PCAP ファイルの作成
PCAP(パケット・キャプチャ)ファイルには,ネットワーク・パケット・データが格納されています。このデータは,Wireshark などのツールを使って,ライブのネットワーク・アクティビティをキャプチャすることによって生成されます。
PCAP ファイルの用途
生成された .pcap ファイルは,パケット・スニッフィングやネットワーク・アクティビティの分析に利用できます。VuGen は,.pcap ファイルを解析して,仮想ユーザ・スクリプトに変換できます。
.pcap ファイルは,主に次のような用途で利用されます。
- Web Services スクリプト。詳細については,「トラフィック分析でスクリプトを作成する(Web Services)」 を参照してください。
- モバイル・アプリケーションのスクリプト。詳細については,「キャプチャしたトラフィック・ファイルの分析による仮想ユーザ・スクリプトの作成」 を参照してください。
キャプチャ・ファイルの作成
このタスクでは,仮想ユーザ・スクリプトの作成準備として,ネットワークやアプリケーション・トラフィックが格納された .pcap キャプチャ・ファイルを作成する方法について説明します。
Windows プラットフォーム上のネットワークを通過したすべての TCP トラフィックのログを含むキャプチャ・ファイルを作成します。Wireshark など,ダウンロード可能なキャプチャ・ツールを使用します。Wireshark キャプチャ・ファイルは,VuGen でサポートされる形式である tcpdump 形式で保存してください。
注: サポート対象の Wireshark バージョンについては,『System Requirements』を参照してください。
- tcpdump がインストールされていない場合は,Linux のパッケージ・インストール・コマンドを使用してインストールします。
- キャプチャしたトラフィックをファイルに保存するには,tcpdump -w xxxx.pcap を使用します。インタフェースの選択やファイル・サイズの設定など,tcpdump の使用方法の詳細については,tcpdump の man ページを参照してください。
.pcap ファイルを作成するためのヒント
ファイルが正常に生成されるように,次のヒントを参考にしてください。
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より小さく,処理しやすいスクリプトを生成するには,アプリケーションでアクションを実行する間にのみネットワーク・トラフィックをキャプチャするようにします。
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外部ツールを使用する場合,すべてのパケット・データがキャプチャされ,切り捨てられているものがないことを確認します。
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コマンド・ライン・キャプチャ・ユーティリティでは,必要な引数をすべて指定してください。
欠落パケットのトラブルシューティング
問題: スクリプトで,キャプチャ・ファイルに記録したステップが欠落している。
[出力]ペイン>[コード生成]タブに次の警告が表示されます。
Warning: One or more responses are missing or have missing packets.Therefore, a step may appear to be missing in the script. This issue can be caused if the recording was stopped before all the responses were received. If the script is generated from a .pcap file, check if the file has missing packets.
このエラーは,キャプチャを実行するアプリケーションでパケットの欠落を引き起こす可能性のある,記録されたマシンでの不要なネットワーク・アクティビティにより発生する場合があります。
解決策: キャプチャを実行するマシンでバックグラウンドでの不要なネットワーク・トラフィックが発生していないことを確認します。
モバイル・アプリケーション - HTTP/HTML スクリプトの場合の回避策: 記録オプションを使用して,この問題を回避できます。[記録オプション]>[HTTP プロパティ]>[詳細]>[欠落している応答を使用してステップを生成する]を選択して,サーバ応答が欠落している HTTP 要求に対してステップを生成します。