実行環境設定の構成

このトピックでは,利用可能な実行環境設定へのアクセス方法と構成方法について説明します。

注: スクリプトの実行環境設定は,Controller で,スクリプトをシナリオに追加した後に変更することもできます。変更はシナリオ実行のみに適用され,元のスクリプト・ファイルの実行環境設定には影響しません。詳細については,LoadRunner Professional ヘルプセンター(該当するバージョンを選択してください)の「シナリオのスクリプトの表示/変更」を参照してください。

このトピックの内容:

実行環境設定のナビゲートと構成

実行環境設定を開くには,VuGen ツールバーで[再生]>[実行環境設定]を選択するか,F4 ショートカット・キーを押します。

実行環境設定ビュー(ページ)の概要については,下記の「実行環境設定ビューの説明」を参照してください。個別の実行環境設定の説明は,[ヒント]ボックスの実行環境設定ビューで確認できます。ヒントを表示するには,実行環境設定フィールド名の上にマウス・カーソルを置きます。

ヒント: [ヒント]ボックスが表示されない場合は,ペインの右下にある[ヒント]ボタン をクリックします。

値の妥当性チェック

実行環境設定に不正な値を入力した場合,設定の下に赤色でエラー・メッセージが表示されます。さらに,関連するノードの名前の横にエラー アイコンが表示されます。

標準設定に戻す

標準設定の実行環境設定に戻すには,関連する実行環境設定ノードに移動し,[標準設定を使用]ボタンをクリックします。標準設定への変更は,表示されているノードにのみ適用されます。すべての実行環境設定を標準設定に戻す場合は,実行環境設定ノードごとにこの処理を繰り返す必要があります。

実行環境設定ビューの説明

表示される実行環境設定ビュー(ページ)は,現在使用している特定のプロトコルによって異なります。次のリストは,表示される可能性があるページの概要を示しています。

ビュー(ページ)
説明
.NET 環境.NET 仮想ユーザ・スクリプトの実行環境設定。
追加属性仮想ユーザ・スクリプトの追加の引数。[追加属性]の設定は,すべてのタイプの仮想ユーザ・スクリプトに適用されます。コマンド・ライン解析関数を使用すると,テスト実行中のある時点で取得できるコマンド・ライン引数を指定できます。このビューを使用して,作成されたスクリプトに外部パラメータを渡すことができます。
ブラウザ・エミュレーションブラウザ関連の実行環境設定。
ブラウザ(TruClient - Web)

負荷モードで実行するスクリプト用の TruClient ブラウザ設定。

追加情報:

  • ここで変更した設定が適用されるのは,負荷モードの TruClient 仮想ユーザのみです。
  • この設定は,[TruClient の全般設定]ダイアログ・ボックスの[ブラウザの設定]タブの設定に相当します。ただし,[TruClient の全般設定]で変更した内容は,対話式モードでのみ有効になります。詳細については,「TruClient の全般設定の構成」を参照してください。
  • 対話式モードでスクリプトを保存すると,[ブラウザの設定]タブで変更した設定は,実行環境設定の[ロード]に適用されます。
Citrix 設定Citrix 設定の実行環境設定。
Citrix 同期Citrix 同期の実行環境設定。
クラスパス

システムのクラスパス環境変数に含まれていない追加のクラスの場所。これらのクラスは,Java アプリケーションの実行や,正しい再生を保証するのに必要な場合があります。

ヒント: ワイルドカードとしてアスタリスク(*)を使用すると,完全なフォルダを指定できます。

クライアント・エミュレーションOracle NCA の実行環境設定。
コンテンツ・チェック

実行時の Web サイトのコンテンツ・チェック。コンテンツ・チェック実行環境設定は,Web - HTTP/HTML などのインターネット・プロトコルの場合に設定できます。

追加情報:

コンテンツ・チェック設定を使用すると,ページ・コンテンツで特定の文字列の有無を確認できます。このオプションは,標準的ではないエラーを検出するのに役立ちます。通常の運用では,アプリケーション・サーバで障害が発生するとブラウザが汎用の HTTP エラー・ページを表示して,エラーの性質を通知します。この標準のエラー・ページは VuGen に認識され,エラーとして処理されるので,スクリプトは失敗として報告されます。しかし,アプリケーション・サーバの中には,VuGen がエラー・ページとして認識しない固有のエラー・ページを発行するものもあります。エラー・ページはサーバによって送信され,エラーが発生したことを示す特定の形式のテキスト文字列を含んでいます。

