ビットマップ・チェックポイント用カスタム比較ツールの開発

関連:GUI テストおよびコンポーネント

本章は、ビットマップ・チェックポイントでビットマップを比較するアルゴリズムをカスタマイズする COM プログラマを対象としています。

カスタム比較ツールは、明確なアルゴリズムに従ってチェックポイントでビットマップ比較を実行するために開発した COM オブジェクトです。これにより、ユーザのニーズに基づいて比較を実行するビットマップ・チェックポイントを作成できます。

標準設定では、UFT One 内のビットマップ・チェックポイントでは、実際のビットマップと期待されるビットマップがピクセルごとに比較され、何らかの違いがあると失敗します。UFT One には、さまざまなビットマップ・チェックポイント設定オプションが用意されているため、ビットマップ比較を改善したり、柔軟なものにできます。たとえば、許容範囲レベルを定義したり、画像全体を比較するのではなく画像内で選択した領域のみを比較するように UFT を設定したり、アプリケーションのオブジェクト内から特定の画像を探すように UFT を設定できます。

チェックポイントでビットマップを比較する方法をさらにカスタマイズする必要がある場合は、カスタム比較ツールを開発して、UFT One コンピュータにインストールし登録することができます。これにより、UFT One ユーザはカスタム比較ツールを使って、ビットマップ・チェックポイントで(チェックポイントごとに)比較を実行できます。

開発する COM オブジェクトは、UFT One がタイプ・ライブラリに用意しているインタフェースを実装し、UFT One がビットマップ比較ツールに定義しているコンポーネント・カテゴリに登録する必要があります。タイプ・ライブラリ(BitmapComparer.tlb)とカテゴリ ID(ComponentCategory.h で定義)は、<UFT One インストール・フォルダ>\dat\BitmapCPCustomization にあります。

UFT One ユーザがビットマップ・チェックポイントを作成したり編集したりすると、UFT One によって[ビットマップ チェックポイントのプロパティ]ダイアログ・ボックスの詳細設定に(UFT One 標準比較ツールに加えて)登録されたカスタム比較ツールが表示されます。ユーザはそのとき、テストする特定のアプリケーションまたはビットマップのテスト要件に応じて比較ツールを選択できます。UFT One でのカスタム比較ツールの使い方に関する詳細は、「ビットマップ比較の微調整」を参照してください。

カスタム比較ツールを開発して、ビットマップ・チェックポイントを効果的に使用する例については、「位置が変化する画像のカスタム比較ツール - ユースケース・シナリオ」を参照してください。