プロジェクト・リポジトリの管理
ProjRep ディレクトリ内のプロジェクト・リポジトリには、ファイル・システム内の物理ファイルと、このファイルをインデックス処理するデータベース・テーブルが含まれています。プロジェクト・リポジトリのクリーンアップ、FTP クライアントを使用したプロジェクト・リポジトリの参照と編集、プロジェクト・リポジトリの再調整が可能です。
このトピックの内容:
概要
このディレクトリのファイルは最適化されたフォルダ構造内に保存されるため、ストレージ領域を最大限に活用できます。さらに、2 つのファイルの内容がまったく同じ場合は、ProjRep ディレクトリに 1 つのみ保存されます。たとえば、同じファイルを複数のレコードに添付する場合、このファイルはプロジェクト・リポジトリに 1 回だけ保存されます。その結果、ディスク領域が大幅に減り、コピー操作にかかる時間が短くなります。
ファイルをエンティティに追加すると、プロジェクト・リポジトリに同じファイルが存在していないかどうかがチェックされます。同じファイルが見つかった場合、ファイルが物理的にリポジトリに追加されることはありません。
ファイルをエンティティから削除する場合は、他のエンティティがファイルをまだ使用している可能性があるため、プロジェクト・ディレクトリから直ちに削除されることはありません。
したがって、アクティブ状態のプロジェクトから作成したバックアップを復元して使用する場合には、ファイル・システムとデータベース・テーブルを再調整する必要があります。
プロジェクト・リポジトリのクリーンアップの定義
プロジェクト・リポジトリは定期的にスキャンされ、どのエンティティからも参照されなくなった古いファイルがないかどうかチェックされます。ファイルが指定期間参照されていない状態にある場合、そのファイルはプロジェクト・リポジトリから削除されます。
プロジェクト・リポジトリのクリーンアップの調整
クリーンアップの間隔は、標準設定では 7 日に設定されています。次のサイト設定パラメータを使用して、プロジェクト・リポジトリのクリーンアップ・プロセスを調整できます。
パラメータの詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。
REPOSITORY_GC_PROJECT_CLEANUP_INTERVAL |
各プロジェクト・リポジトリのクリーンアップ・プロセスを実行する時間間隔を定義します。 |
REPOSITORY_GC_DELAY_CANDIDATE_TIME | 古いファイルがスキャンで検出されてから、そのファイルが削除されるまでの経過時間を定義します。 |
REPOSITORY_GC_JOB_PRIORITY | クリーンアップ・プロセスの実行速度を定義します。 |
SUSPEND_REPOSITORY_GC | プロジェクト・リポジトリのクリーンアップ・プロセスを停止できます。 |
プロジェクトのリポジトリ・クリーンアップの実行と延期
プロジェクトの詳細タブで[リポジトリのクリーンアップを実行]をクリックして、プロジェクトのリポジトリをすぐにクリーンアップします。
[リポジトリのクリーンアップを延期]をクリックして、クリーンアップを延期するか、進行中のクリーンアップを停止します。
詳細については、プロジェクト詳細の表示と編集を参照してください。
プロジェクト・リポジトリの参照と編集
プロジェクト・リポジトリ内にあるファイルの参照および編集には、FTP クライアントを使用します。UTF-8 文字エンコーディングをサポートする標準的な FTP クライアントのほとんどに互換性があります。
FTP クライアント経由でファイルを編集する前に
FTP クライアント経由でリポジトリ・ファイルに変更を加える前に、次のことを理解しておいてください。
サポートされている FTP クライアント |
UTF-8 文字エンコーディングをサポートする標準的な FTP クライアントのほとんどに互換性があります。 次のクライアントが検証済みです。
|
ProjRep ディレクトリを直接変更しない | ProjRep ディレクトリ内のフォルダ、ファイル、またはファイルの内容を直接変更しないでください。直接変更すると、プロジェクト・リポジトリが破損して修復できなくなることがあります。 |
ファイルの削除 |
ファイルを削除すると、エンティティ内のコンテンツが欠落する場合があります。 |
ファイルとフォルダの名前変更 |
フォルダやファイルの名前を変更すると、エンティティ内のコンテンツが欠落する場合があります。 |
FTP サーバへの接続には、セキュリティで保護された接続を使用することができます。
セキュリティ保護された FTP 接続を有効にするには、次の手順を実行します。
-
サーバ・マシンで、<インストール・パス>\java\bin に移動し、次のコマンドを使用してキーストア・ファイルとキー・ファイルを生成します。
注:
client
とchangeit
は例として使用しています。keystore ファイルを生成するには keytool -genkey -keyalg RSA -alias client -keystore client.keystore -storepass changeit -storetype jks
key ファイルを生成するには keytool -certreq -alias client -keyalg RSA -file client.csr -keystore client.keystore
-
XML ファイルを作成し、次の属性を指定して sslkeystore.xml として保存します。
-
keystore file:キーストア・ファイルのディレクトリとファイル名
-
password:キーストアに定義したパスワード。
-
protocols:TSL/SSL プロトコル。
-
cipherSuites:TLS 接続で使用される暗号化アルゴリズムのスイート。
次に例を示します。
Copy code<ssl>
<keystore file="<キーストア・ファイル・パス>"
password="<キーストア・パスワード>"/>
protocols="TLS1.3,TLS1.2"
cipherSuites="TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256,TLS_ECDHE_ECDSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
