不具合 

アプリケーション管理プロセスのすべての段階において、不具合をレポートできます。

このトピックの内容:

不具合の概要

アプリケーションの不具合を効率よく探し出し修正することは、開発プロセスでは非常に重要です。アプリケーション管理プロセスのあらゆる段階で不具合モジュールを使用することにより、アプリケーションの設計上の問題点を報告し、不具合レコードから得られるデータを追跡できます。

不具合モジュールには、次のような機能があります。

  • プロジェクト用にアプリケーションの不具合を作成します。

  • アプリケーションの開発担当者やテスト担当者が不具合を解決済みと判断するまでの間、不具合を追跡します。

不具合レコードは、チームのほかのメンバによって検出された新しい不具合の存在を、アプリケーション開発チームと品質保証チームのメンバに伝えます。不具合の修正の進行状況を監視しながら、プロジェクトの情報を更新します。

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不具合の作成

開発プロセス中に不具合を作成し、追跡します。

不具合を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 不具合モジュールで、[新規不具合]をクリックします。

  2. [新規不具合]ダイアログ・ボックスで、不具合の詳細を入力します。

    UI 要素

    説明

    実際の修正時間

    不具合の修正に実際に要した日数。このフィールドが空の場合は、「終了日 - 検出日」という計算式を使用して実際の所要時間が自動計算されます。

    責任者

    不具合の修正を担当するユーザの名前。

    終了バージョン

    不具合が解決されたアプリケーションのバージョン。

    終了日

    不具合が解決した日付。

    コメント

    不具合に関するコメント。新しいコメントを追加するには、[コメントを追加]ボタンをクリックします。[コメント]ボックスに新しいセクションが追加され、ユーザ名とデータベースの現在の日付が表示されます。

    不具合 ID

    OpenText Application Quality Management によって不具合に対して自動的に割り当てられる一意の ID 番号。不具合 ID は読み取り専用です。

    説明

    不具合の詳細。

    検出者

    不具合を送信したユーザの名前。

    検出サイクル

    不具合が検出されたサイクル。

    検出サイクル]フィールドで不具合をサイクルに割り当てる場合、OpenText Application Quality Management によって、リリースが[検出リリース]フィールドに自動的に割り当てられます。

    検出リリース

    不具合が検出されたリリース。

    検出されたバージョン

    不具合が検出されたアプリケーションのバージョン。

    検出日

    不具合が検出された日付。

    標準設定値:現在のデータベース・サーバの日付。

    検出した環境

    不具合が検出された環境。アプリケーションのテストを行うオペレーティング・システムやブラウザなどの組み合わせが環境にあたります。

    予定修正時間

    不具合の修正に要する推定日数。

    更新日時

    不具合が最後に変更された日付と時刻。

    予定終了バージョン

    不具合の修正予定バージョン。

    優先度

    低い(レベル 1)から緊急(レベル 5)までの要件の優先度。

    プロジェクト

    不具合が発生したプロジェクトの名前。

    再現可能

    不具合が検出されたときと同じ条件で不具合を再現できるかどうか。

    標準設定値Y

    重要度

    低い(レベル 1)から緊急(レベル 5)までの不具合の重要度。

    ステータス

    不具合の現在のステータス。不具合ステータスは、次のいずれかになります。終了修正済み新規開く却下要再修正

    標準設定値新規

    サブジェクト

    サブジェクト・フォルダ。

    サマリ

    不具合の簡単な要約。

    ターゲット・サイクル

    不具合の修正が予定されているサイクル。

    ターゲット サイクル]フィールドで不具合をサイクルに割り当てると、OpenText Application Quality Management によって、リリースが[ターゲット リリース]フィールドに自動的に割り当てられます。