たとえば,エラーが発生したときに,「ASP Error」というテキストを含んでいるユーザ定義ページを発行するアプリケーションがあるとします。その場合には,VuGen に対して,サーバから返されたすべてのページでこのテキストを検索するように指定します。VuGen はこの文字列を検出すると,再生を失敗とします。

注:なお,VuGen ではページの本文は検索されますが,ヘッダは検索されません。

DevWeb 設定DevWeb スクリプトの実行環境設定。詳細については,「DevWeb の実行環境設定」を参照してください。
DFE チェーン設定再生時にデータ形式拡張機能が有効になります。
DFE 詳細GWT-DFE または Java to XML の DFE を使用する仮想ユーザ・スクリプトの場合,このオプションを使用すると,JRE のプロパティを定義できます。内部ロジックを使用してマシンの JDK または JRE を検索するか,それとも特定の外部 JRE を使用するかを指定できます。
DotNet 設定.NET+ 仮想ユーザ・スクリプトで .NET を使用するための設定。
ダウンロード・フィルタスクリプトのフィルタをダウンロードします。
Java VM

Java VM の実行環境設定。

追加情報:

[パフォーマンス]>[自動パラメータ評価をスキップ]オプションが有効になっている場合,スクリプトは "<text>" 形式を含む文字列を評価しません。このオプションを有効にして,XML タグを含むスクリプトのパフォーマンスを向上させます。

JMS 詳細JMS の詳細実行環境設定。
ローカル参照.NET のローカル DLL パッケージのリスト。
ログログに記録する情報の量とタイプを設定します。
ログ(TruClient)TruClient スクリプトのログにレポートする情報の量とタイプを設定します。
その他

その他の実行環境設定。

自動トランザクションは,Application Performance Managementでは使用できません。

ヒント: 

  • 負荷テスト環境で[エラーでも処理を継続]オプションと[エラー時にスナップショットを生成]オプションを両方とも有効にすることはお勧めしません。このように設定すると,仮想ユーザのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。

  • 仮想ユーザをプロセスまたはスレッドのどちらとして実行すべきか考慮する場合は,「仮想ユーザをプロセスまたはスレッドとして実行」を参照してください。

モバイル・デバイスTruClient - Mobile Web スクリプトを記録する際のモバイル・デバイスのプロパティ。
MQTT 設定さまざまな MQTT 実行環境設定で,これらの設定の一部は,スクリプトの引数の標準設定値として使用されます。
その他の設定(TruClient)TruClient のスナップショットの生成とエラー時のアクション。
パッケージ参照

参照される DLL の .NET NuGet パッケージのリスト。

ペーシング反復間の時間をコントロールします。ペースは,アクションの反復の間で待機する時間を仮想ユーザに指示します。
基本設定

さまざまなインターネット関連の実行環境設定。

インターネット関連オプションに関する実行環境設定の詳細については,「[基本設定]ビュー -[インターネット プロトコル]」を参照してください。

プロキシ

プロキシ・サーバの接続設定。

標準設定の HTTP プロキシ設定を使用するオプションを選択した場合:

  • Windows 上で実行する場合,標準設定のブラウザのプロキシ設定が使用されます。

    このオプションを使用するには,標準設定のブラウザを Firefox にできません。Firefox になっている場合は,Firefox をアンインストールしてから,別の標準設定のブラウザを選択します。

  • Linux 上で実行する場合,HTTP_PROXY または HTTPS_PROXY 環境変数のプロキシ値が使用されます。

    スクリプトを実行する Linux コンピュータ上で,これらの環境変数を手動で作成する必要があります。

認証

ここで入力するパスワードは,VuGen のインストールに含まれる共有鍵を使用して暗号化されます。ネットワークおよびセキュリティ・マネージャ(lr_agent_settings コマンド・ライン・ツール)を使用して共有鍵を変更する場合は,ここでパスワードを再入力する必要があります。詳細については,LoadRunner Professional ヘルプセンターの「ネットワークおよびセキュリティ・マネージャ」を参照してください。

RDP 詳細

RDP の詳細実行環境設定。

ヒント:リモート・デスクトップ・サーバのシステム・リソースを節約するには,テストに不要なオプションを無効にします。

RDP エージェント

RDP エージェントの実行環境設定。

ヒント:RDP エージェント ログ フォルダ]オプション: フォルダを指定せず,エージェント・ログの出力先が[ファイル]に設定されている場合,ログはサーバ上でユーザが使用する一時フォルダに保存されます。