</ssl> -
-
sslkeystore.xml ファイルを次のディレクトリに格納します。C:\ProgramData\Micro Focus\ALM\webapps\qcbin
-
FTP_PORT サイト・パラメータを再設定します。
- サービスを再起動することで、FTP サーバを再起動します。
-
FTP クライアントで、FTPS オプションまたは SSL オプションを選択します。FileZilla を使用している場合は、[ファイル]>[サイト マネージャー]を選択し、[新しいサイト]をクリックします。[プロトコル]で[FTP-ファイル転送プロトコル]を選択し、[暗号化]で[暗黙的な FTP over TLS が必要]を選択してから[接続]をクリックします。
プロジェクト・リポジトリを参照して編集するには、次の手順を実行します。
-
FTP_PORT パラメータを定義して、指定したポートで FTP サービスを開始します。
詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。
-
FTP サーバに接続します。
FTP クライアントでは、次の接続値を使用します。
フィールド
値
ホスト
接続先となる OpenText Application Quality Management サーバの名前または IP。
ポート
FTP ポート。FTP_PORT サイト・パラメータと同じ値を指定してください。
ユーザ
OpenText Application Quality Management サイト管理者のユーザ名または API キー。
SSO モードでは、API キーのみを入力できます。
パスワード
[ユーザ]フィールドにユーザ名を使用する場合は、サイト管理者のパスワードを入力します。
[ユーザ]フィールドに API キーを使用する場合は、サイト管理者の API キー・シークレットを入力します。
-
リポジトリ・ファイルを参照および編集します。
FTP サービスに接続すると、サイト・ドメインが一覧表示されます。ドメインを選択してから、プロジェクトを選択します。FTP クライアントは、プロジェクト・リポジトリ・ディレクトリを表示します。
リポジトリの再調整
プロジェクトがアクティブな状態でバックアップを作成すると、データベース・バックアップとファイル・システム・バックアップの間に時間のずれがあるために、データベース・ファイル・インデックスと物理ファイルが整合していない状態になることがあります。バックアップからプロジェクトを復元する場合は、ファイル・システムとデータベース・テーブルを再調整する必要があります。
権限:
リポジトリを再調整するには、サイト管理者である必要があります。
リポジトリを再調整する前に
リポジトリを再調整する前に、次のことを理解しておいてください。
プロジェクトの再調整の有効化 |
プロジェクトの再調整を有効にするには、SHOW_REALIGNMENT パラメータを Y に設定します。 詳細については、設定パラメータの指定を参照してください。 |
再調整プロセス |
再調整プロセスでは、次の処理が行われます。
|
プロジェクトのアクティブ化/非アクティブ化 |
プロジェクトは、再調整の実行中は非アクティブになり、再調整が終了すると再びアクティブ化されます。 |
1 つのプロジェクトのリポジトリを再調整するには、次の手順を実行します。
-
[サイト管理]>[プロジェクト]タブを開きます。
-
プロジェクトのリストからプロジェクトを選択し、[プロジェクトのメンテナンス]>[リカバリツール]>[リポジトリの再調整]をクリックします。
-
再調整プロセスをユーザの介在なしで実行するには、[サイレントモードで実行]を選択します。
-
プロセスを開始するには、[プロジェクトの再調整]をクリックします。
プロジェクトがまだアクティブな場合は、最初に非アクティブにするように求めるメッセージが表示されます。
プロセスの実行中にエラーが発生すると、メッセージ・ボックスが開きます。状況に応じて、[中断]または[再試行]をクリックしてください。
検証プロセスを中止するには、[中断]をクリックし、確認ダイアログ・ボックスで[はい]をクリックします。
検証プロセスを一時停止するには、[一時停止]をクリックします。続行するには、[再開]をクリックします。
-
修復プロセスが完了するまで待ちます。
修復ログをテキスト・ファイルにエクスポートするには、[ログのエクスポート]をクリックします。
修復ログをクリアするには、[ログのクリア]をクリックします。
ドメイン内のすべてまたは複数のプロジェクトのリポジトリを再調整するには、次の手順を実行します。
-
[サイト管理]>[プロジェクト]タブを開きます。
-
プロジェクトのリストからターゲット・ドメインを選択し、[ドメインのメンテナンス]>[リカバリツール]>[リポジトリの再調整]をクリックします。
-
修復設定を設定します。
再調整モード 次のオプションを選択できます。
-
サイレント・モードで実行:ユーザの介在なしでプロセスを実行します。
-
失敗した場合は次のプロジェクトに進む:プロセスが失敗した場合に、その次のプロジェクトに進みます。これは、標準設定のオプションです。
再調整後 次のいずれかのオプションを選択します。
-
すべてのプロジェクトを非アクティブのままにする:プロセスの終了後に、すべてのプロジェクトを非アクティブのままにしておきます。
-
すべてのプロジェクトをアクティブ化する:プロセスの終了後に、すべてのプロジェクトをアクティブ化します。
-
-
ターゲット・プロジェクトを選択するか、[プロジェクト名]カラムのチェックボックスをクリックしてすべてのプロジェクトを選択します。
-
[リポジトリの再調整]をクリックします。
選択したプロジェクトのいずれかがまだアクティブな場合は、最初にそのプロジェクトを非アクティブにするように求められます。
プロセスの実行中にエラーが発生すると、メッセージ・ボックスが開きます。状況に応じて、[中断]または[再試行]をクリックしてください。
修復プロセスを中止するには、[中断]をクリックし、確認ダイアログ・ボックスで[はい]をクリックします。
修復プロセスを一時停止するには、[一時停止]をクリックします。続行するには、[再開]をクリックします。
-
修復プロセスが完了するまで待ちます。
修復ログをテキスト・ファイルにエクスポートするには、[ログのエクスポート]をクリックします。
修復ログをクリアするには、[ログのクリア]をクリックします。
参照情報: