定できる空のステップ。引数は選択する API によって異なります。引数の詳細については,API ヘルプの特定の API を参照してください。

  • 変数:戻り値が格納される JavaScript 変数の名前。

If ブロック

条件を満たした場合にブロック内のステップを実行する論理構造。

  • 条件:次の反復に進むための条件を指定します。

    • true:指定された条件が満たされる(これが標準設定です)。
    • false:指定した条件が満たされない。
    • 正規表現:条件として正規表現を定義します。
ランデブー

Controller シナリオですべての仮想ユーザを同期し,指定したステップを同時に実行します。

  • ランデブー名:ランデブーの名前。ステップ内で仮想ユーザが同期される特定のポイントです。

PDF コンテンツの検証

スクリプトの実行中に PDF ドキュメントのコンテンツを検証します。

  • パス:ファイルの場所。場所は,ローカル・ファイルまたは Web ページ・アドレスのいずれかです。
  • 値:検証する PDF 文字列。値は,プレーン・テキストまたは JavaScript コードのいずれかです。
  • 条件:値の検証方法を指定します。

    • 含む:PDF に指定した値が含まれている。
    • 含まない:PDF に指定した値が含まれていない。
    • 正規表現:PDF コンテンツを検索する正規表現を定義します。

    ステップの制限事項

    • 改ページをまたがってコンテンツを検索することはできません。
    • 特殊文字(中国語や日本語などの)および英数字文字の両方を含む値を検索することはできません。
待機

次のステップに進む前に指定の秒数(またはミリ秒数)待機します。

  • 間隔:ステップが成功する前にステップが待機する時間の値。標準設定値は 3 です。

  • 単位:間隔の単位。使用可能な単位プロパティは,(これが標準設定です)とミリ秒です。

  • 思考遅延時間:待機時間を思考遅延時間の計算に含めるには,true に設定します(これが標準設定です)。

ファイルのダウンロードを待機

ファイルのダウンロードが完了するまで待ちます。

  • タイムアウト:ファイルのダウンロードのタイムアウト値(秒単位)。標準設定値は 180 です。

  • 変数:ファイルのフルパスやダウンロード時間(秒)など,ダウンロードされるファイルのプロパティを保存する JavaScript 変数の名前。この変数は,「PDF コンテンツの検証」ステップや「JavaScript を評価」ステップなど,その後の他のステップで直接使用できます。

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関連項目: