VTS の設定

VTS には,VTS の動作のさまざまな部分を定義する多くの設定があります。

注: OpenText では,VTS サーバの安全な設定と適切なセキュリティ強化を行うことをお勧めします。ただし,これは OpenText から提供されるのではなく,「useSSL」 設定を使用することで行います。

安全な設定と適切なセキュリティ強化を実装しなければ,システムがセキュリティ・リスクにさらされる可能性があります。お客様は関連するすべてのリスクを負うとともに,これらのリスクに関して OpenText を免責することを理解し,同意するものとします。お客様の個別の規制要件および事業要件の評価は,常にお客様が自身の責任において行うものとします。OpenText は,当社の製品が,お客様の事業遂行においてお客様に適用される特定の法的または規制基準に準拠していることを表明または保証するものではありません。

このトピックの内容:

VTS 設定ツールへのアクセス

これらの設定は,標準的な JSON 形式の configure.json ファイルに保存されます。

VTS の設定には VTS 設定ツールを使用できます。Windows の[スタート]メニューから,[Configure Virtual Table Server]にアクセスします。

または,configure.json ファイル自体を更新します。標準設定では,このファイルは C:\Program Files\OpenText\VTS\web にあります。

注: 設定ファイルを無効な形式に変更するか,ファイルにコメントを追加すると,VTS サービスが起動に失敗します。

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VTS の設定

configure.json 設定ファイルには,次の設定が含まれています。

設定キー
説明
dbPath

VTS データベースが保存されているパス。

標準設定のインストール・パス: C:/ProgramData/OpenText/VTS/db/data

defaultDbName

VTS データベースの名前。標準設定名は Default です。

推奨:この設定は変更しないでください。

adminPort

VTS への管理 UI アクセスに使用する TCP ポート。このポートは,VTS UI が VTS テーブルのデータの読み取りと変更を行うために使用します。標準設定値は 4000 です。

注: 管理 UI アクセスで使用するポートは,仮想ユーザ・スクリプトの API アクセスで使用するポートとは別のポートにする必要があります。

defaultApiPort

API 関数を使用して VTS テーブルにアクセスするために仮想ユーザ・スクリプトが使用する標準設定のポート。VTS UI を使用して API アクセス・ポートを変更すると,新しいポート番号によって標準設定値がオーバーライドされます。

標準設定:8888

defaultStart

VTS Service]サービスの開始時に VTS テーブルへの API アクセスを有効にするかどうかを指定します。

標準設定: false

enableDiag

VTS 診断機能を有効にします。true に設定すると,次の URL にアクセスして,ログ,API,メタデータを表示できるようになります。

http://vts_server_name:4000/data/diag

標準設定: false

autoRefreshGrid

API または別の管理 UI によってデータが変更されると,管理 UI が自動的に更新され,更新されたデータが表示されます。これは標準設定の動作です。これが負荷テストのパフォーマンスに影響する場合は,このキーを false に設定します。

標準設定: true

maxInstancesAllowed

VTS は複数のインスタンスをサポートしています。この設定を使用して,VTS がサポートするインスタンスの最大数を設定します。

標準設定:50

autoCreateIndexedColumn

true に設定すると,各カラムに自動的にインデックスが付けられます。

標準設定: false

normalizeCSV

true に設定すると,VTS は行によって区切り文字が異なる場合に,厳格ではない CSV ファイルを正規化します。

標準設定: false

authentication
  • Basic:VTS ユーザ・インタフェースから VTS テーブルにアクセスするには,認証が必要となります。認証にはユーザ名と,関連付けられたパスワードが含まれます。認証の詳細については,「認証の使用」を参照してください。

    "authentication":"Basic",/*認証方法。「None」,「Basic」,「NTLM」の 3 つのオプション。標準設定は「None」で,認証が不要であることを意味します。*/

    "users":

    [

    /*認証が「Basic」に設定されている場合,次の形式でユーザを追加します*/

    {"user":"johns", "password":"pass", "display":"John Smith"}

    ],

     

