実行環境設定を手動で構成する
仮想ユーザの実行環境設定を手動で構成するには,スクリプトとともに作成する default.cfg および default.usp ファイルに変更を加えます。
このトピックの内容:
概要
default.cfg および default.usp ファイルは,スクリプト・フォルダにあります。以下の詳細設定は,次のように default.cfg ファイルまたは default.usp ファイルにあります。
default.cfg![]() |
default.usr![]() |
---|---|
一般 思考遅延時間 ログ Web(関連プロトコル用) |
実行論理 ペーシング |
このような実行環境設定は,VuGen の実行環境設定に相当します(「実行環境設定の構成」を参照してください)。
全般設定
Linux 仮想ユーザ・スクリプト用の全般設定が 1 つあります。
ContinueOnError は,エラーが発生しても実行を継続するように仮想ユーザに指示します。このオプションを有効にするには,値を 1 にします。このオプションを無効にするには,値を 0 にします。
次の例では,仮想ユーザはエラーが発生しても実行を継続します。
[General] ContinueOnError=1
思考遅延時間設定
思考遅延時間を構成して,スクリプト実行時の仮想ユーザによる思考遅延時間の使用法を制御できます。次の表に基づいて,Options,Factor,LimitFlag,Limit のパラメータを設定します。
オプション![]() |
Options![]() |
Factor![]() |
LimitFlag![]() |
Limit![]() |
---|---|---|---|---|
思考遅延時間を無視する
|
NOTHINK
|
なし
|
なし
|
なし
|
記録された思考遅延時間を使用
|
RECORDED
|
1.000
|
なし
|
なし
|
記録された思考遅延時間に乗じる値
|
MULTIPLY
|
数値
|
なし
|
なし
|
記録された思考遅延時間の乱数率を使用
|
RANDOM
|
範囲
|
最小のパーセンテージ
|
最大のパーセンテージ
|
記録される思考遅延時間の上限
|
RECORDED/ MULTIPLY
|
数値(MULTIPLY 用)
|
1
|
秒単位の値
|
実行時に使用する思考遅延時間を制限するには,LimitFlag
変数を 1 に設定し,Limit
により思考遅延時間の上限を秒単位で指定します。
次の例では,思考遅延時間に 50%~150% のランダムな割合を乗じるように仮想ユーザに指定しています。
[ThinkTime] Options=RANDOM Factor=1 LimitFlag=0 Limit=0 ThinkTimeRandomLow=50 ThinkTimeRandomHigh=150
ログ設定
ログ設定は,スクリプトの実行中に簡略または詳細ログ・ファイルを作成するために設定できます。
[Log] LogOptions=LogBrief MsgClassData=0 MsgClassParameters=0 MsgClassFull=0
次の表に基づいて,パラメータ LogOptions,MsGClassData,MsgClassParameters,MsgClassFull の変数を設定します。
ログの種類![]() |
LogOptions![]() |
MsgClassData![]() |
MsgClassParameters![]() |
MsgClassFull![]() |
---|---|---|---|---|
ログを無効にする
|
LogDisabled
|
なし
|
なし
|
なし
|
標準ログ
|
LogBrief
|
なし
|
なし
|
なし
|
パラメータの置換(のみ)
|
LogExtended
|
0
|
1
|
0
|
サーバから返されたデータ(のみ)
|
LogExtended
|
1
|
0
|
0
|
詳細トレース(のみ)
|
LogExtended
|
0
|
0
|
1
|
すべて
|
LogExtended
|
1
|
1
|
1
|
次の例では,仮想ユーザはサーバによって返されたすべてのデータと,置換に使用されたパラメータのログを記録します。
[Log] LogOptions=LogExtended MsgClassData=1 MsgClassParameters=1 MsgClassFull=0
Web 設定
Web 設定では,スクリプトの実行時に特定の HTTP コードを受信した場合,そのコードを無視するように指定できます。スクリプトの実行時に指定された HTTP コードを受信した場合,その HTTP コードは無視され,エラーとして扱われません。
無視する HTTP コードを指定するには,default.cfg ファイルの Web セクションに ByPassHTTPCode="<HTTP コード>" を追加します。たとえば,HTTP コード 403 および 404 を無視する場合は,次の行を追加します。
ByPassHTTPCode="403,404"
反復と実行論理
反復を設定することで,複数回の反復の実行や,反復間のペーシングの制御が可能になります。また,アクションの順番と重み付けを手動で設定することもできます。スクリプトの実行論理と反復の設定を変更するには,default.usp ファイルを編集する必要があります。
Actions セクションを複数回反復するように仮想ユーザに指示するには,反復の回数を RunLogicNumOfIterations の値として設定します。
反復間のペーシングを制御するには,次の表に従って RunLogicPaceType 変数と関連する値を設定します。
ペーシング![]() |
RunLogicPaceType![]() |
関連変数![]() |
---|---|---|
すぐに次の反復を開始する
|
ASAP
|
なし
|
次の反復を開始する前に,指定した時間だけ待機する
|
Const
|
RunLogicPaceConstTime
|
反復の間隔をランダムにする
|
Random
|
RunLogicRandomPaceMin,RunLogicRandomPaceMax
|
反復の後,一定の時間待機する
|
ConstAfter
|
RunLogicPaceConstAfterTime
|
反復の後,ランダムな時間だけ待機する
|
After
|
RunLogicAfterPaceMin, RunLogicAfterPaceMax
|
次の例は,反復を 4 回実行し,反復の間隔はランダムな長さにするよう仮想ユーザに対して指示する設定です。ランダムな間隔の範囲は 60~90 秒です。
[RunLogicRunRoot] MercIniTreeFather="" MercIniTreeSectionName="RunLogicRunRoot" RunLogicRunMode="Random" RunLogicActionOrder="Action,Action2,Action3" RunLogicPaceType="Random" RunLogicRandomPaceMax="90.000" RunLogicPaceConstTime="40.000" RunLogicObjectKind="Group" RunLogicAfterPaceMin="50.000" Name="Run" RunLogicNumOfIterations="4" RunLogicActionType="VuserRun" RunLogicAfterPaceMax="70.000" RunLogicRandomPaceMin="60.000" MercIniTreeSons="Action,Action2,Action3" RunLogicPaceConstAfterTime="30.000"