    ターゲット・リリース

    不具合の解決が予定されているリリース。

  3. 不具合の作成中に別のモジュールに切り替える場合は、不具合を送信せずに[新規不具合]ダイアログ・ボックスを閉じることができます。

    作成中の不具合に戻るには、[新規不具合]を再度クリックします。不具合データは保持され、引き続き作業を行うことができます。

    別の不具合で作業を開始する場合、[すべてのフィールドをクリアボタンをクリックし、保持されたデータをクリアします。

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類似した不具合の検索

既存の不具合に対して、または新しい不具合を作成するときに類似の不具合を検索できます。

不具合グリッドでは、不具合を検索できます。この機能は、たとえば特定の問題に関連している不具合を検索する場合や不具合を変更する場合に使用します。

不具合を新規作成するときには、不具合を重複して作成しないように、類似した不具合がないか検索します。

類似した不具合を検索するには、次の手順を実行します。

  1. 不具合グリッドで不具合を選択します。

    [新規不具合]ダイアログ・ボックスで新しい不具合を作成しているときに、[サマリ]フィールドと[説明]フィールドに説明情報を入力します。

  2. 類似した不具合の検索ボタンをクリックします。[類似した不具合の検索]または[類似したテキストの検索]を選択します。

    • 類似の不具合があるかどうかをチェックするには、プロジェクト内にあるほかの不具合と比較する方法と、テキスト文字列と比較する方法があります。

    • [類似を検索]を実行すると、一致率の高い順に結果が表示されます。類似した不具合が見つからない場合は、メッセージが表示されます。

    UI 要素

    説明

    検索対象

    検索する対象となるテキスト文字列。

    大文字と小文字は区別されません。

    次の文字や記号は無視されます。

    • 冠詞(a、an、the)

    • 接続詞(and、but、for、nor、or)

    • ブール演算子(and、or、not、if、then)

    • ワイルドカード(?、*、[ ])

    近接 %

    類似のテキストを検索する際、見つかった不具合の結果は、ここで指定したパーセンテージよりも類似性の高い不具合に限定されます。

    標準設定値:類似性が 25 パーセント以上の不具合が返されます。

    検索

    検索を開始します。

    検索可能フィールド

    類似の不具合の検索で使用するフィールド。このフィールドは読み取り専用です。

    移動

    不具合グリッドで、選択した不具合に移動します。

    <不具合>

    類似した不具合のリスト。

    項目

    見つかった類似した不具合の合計数に対する現在の不具合の数。

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不具合とほかのエンティティのリンク

不具合は、要件、テスト、テスト・セット、テスト・インスタンス、実行、実行ステップ、ビジネス・プロセス・テスト、フロー、ほかの不具合にリンクできます。

不具合のリンクは、たとえば次のような場合に便利です。

  • ある不具合のためにテストを新規作成します。テストと不具合の間にリンクを作成することによって、不具合のステータスに基づいてテストを実行するかどうかを決定できます。

  • 手動テストの実行中に不具合を追加すると、テスト実行と新しい不具合の間に自動的にリンクが作成されます。

直接リンク

不具合は、ほかの不具合またはエンティティに直接リンクできます。不具合をエンティティにリンクすると、エンティティに直接リンクが追加され、関連エンティティには間接リンクが追加されます。

直接リンクには次のような例があります。

  • ある不具合のためにテストを新規作成します。テストと不具合の間にリンクを作成することによって、不具合のステータスに基づいてテストを実行するかどうかを決定できます。