  • NTLM:NTLM 認証が必要になります。認証が NTLM に設定されている場合,domaindomaincontroller (後述)を設定する必要があります。

    "admin":{

    "authentication":"NTLM",/*認証方法。「None」,「Basic」,「NTLM」の 3 つのオプション。標準設定は「None」で,認証が不要であることを意味します。*/

    "users":

    [

    /*認証が「Basic」に設定されている場合,次の形式でユーザを追加します*/

    {"user":"johns", "password":"pass", "display":"John Smith"}

    ],

    /*認証が「NTLM」に設定されている場合,domain/domaincontroller 設定を指定*/

    "domain":"mydomain.net",

    "domaincontroller":"ldap:// examplelab.mydomain.net",

     

標準設定:None

users authentication=Basic の場合,VTS ユーザ・インタフェースから VTS テーブルへのアクセスが登録されているユーザのリストを指定します。
  • user:ユーザが VTS サーバへのアクセスに使用する必要がある名前。
  • password:ユーザが VTS サーバへのアクセスに使用する必要があるパスワード。
  • display:ユーザの認証と VTS サーバへの接続が正常に行われた後に VTS によって表示される名前。

:リストに複数のユーザを記載する場合,以下に示すように,リストの各行の間にカンマを挿入します。

{"user":"johns", "password":"pass", "display":"John Smith"},{"user": "peterb", "password":"pass1", "display":"Peter Brown"}

role

基本認証と NTLM 認証のどちらの場合も,フル・コントロールの administrator または読み取り専用の user のユーザ・ロールを割り当てることができます。

"role":

{"administrator":["peterb", "johns3"],

"user":["johns2","johns"]}

:

  • ロールが割り当てられているユーザがいない場合,すべてのユーザが VTS サーバに対するフル・アクセス権限を持つことになります。
  • 一部のユーザだけにロールが割り当てられている場合,残りのすべてのユーザには VTS サーバの読み取り専用権限だけが付与されます。
  • NTLM の管理者ユーザ:完全修飾ドメイン名と NetBIOS 名の両方を使用して,これらの各ユーザを定義します。

    :

    "role":

    {"administrator":[ "mydomain.net\\peterb", "mydomain\\peterb","johns3"],

    "user":["johns2","johns"]}

    もしくは,ブラウザを使用して VTS サーバにアクセスする場合は,完全修飾ドメイン名を設定するだけでも構いません。VTS サーバのログイン資格情報については,ブラウザを設定してプロンプトで入力を要求します。

requireBasicAuthForAPI

authenticationBasic に設定され,requireBasicAuthForAPItrue に設定されている場合,API レベルから VTS データにアクセスするにはユーザ名とパスワードが必要になります。この設定は VTS 管理 UI には影響しません。

標準設定: false

domain authenticationNTLM に設定されている場合に,ドメインを指定します。
domaincontroller

authenticationNTLM に設定されている場合に,ドメイン・コントローラを指定します。

指定されたドメイン・コントローラが LDAPS を使用する場合:

  • ドメイン・コントローラ・サーバで必要な場合は,「ldapsCert」「ldapsCA」を設定する必要があります。
  • ドメイン・コントローラではチャネル・バインドを無効にする必要があります。
ldapsCert domaincontroller が LDAPS を使用する値に設定されている場合は,LDAPS クライアント証明書のファイル・パスを指定します(ドメイン・コントローラ・サーバで必要な場合)。
ldapsCA domaincontroller が LDAPS を使用する値に設定されている場合は,LDAPS クライアント CA のファイル・パスを指定します(ドメイン・コントローラ・サーバで必要な場合)。
useSSL

VTS ユーザ・インタフェースから VTS テーブルへのアクセスで HTTPS を使用するかどうかを指定します。

標準設定では,useSSL は false に設定されています。

SSL 通信を使用するには,useSSLtrue に設定し,次のプロパティを定義します。

  • certificate:HTTPS 通信に使用する証明書ファイルの名前。

    例:"certificate": "certificate.pem"

