オブジェクトの認識の設定
関連:GUI テストおよびコンポーネント
UFT One は、オブジェクトを学習するときに、オブジェクト階層構造内のオブジェクトを一意に記述するプロパティと値のセットを学習します。多くの場合、この記述で、UFT One が実行セッション中にオブジェクトを十分に識別できます。
特定のオブジェクト・クラスを表す記述が、アプリケーションのオブジェクトを最も論理的に記述するものでないことが判明した場合や、オブジェクト記述の中のプロパティの値が頻繁に変わることが予想される場合には、UFT One によるオブジェクトの学習方法、識別方法を設定できます。また、ユーザ定義オブジェクトを標準のテスト・オブジェクト・クラスに割り当て、UFT One によるユーザ定義オブジェクト・クラスのオブジェクトを学習する方法も設定できます。
UFT One には、各テスト・オブジェクトに対して学習するプロパティのセットがあらかじめ用意されています。学習したオブジェクトを一意に識別するのにこれらの必須プロパティ値では十分でない場合、UFT One は何らかの補足プロパティまたは順序識別子を追加して、一意の記述を作成します。
「必須プロパティ」とは、UFT One が特定のテスト・オブジェクト・クラスについて必ず学習するプロパティです。
「補足プロパティ」とは、UFT One がアプリケーションの特定のオブジェクトについて学習する必須プロパティでは一意の記述を作成するのに不十分である場合にだけ UFT One が学習するプロパティです。1 つのオブジェクト・クラスに複数の補足プロパティが定義されている場合、UFT One は補足プロパティを 1 つずつ順番に学習し、オブジェクトの一意の記述ができたところで学習を止めます。UFT One が学習した補足プロパティはテスト・オブジェクトの記述に追加されます。
すべての定義済みの必須および補足プロパティを組み合わせても一意のテスト・オブジェクト記述を作成するのに十分ではない場合、UFT One は選択された順序識別子の値も学習します。詳細については、「順序識別子」を参照してください。主に順序識別子を使用するテスト・オブジェクトについては、ビジュアル関係識別子も定義することによって、オブジェクトの認識の信頼性を高めることができます。詳細については、「ビジュアル関係識別子」を参照してください。
テストまたはコンポーネントの実行の際、UFT One は、学習した(順序識別子のない)記述に一致するオブジェクトを検索します。記述に一致するオブジェクトが見つからない場合や、複数のオブジェクトが記述に一致する場合、UFT One はスマート認識メカニズム(有効な場合)でオブジェクトを識別します。多くの場合、スマート認識定義が存在すれば、学習した記述が 1 つ以上のプロパティ値が変更されたことで識別に失敗する場合に、UFT One によるオブジェクトの識別に役立ちます。テスト・オブジェクト記述は、スマート認識メカニズムでもオブジェクトの候補を 1 つに絞り込めない場合にかぎり、順序識別子と組み合わせて使われます。
「[オブジェクトの認識]ダイアログ・ボックス」では、UFT One がアプリケーションの中のオブジェクトの記述を学習するのに使う、必須プロパティ、補足プロパティ、および順序識別子プロパティを設定できるほか、スマート認識メカニズムの有効化と設定が可能です。また、新しいユーザ定義クラスを設定し、それらを既存のテスト・オブジェクト・クラスにマップして、テストまたはコンポーネントの実行時にユーザ定義クラスからオブジェクトを UFT One が認識するようにもできます。