Stingray オブジェクト・サポートの設定

作業を始める前に、アプリケーションで使用できるように Stingray Add-in を設定する必要があります。UFT One による Stingray オブジェクトのサポートは、Stingray アプリケーションにあるエージェント・エンティティがベースとなっています。このエージェントが UFT One とやり取りすることで、操作の記録と実行が可能になります。エージェント・エンティティの確立には 2 つの異なるモードが存在します。

実行環境エージェント・モード

実行環境エージェント・モードを選択すると、UFT One によって、実行時にエージェント DLL がアプリケーションのプロセスに挿入されます。このモードは簡単に使え、テスト対象のアプリケーションのソース・コードに変更を加える必要がないため、このモードをお勧めします。

実行環境エージェント・モードは、動的にリンクされる MFC ライブラリを使用して作成された Stingray アプリケーションでのみ、使用できます。MFC ライブラリが動的にリンクされているか静的にリンクされているかを確かめるには、Stingray Support Configuration Wizard を起動します。静的にリンクされている MFC ライブラリが Stingray アプリケーションで使用されていることがウィザードによって確認された場合は、警告が表示されます。

実行環境エージェント・モードでは、Stingray のメジャー・バージョンがサポートされているほか、すべてではありませんがマイナー・バージョンの一部もサポートされています。サポートされているバージョンの組み合わせの一覧については、UFT One 『使用可能製品マトリクス』を参照してください。Stingray アプリケーションのバージョンがサポートされているかどうかは、Stingray Support Configuration Wizard を起動して確かめることもできます。Stingray アプリケーションのバージョンがサポートされていないことがウィザードによって確認された場合は、警告が表示されます。

Stingray Add-in は、リリース・モードでコンパイルされたアプリケーションのみをサポートしています。

何らかの理由で実行環境エージェント・モードを使用できない場合は、代わりにプリコンパイル・エージェント・モードを使用して引き続き Stingray アプリケーションを使用することができます。

先頭に戻る

プリコンパイル・エージェント・モード

アプリケーションが MFC ライブラリに静的にリンクされている場合は、プリコンパイル・エージェント・モードを使用することで Stingray オブジェクトのサポートを有効にできます。プリコンパイル・エージェント・モードを使用するには、UFT One による Stingray アプリケーションのサポートを有効にするために Visual C++ プロジェクトに若干の変更を加える必要があります。Stingray Support Configuration Wizard でプリコンパイル・エージェント・モードを選択した場合は、Stingray Add-in エージェント・ファイルを使用してプロジェクトをコンパイルできます。

以前のバージョンの Stingray Add-in エージェントを使用して、Stingray アプリケーションのプロジェクトをコンパイルした場合は、必要なサポート・コードがすでにプロジェクトに含まれています。このアドインに含まれている最新の機能を活用できるように、既存の Stingray Add-in エージェント・ファイルをプロジェクトから削除し、最新のエージェント・ファイルを使用して再コンパイルすることをお勧めします。

プリコンパイル・エージェント・モードを使用する Stingray のサポートを設定するには、1 つのサポート・ヘッダ・ファイルをアプリケーションの Visual C++ プロジェクトに追加し、1 つのライブラリ・ファイルを Visual C++ プロジェクト・ディレクトリにコピーする必要があります。これらの手順を完了した後、通常どおりアプリケーションをコンパイルできます。

注意: プリコンパイル・エージェント・モードは、実行環境エージェント・モードが適切でない場合や使用できない場合にのみ、使用します。

Stingray サポート設定ウィザードを使用して、任意のモードを選択し、Stingray Add-in のサポートを設定します。詳細については、「Stingray Support Configuration Wizard」 を参照してください。

Stingray Add-in のサポートを設定した後に、必要に応じて設定オプションを細かく調整できます。詳細については、「[Stingray]表示枠([オプション]ダイアログ・ボックス>[GUI テスト]タブ)」を参照してください。

先頭に戻る