    注: 証明書ファイルは node.exe と同じフォルダに配置する必要があります。下記のヒントを参照してください。

  • privateKey:HTTPS 通信に使用する秘密鍵の名前。

    例:"privateKey": "privatekey.pem"

    注: privateKey ファイルは node.exe と同じフォルダに配置する必要があります。下記のヒントを参照してください。

  • passphrase:サーバ証明書の秘密鍵の復号化に使用するパスワード。

    useSSLtrue に設定され,サーバ証明書の秘密鍵のパスワードが設定されている場合に適用されます。

  • ca: 証明書(ca)ファイルの名前。ca ファイルはクライアント証明書の検証に使用されます。

    この設定はオプションであり,requestClientCerttrue に設定されている場合にのみ使用されます。それ以外の場合は無視されます。

    標準設定: vts.crt

    注: ca ファイルは node.exe と同じフォルダに配置する必要があります。下記のヒントを参照してください。

  • minVersion/maxVersion:指定可能な値:"TLSv1","TLSv1.1","TLSv1.2","TLSv1.3"

    標準設定: minVersion:"TLSv1.2",maxVersion: "TLSv1.3"

  • ciphers:サポートする暗号を指定します。

    標準設定:ALL

    注: TLSv1.3 暗号化スイートを有効にするには,暗号化リストに必ずスイートの完全名を含める必要があります。

  • requestClientCert:true に設定されている場合,クライアントが HTTPS を使用してサーバに接続しようとすると,サーバから証明書を要求され,証明書の検証が試行されます。

    標準設定: false

ヒント: 上記の鍵ファイルを node.exe と同じフォルダにコピーするのではなく,絶対パスを指定して別の場所にあるファイルを指定することもできます。たとえば,"certificate": "c:\\temp\\certificate.pem" のように指定します。configure.json ファイルでは JSON 形式を使用します。単一のバックスラッシュ「\」を表すには,二重のバックスラッシュ「\\」を使用します。

defaultLanguage

VTS サーバの言語を設定します。以下の言語を設定できます。

en,zh-cn,ja,ko,it,es,pt-br,fr,ru

標準設定: en

dbInfo

データベース設定を定義します。

connPool:

VTS で接続のプールを維持することで,TCP ハンドシェイクとクローズでリソースが浪費されるのを防ぎ,データベース・サーバへの同時接続を制限します。

  • maxIdle:接続プール内で利用可能な接続の最大数。VTS は,ある程度のメモリや TCP ポートなどのリソースを使用することで,この数までの接続を維持します。この種のシステム・リソースへの負荷を軽減するには,maxIdlemaxActive より小さな値にします。
  • maxActive:接続プール内の同時接続の最大数。多くの仮想ユーザが失敗する場合は,データベース・サーバへの負荷を軽減するために,maxActive の値を小さくしてみてください。

dbServerPort:

  • start:データベース・サーバで使用されるポート範囲の最初のポート。
  • end:データベース・サーバで使用されるポート範囲の最後のポート。

dbCheck:

  • waitingTime:データベース・サーバが起動するまで待機する時間(秒)。

    標準設定:3

  • retryTimes:データベース・サーバの起動を試行する回数。

    標準設定:10

logger

VTS のログ記録オプションの設定が含まれています。

level:実行するログ記録のレベルを指定します。

  • error: エラー・メッセージのみを含む,最も情報量が少ないログを作成します。
  • warning: 情報量が中程度のログ・ファイルを作成します
  • info: エラー・メッセージ,警告,追加情報を含む,最も情報量が多いログを作成します

transports:ログ記録の特定の出力オプションを指定します。

  • path:VTS ログ・ファイルを保存するフォルダを指定します。

    標準設定:%TEMP%\\VTS。%TEMP% は現在のユーザ・アカウントを参照する環境変数です。

    注: 通常,ローカル・システム・アカウントの %TEMP% 変数は %windir%\temp フォルダを指します。この場合,VTS ログ・ファイルは %windir%\temp\vts\ にあります。

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