  • 手動テストの実行中に不具合を追加すると、テスト実行と新しい不具合の間に自動的にリンクが作成されます。

間接リンク

間接リンクは、一方方向のフローです。システムは、高いレベルの関連エンティティのみに間接リンクを追加します。

次の図は、不具合が実行ステップにリンクされている場合に作成される間接リンクを示しています。

テスト実行に不具合をリンクすると、

  • 不具合は、実行、実行のテスト・インスタンス、テスト・セット、テストに対して間接的にリンクされます。

  • テストが要件によってカバーされている場合は、要件にも間接リンクが追加されます。

  • 実行ステップは低レベルの関連エンティティなので、不具合が実行ステップに間接的にリンクされることはありません。

  • 削除できるのは、エンティティから不具合への直接リンクのみです。

不具合をエンティティにリンクするには、次の手順を実行します。

  1. 不具合をリンクするエンティティのモジュールから、[リンクされている不具合]タブを選択します。

  2. 新しい不具合または既存の不具合をエンティティにリンクします。

    UI 要素

    説明

    不具合の追加とリンク

    [新規不具合]ダイアログ・ボックスが開き、新しい不具合を作成して、その不具合をエンティティにリンクできるようになります。

    既存の不具合にリンク

    既存の不具合にリンクを追加します。

    • ID で:[既存の不具合をリンク]ダイアログ・ボックスで、不具合 ID を入力して不具合を選択します。

    • 選択:[不具合のリンク]ダイアログ・ボックスで、グリッドから不具合を選択します。

    リンクの削除

    選択したリンクを削除します。

    移動
    • 不具合に移動:リンクされた不具合の[不具合の詳細]ダイアログ・ボックスが開きます。
    • 「リンク元」エンティティに移動:不具合にリンクされたエンティティの[詳細]ダイアログ・ボックスが開きます。
    リンクのタイプ

    次のオプションを選択できます。

    • 直接リンク:直接リンクのみを表示します。

    • すべてのリンク:すべてのリンクを表示します。

    次のリンクを表示

    表示するリンクを指定します。

    • 現在の要件リンク:現在の要件のみに追加されている不具合リンク。

    • 子のリンクを含める:現在の要件とその子に追加されている不具合リンク。

    利用場所:要件モジュール

  3. グリッド・ビューでは、エンティティを不具合にリンクすると、[リンクされている不具合アイコンがエンティティに追加されます。

リンクされているエンティティを表示するには、次を実行します。

  • 不具合モジュール:対象の不具合を開きます。[不具合の詳細]ダイアログ・ボックスで、[リンクされたエンティティ]を選択します。リンクされている不具合の[不具合]タブをクリックするか、不具合ではないリンクされたエンティティの[その他]タブをクリックします。

  • 他のモジュールおよびダイアログ・ボックス:サイドバーの[リンクされている不具合]または[リンクされている不具合]タブをクリックします。

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不具合の割り当て、修正、更新

プロジェクト内の不具合は定期的にレビューし、修正するものを選択して、ステータス、ターゲット・リリース、ターゲット・サイクル、その他フィールドを変更します。

不具合モジュールの不具合グリッドで不具合を選択し、[不具合の詳細ボタンをクリックします。フィールドに入力します。

たとえば、次のような操作を実行できます。

  • 修正候補の不具合のステータスを[開く]に変更し、この不具合を開発チームのメンバに割り当てます。

  • ターゲット リリース]および[ターゲット サイクル]フィールドで、未解決の不具合を修正予定のリリースおよびサイクルに割り当てます。

  • 未解決の不具合を修正します。修正作業には、不具合の原因の特定とアプリケーションの変更および再ビルド、テストの再実行が含まれます。たとえば、不具合が再度発生しなかった場合は、[終了]というステータスを割り当てます。再度発生した場合は、[開く]というステータスをもう一度割り当てることができます。不具合を修正したら、ステータスを[修正済み]にします。

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不具合の分析

グラフとレポートを作成して不具合データを分析します。

次のいずれかを実行します。

  • 不具合データをグラフで表示:不具合モジュールのメニューから[アナリシス]>[グラフ]を選択します。グラフの生成に関するタスクの詳細については、エンティティ・グラフの生成を参照してください。

  • 不具合データのレポートを作成:不具合モジュールのメニューから[アナリシス]>[プロジェクト レポート]を選択します。レポートの生成に関するタスクの詳細については、カスタム・プロジェクト・レポートの作成と生成を参照してください。

OpenText Application Quality Management で提供されているその他のアナリシス・ツールを使ったタスクの詳細については、アナリシスを参照してください。

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