クラウド上の Load Generator

Load Generators は,ローカル・コンピュータまたはクラウド・アカウントでホストすることができます。クラウド上で Load Generator をホストするには,Load Generator をホストするクラウド・アカウントにアクセス可能であり,Load Generator をプロビジョニングできるようにクラウド・アカウントを設定する必要があります。

注: LoadRunner を使用したクラウド・マシンのプロビジョニングにかかるすべての費用は LoadRunner の価格には含まれていません。上記の費用はユーザが単独で負担するものとし,クラウド・ベンダの価格表に従うものとします。

LoadRunner でのクラウド・アカウントの定義

Controller を使用して,Load Generator のホストに使用可能なクラウド・アカウントのリストを管理します。

LoadRunner は,特定のクラウド・プロバイダ(Amazon EC2 や Microsoft Azure など)上のクラウド・アカウントをサポートします。詳細については,「クラウド上の Load Generator のカスタム・イメージの作成」を参照してください。

クラウド・アカウントを LoadRunner に追加するには,次の手順を実行します。

  1. Controller で,[ツール]>[クラウド アカウントを管理]を選択します。[クラウド アカウントを管理]ダイアログ・ボックスが開き,Load Generator のホストに利用可能なアカウントがすべてリスト表示されます。詳細については,「[クラウド アカウントを管理]ダイアログ・ボックス」 を参照してください。
  2. ボタンをクリックします。
  3. クラウド・アカウントの名前を入力します。必要な場合は,後で名前を変更できます。
  4. クラウド・アカウントのプロバイダを選択します。
  5. アカウントのプロバイダ固有情報を指定します。たとえば Amazon EC2 の場合,アカウントへのアクセスに必要なアクセス・キー ID および秘密アクセス・キーを指定します。

    注: 複数のアカウントを追加する場合,それぞれに一意のプロバイダとアクセス・キーが必要です。

  6. 失敗したシナリオの終了後にアカウントから Load Generator を削除するまでに待機する必要のある時間が指定できます。照合が完了せず,失敗の原因を特定するのに時間が必要な場合は,この時間指定が役に立ちます。
  7. ネットワーク・プロファイルを選択します。ネットワーク・プロファイルは,Controller とクラウド・プロバイダ間の接続を定義します。[ネットワーク プロファイル マネージャ]ダイアログ・ボックスのプロキシ設定セクションで,接続パラメータを設定します。ネットワーク・プロファイルの作成方法の詳細については,「[ネットワーク プロファイル マネージャ]ダイアログ・ボックス」を参照してください。
  8. 保存]をクリックします。

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Load Generator をプロビジョニングするためのクラウド・アカウントを設定します。

クラウド・アカウントに新規 Load Generator を作成する手順は,Load Generator のプロビジョニングといいます。

Load Generator は,負荷テスト・シナリオの設定時にプロビジョニングされます。Load Generator ソフトウェアは,システムの標準設定に含まれる必要な Load Generator の「イメージ」を使用し,Controller によってクラウドにインストールされます。

代わりに,カスタム構成に含まれているイメージを指定することもできます。詳細については,「クラウド上の Load Generator のカスタム・イメージの作成」 を参照してください。

注: 単一の Load Generator,または同一構成で複数の Load Generator を同時にプロビジョニングすることのいずれかを選択できます。

Load Generators をプロビジョニングする前に,クラウド・アカウントで次の設定を実行する必要があります。

Load Generator をプロビジョニングするためのクラウド・アカウントを設定するには,次の手順を実行します。

  1. セキュリティ・グループを作成します。

    セキュリティ・グループとは,マシンに出入りする特定のトラフィックを許可または不許可にするための設定です。クラウドで Load Generator を使用するには,Load Generator を許可するセキュリティ・グループを使用する必要があります。

    アカウント管理コンソールで,Load Generator と Controller 間の通信に使用されるポート上で受信トラフィックを許可するカスタム TCP ルールを使用して,セキュリティ・グループを作成します。標準設定では,LoadRunner はポート 54345 を使用します。これは次に示すように,ネットワーク・プロファイルを使用して簡単に変更できます。

    特定の単一 IP アドレスから Controller を使用する場合を除き,発信元 IP は Anywhere である必要があります。

  2. キー・ペアを作成します。(任意)

    キー・ペアは,クラウド・マシンへの対話式ログインに使用されるセキュリティ対策です。これはクラウド上で Load Generator を使用するために厳密に必須なものではありません。ただし,マシンに手動でログインする必要がある場合や,サードパーティ製ソフトウェアのインストール,ローカル・ログの検査などの場合に役立つことがあります。

