フローおよびビジネス・コンポーネントの要件カバレッジの作成

この項では、テスト設定に加えてフローとビジネス・コンポーネントの要件カバレッジを作成する方法について説明します。

注:  

  • このタスクは、上位レベルのタスクの一環です。詳細については、ビジネス・プロセス・テストおよびフローの計画を参照してください。

  • テスト設定のカバレッジの計算に使用する条件を定義するときは、同じ条件がテストのすべての設定に対して使用されることに注意してください。同じテストの各種設定に対して別々に条件を定義することはできません。

このトピックの内容:

要件カバレッジの概要

要件とビジネス・プロセス・テスト間にカバレッジを作成できます。ビジネス・プロセス・テストを使用する場合、フローやビジネス・コンポーネントなどの条件によってカバレッジを定義できます。そうすることで、テストがパスしたか失敗したかを、より細かなレベルで決定できます。

たとえば、ビジネス・コンポーネントの中の 1 つが成功しただけの場合でも、それが最も重要な条件だった場合は、テストが成功したとみなすことができます。重要度の低いビジネス・コンポーネントは、テストの全体的なステータスに影響しません。

条件によるカバレッジの計算で使用するロジックは、テストとテスト設定によるカバレッジの計算で使用するロジックと類似しています。テストとテスト設定のカバレッジ・アナリシスの概念の詳細については、テスト・カバレッジの作成を参照してください。

条件カバレッジを定義する際は、次の点を考慮してください。

カバレッジは、選択した条件の各インスタンスに対してのみ計算される

ビジネス・プロセス・テストに 3 つのコンポーネント(Component1Component2Component3)が含まれている場合は、カバレッジに対して選択されている条件が Component2 のみの場合、Component1Component3 の各インスタンスは、カバレッジに影響しません(インスタンスが成功するか失敗するかは関係しません)。Component2 のすべてのインスタンスが実行される場合、設定全体の要件がカバーされているとみなされます。

フローのカバレッジの計算方法

フローのカバレッジは次のように計算されます。

  • ビジネス・プロセス・テスト内で実行されるフローのカバレッジは、フロー全体に対して計算されます。フロー内の個々の条件に基づいて計算されるわけではありません。
  • ビジネス・プロセス・テストから独立して実行されるフローのカバレッジは、フロー内の個々の条件に基づいて計算されます。
複数の設定と複数の反復を使用する場合

複数の設定と複数の反復を扱う場合、条件に対するカバレッジは各設定の反復ごとに計算されます。設定の反復のいずれかの条件が失敗した場合、関連するテストの要件カバレッジは失敗します。

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要件カバレッジの例

ビジネス・プロセス・テスト OrderFlights に、CheckFlightsReserveFlights の 2 つのコンポーネントがあるとします。テスト要件をカバーする条件としては、ReserveFlights のみが設定されています(これは、フライトを予約できたユーザは、おそらくフライトのチェックもできたとみなされるためです)。このテストには、2 種類の設定(DomesticInternational)があり、それぞれ異なるタイプのフライトを表しています。設定はそれぞれ 3 回繰り返され、3 つの国内線と 3 つの国際線のフライトの予約がテストされます。

この例を使用する場合、カバレッジの計算では、次のコンポーネント・インスタンスのみが調べられます。

  • Domestic 設定、反復 1、ReserveFlights
  • Domestic 設定、反復 2、ReserveFlights
  • Domestic 設定、反復 3、ReserveFlights
  • International 設定、反復 1、ReserveFlights
  • International 設定、反復 2、ReserveFlights
  • International 設定、反復 3、ReserveFlights

この 6 つのコンポーネント・インスタンスの中の 1 つのみが失敗しても、要件カバレッジの計算時に、関連付けられているテストは失敗します。

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条件によるカバレッジの作成

  1. 前提条件:

    • プロジェクトに要件が定義されていることを確認します。
    • 定義済みのパラメータがテストに含まれていることを確認します。
  2. カバレッジを作成します。

    カバレッジは、テスト計画モジュールまたは要件モジュールから作成できます。

    テスト計画モジュールから
    1. テスト計画モジュールで、テスト計画ツリー・ビューを選択します。

    2. ビジネス・プロセス・テストまたはフローを選択して[要件カバレッジ]タブをクリックします。

    3. 要件の選択]ボタンをクリックすると、右側の表示枠に要件ツリーが表示されます。

    4. 追加する要件を選択し、[カバレッジに追加]ボタンをクリックします。

    要件モジュールから
    1. 要件モジュールで、要件の詳細ビューを選択します。

    2. 要件を選択して[テスト カバレッジ]タブをクリックします。

    3. 選択]ボタンをクリックすると、右側の表示枠にテスト計画ツリーが表示されます。

    4. 追加するフローまたはテストを選択し、[カバレッジに追加]ボタンをクリックします。

    テスト計画ツリーからフローを選択しても、フローのビジネス・コンポーネントの条件は自動的に作成されません。ビジネス・コンポーネントを条件として追加するには、対応するビジネス・コンポーネント・テストをテスト計画ツリーで選択して、カバレッジを追加します。

  3. (オプション)要件カバレッジの条件を変更します。

    [要件カバレッジ]タブの[条件の設定]タブで、条件による要件カバレッジを変更できます。

  4. カバレッジを分析します。

    カバレッジに対して条件を設定することで、テストなどの一般レベルのみではなく、ビジネス・コンポーネントやフローなどの詳細レベルで要件カバレッジを分析できます。次の分析方法を利用できます。

    分析方法 説明 アクセス

    カバレッジ・アナリシス・ビュー

    Business Process Testing を使用している場合、条件カバレッジに基づいてこのビューで要件のステータスを調査できます。

    詳細については、テスト・カバレッジの作成を参照してください。

    [条件の結果]タブ

    選択したビジネス・プロセス・テストの最後のテスト条件実行の結果を表示します。

    次のいずれかを行います。

    • テスト・ラボ・モジュールの[テスト セット]タブで、テスト・セットを選択して[実行グリッド]タブをクリックします。次に、ビジネス・プロセス・テストを選択します。下部の表示枠にタブが表示されます。
    • [テスト実行]モジュールの[テスト実行]タブで、ビジネス・プロセス・テストの実行を選択します。下部の表示枠にタブが表示されます。
    • テスト・ラボ・モジュールの[実行の詳細]ダイアログ・ボックスで、サイドバーの[条件の結果]を選択します。

    [条件ステータス]ダイアログ・ボックス

    選択した要件のカバレッジで使用された最後のテスト条件実行の各条件のステータスが表示されます。

    [テスト設定ステータス]タブの[ステータス]カラムで、ビジネス・プロセス・テストのハイパーテキスト・リンクをクリックします。

    クリックできるハイパーテキスト・リンクがない場合は、コンポーネントまたはフローがテストに追加されていないため、チェックする条件もないことを示します。テスト計画モジュールでコンポーネントをテストに追加し、要件モジュールの表示を更新してください。

    テスト条件レポートの作成

    テスト条件カバレッジを含む、テンプレートベースのテスト・レポートを作成できます。

    タスクの詳細については、カスタム・レポート・テンプレートの作成を参照してください。

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