RDP 設定RDP 設定の実行環境設定。
RDP 同期RDP 同期の実行環境設定。
再生(TruClient)TruClient スクリプトを再生するための実行環境設定。
RTE

RTE の実行環境設定。

仮想ユーザ・スクリプトの一部分で入力遅延の設定をオーバーライドするには,TE_typing_style 関数を使用します。

ヒント:入力開始までの遅延時間]オプションで指定する設定内容によって,仮想ユーザが TE_type 関数を実行する方法が決まります。

  • 第 1 キー:仮想ユーザが文字列の最初の文字を入力する前の待機時間(ミリ秒)を指定します。
  • 後続キー:仮想ユーザが後続の文字を送信するまでの待機時間(ミリ秒)を指定します。
実行論理

実行論理の実行環境設定。このセクションでは,アクションの反復回数を設定し,アクション・ブロックを作成します。

挿入]ドロップダウンを使用して,実行論理にブロックとセクション(初期化,アクション,終了)を追加します。詳細については,「仮想ユーザ・スクリプトのセクション」を参照してください。

  • 実行を選択し,そのブロックを順次 実行するか,ランダム 順序で実行するかを指定します。

  • ブロックを選択し,そのセクションを順次 実行するか,ランダム 順序で実行するかを指定します。

標準設定では,ランダム・モードを適用すると,VuGen は各ブロックに等しい重みを与えます。重みを編集するには,数値をクリックして新しい値を入力します。重みの合計が 100% になるようにします。

注:ランダム実行論理を定義する場合,ブロックまたはブロック内のアクションは,定義どおりではなく,定義されたパーセンテージの確率をもとに実行されます。

次の例では,10 回の反復の中で,Block1 と Block2 が 7 回と 3 回ではなく,それぞれ 70% と 30% の確率で実行されます。

 

[SAP GUI]>[一般]

SAP GUI の実行環境設定。

パフォーマンス設定:

  • 再生時に SAP クライアントを表示:このオプションでは再生中に SAP クライアントでのアクションのアニメーションが表示されます。このオプションを選択すると,仮想ユーザのアクションをきめ細かくチェックし,フォームに入力される様子を確認できます。しかし,このオプションではより多くのリソースが必要になるため,負荷テストのパフォーマンスに影響を与える場合があります。
  • 再生中にスナップショットを作成する:スクリプトの実行中に,ActiveScreen スナップショットと通常のスナップショットの両方をキャプチャします。

    ActiveScreen スナップショットには,すべてのアクティブ・オブジェクトのコントロール ID 情報が含まれています。ActiveScreen のスナップショットは,通常のスナップショットと異なり,SAP GUI クライアントの中でどのオブジェクトが VuGen によって認識されているかを知ることができます。ActiveScreen のスナップショット上でマウスを動かすと,VuGen は検出したオブジェクトを強調表示します。スナップショット内からスクリプトに直接新しいステップを追加できます。また,特定のオブジェクトに対して,スナップショット内から対話的にステップを追加することもできます。詳細については,「SAP GUI スクリプトの拡張」を参照してください。

    注:再生スナップショットを無効にすると,スクリプトの再生速度が向上し,記憶領域が節約されます。

サーバ(TruClient Native Mobile)データと資格情報の収集元となるサーバ。
共有 DLL

仮想ユーザ・スクリプトの記録後に,共有 DLL のリストを変更します。

DLL が共有 DLL リストに含まれていると,仮想ユーザ・スクリプトの実行で特定の DLL が必要になったときに,仮想ユーザは共有 DLL が存在する場所にアクセスします。DLL は Load Generator にコピーされません。DLL を共有 DLL リストに追加することで,Load Generator 上で仮想ユーザを実行するときのハード・ディスク容量を節約できます。

Silverlight サービススクリプトに関連付けられた WSDL ファイルを表示し,再生フェーズの設定を変更します。
速度シミュレーション帯域幅の実行環境設定。
速度シミュレーション(TruClient)TruClient Web および Mobile Web プロトコルの帯域幅。
思考遅延時間思考遅延時間。アクション間で仮想ユーザが待機する時間。これらの設定は,実際のユーザをエミュレートするために設計されています。

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