    必要な場合,アカウント管理コンソールでキー・ペアを作成し,生成された .pem ファイルを保存します。

  3. アクセス・キーを作成します。

    Controller は,アクセス・キーを使用してクラウド・プロバイダと通信します。

    EC2 の場合,アクセス・キーは,アクセス・キー ID秘密アクセス・キーで構成されています。このアクセス・キーは,EC2 Web コンソールのアクセス資格情報とは異なり,別途作成する必要があります。アクセス・キーの作成方法については,AWS ドキュメントを参照してください。アクセス・キー ID および秘密アクセス・キーを保存します。

    Microsoft Azure の場合,サブスクリプション ID と関連する証明書ファイルへのパスを入力する必要があります。詳細については,Microsoft Azure ドキュメントを参照してください。

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セキュアな通信を設定します。

SSL 暗号化は,ローカルの Controller とクラウド・マシン上の Load Generator 間のセキュアな通信を確保するために使用されます。CA 証明書ファイル,および CA 秘密鍵ファイルまたは SSL 証明書ファイルのいずれかを所有している必要があります。

セキュアな通信を設定するには,次の手順を実行します。

  1. 証明書を生成します。

    新しい証明書を作成するには,gen_ca_cert.exe ユーティリティを実行します。このプロセスは,ユーティリティの実行元のフォルダ内に次の 2 つのファイルを作成します。SSL 証明書の署名に使用される CA 証明書ファイル(cacert.cer),および SSL 証明書を生成するために CA 証明書とともに使用される CA 秘密鍵(capvk.cer)。詳細については,「TLS(SSL)を使用したセキュアな通信の構成」 を参照してください。

  2. 証明書をインストールします。

    Controller で,[ツール]>[認証設定]を選択し,前に作成した CA 証明書と秘密鍵または SSL 証明書を示します。詳細については,「認証設定ツール」 を参照してください。

  3. プロキシ・サーバを設定します。(任意)

    プロキシ・サーバの背後で Controller を使用している場合(たとえば,企業プロキシ・サーバ),プロキシ・サーバは通信を許可するように設定する必要があります。

    CONNECT メソッドで次のポートを有効にする必要があります。

    • 443 - Amazon AWS API との通信に使用されます。
    • Load Generator と Controller 間の通信に使用されるポート(標準設定では,54345)。これは,ネットワーク・プロファイルで次に示すように設定できます。

    環境に NTLM を使用している HTTP 1.0 プロキシ・サーバが含まれている場合,Load Generator マシンとの通信用にネットワーク・プロファイルで定義されているポートを有効にして,NTLM 認証をバイパスするようにします。

  4. プロキシ・サーバを使用している場合,プロキシをローカルに設定します。

    Windows のコントロール・パネル経由で,[インターネット オプション]に移動し,[接続]タブで[LAN の設定]をクリックして,プロキシ・サーバ情報を指定します。

  5. Controller のネットワーク・プロファイルを作成します。

    Controller のネットワーク・プロファイルをまだ設定していない場合:

    1. Controller で,[ツール]>[ネットワーク プロファイル マネージャ]を選択します。
    2. [ネットワーク プロファイル マネージャ]ダイアログ・ボックスで,[追加]ボタンをクリックします。[ネットワーク プロファイル名]リストの空の行をクリックして,新しいプロファイルを作成します。詳細については,「[ネットワーク プロファイル マネージャ]ダイアログ・ボックス」 を参照してください。

      注: ネットワーク・プロファイルに[クラウド プロファイル]オプションが選択されていることを確認します。

    3. 必要に応じて,[プロキシの使用]を選択し,プロキシ・サーバの詳細を入力します。
    4. 接続モード]セクションで,必要に応じて,Controller がこのネットワーク・プロファイルを使用して Load Generator と通信するために使用する別のポートを指定します。
  6. 仮想アカウントを追加します。

    1. Controller で,[ツール]>[クラウド アカウントを管理]を選択します。
    2. アカウント名を入力し,アカウント・プロバイダを選択します。
    3. 上記で作成したアクセス・キーや秘密鍵などのアクセス資格情報を入力します。これらのキーは,クラウド・プロバイダの管理コンソールから取得することができます。
    4. 必要に応じて,照合が失敗した場合に Load Generator を終了する時間の遅延を指定します。詳細については,「[クラウド アカウントを管理]ダイアログ・ボックス」 を参照してください。
    5. 保存]をクリックします。LoadRunner がクラウド・プロバイダに対する資格情報を検証します。

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関連項目:

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LoadRunner Professional(旧称 LoadRunner)ヘルプセンターへようこそ。LoadRunner Professional は,パフォーマンス・テスト製品の新しい Micro Focus LoadRunner ファミリの一部です。