サーバ・トラフィック・スクリプトの概要

エンタープライズ・システムや複合システムをテストする場合,クライアント側からパフォーマンスを測定することに重点が置かれます。通常は,VuGen によりアプリケーションまたはブラウザでユーザが実行するアクションが記録され,サーバに対するクライアントのアクションや要求をエミュレートするスクリプトが生成されます。

テスト環境によっては,サーバに対する要求を取得するためのクライアント・アプリケーションを記録することができない場合があります。これはたとえば,サーバがクライアントとして動作していたり,クライアント・アプリケーションを利用できなかったりする状況の場合にあり得ます。このような場合は,VuGen のトラフィックの分析機能を使用してスクリプトを作成できます。

トラフィックの分析機能では,サーバ・ネットワーク・トラフィックが格納されているキャプチャ・ファイルを調査することで,サーバとの間で送受信された要求をエミュレートするスクリプトを作成します。サーバ・トラフィックを分析してスクリプトを作成する手順の詳細については,「トラフィック分析でスクリプトを作成する(Web Services)」で説明します。

エミュレーションには,受信トラフィック送信トラフィックの 2 つのタイプがあります。

受信トラフィック・スクリプトは,サーバに要求を送信したい場合,たとえばセキュリティ上の制約があるために,クライアント・アプリケーションを利用できないような状況をエミュレートします。この場合,最も正確な解決方法は,サーバがクライアント側から受信するトラフィックに基づいてスクリプトを生成することです。

受信サーバ・ネットワーク・トラフィックを指定するには,サーバの IP アドレスとアプリケーションが対象としているポート番号を指定します。VuGen により,サーバが受信するすべてのトラフィックが調査され,関係するメッセージが抽出されて,スクリプトが作成されます。前出の図で,クライアントが利用できない状況では,受信スクリプトを作成して,Server A が受信する要求をエミュレートします。

送信トラフィック・スクリプトは,別のサーバに対してクライアントとして動作するサーバをエミュレートします。いくつかの内部サーバを持ったアプリケーション・サーバでは,サーバ・マシン間の通信のエミュレーションが必要なことがあります。たとえば前出の図の Server AServer B の間です。この場合の解決方法は,特定のサーバから送信されたトラフィックに基づいてスクリプトを生成することです。

送信トラフィック・スクリプトを作成するには,送信トラフィックをエミュレートするサーバの IP アドレスを指定します。VuGen によりそのサーバから送信されるトラフィックが抽出されます。前出の図では,送信スクリプトを使用して Server A により Server B に送信される要求をエミュレートできます。

詳細については,次を参照してください。

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