UFT One テストの並列実行

複数の UFT One テストを並列に実行するには,パラレル・ランナー・ツールを使用します。さまざまなブラウザやデバイスを組み合わせて,複数のタイプのテストを同時に実行できます。これにより,テスト・スイートの実行時間が短縮され,配信のスピードが加速されます。

サポートされているテスト・タイプと環境

次のタイプのテストを並列に実行できます。

サポートされるテスト・タイプ 説明
GUI Web テスト

並列 Web テストは,Web Add-in でサポートされているコントロールについて,特定のブラウザでサポートされています。

サポートされているブラウザには,ChromeChrome_HeadlessChromiumEdgeEdgeFirefoxFirefox64IEIE64,および Safari があります。

注: 

UFT One 23.4 以前:Edge は Microsoft Edge Legacy を指します。

UFT One 24.2 以降:Edge は Chromium ベースの Microsoft Edge を指します。ChromiumEdge という値は後方互換性のためだけにサポートされています。

GUI モバイル・テスト

モバイル・デバイスでの並列テストは,Digital Lab を使用する場合にサポートされており,ローカル・デバイスでテストする場合はサポートされていません。

AI ベースのテスト

パラレル・ランナーが実行をサポートしているのは,次のタイプの AI ベースのテストです。 

  • デスクトップ Web アプリケーションでの AI ベースのテスト

  • AI ベースのモバイル・テスト

Java テスト(テクノロジ・プレビュー)

次のアプリケーションでの並列テストがサポートされています。

  • Oracle JRE,openJDK,ZuluOpenJDK,IBM JRE などのさまざまな環境での Java アプリケーション

  • JavaFX アプリケーション,SWT アプリケーション,Swing アプリケーション,および AWT アプリケーション

API テスト パラレル・ランナーは,API テストと,GUI テストから呼び出される API テスト,およびそれらの逆をサポートしています。

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並列テストを開始する前に

並列テストを開始する前に,次の手順を実行します。

ライセンス・チェック

お使いのライセンスでユース・ケースがサポートされていることを確認します。

  • モバイル・テスト:シートまたはコンカレントの各ライセンスは,最大 4 つのテストの並列実行をサポートします。

  • 他のすべてのテスト:テストを並列実行するには,コンカレント・ライセンス・サーバが必要です。テスト実行はそれぞれ 1 つのコンカレント・ライセンスを消費します。

パラレル・ランナー・ポートへのアクセス UFT One コンピュータのファイアウォールによって パラレル・ランナーが使用するポート(標準設定で 50051)がブロックされていないことを確認します。
Web テスト

並列実行を開始する前に次の点を確認してください。

  • テスト・ステップを分離モードで実行するように,テスト・スクリプトを変更します。

  • Safari でテストを実行するには,最初に Mac コンピュータへの接続を設定します。リモートの Mac コンピュータに接続するを参照してください。

  • コマンド・ラインで Web ブラウザを指定すると,これらのブラウザはテストを実行する前に起動されます。この値は,[記録と実行環境設定]で定義されたブラウザ設定と,テスト内で設定されたすべてのブラウザ・パラメータ化より優先されます。

    つまり

    • この実行では,指定されたブラウザを起動するように,[記録と実行環境設定]が変更されます。

      [記録と実行環境設定]が[開いているブラウザで記録と実行を行う]に設定されている場合,現在の実行では,このオプションは選択が解除されます。

      [記録と実行環境設定]が特定のブラウザを起動するように設定されている場合,これらのブラウザは起動されません。

    • テストに WebUtil.LaunchBrowser ステップが含まれている場合,追加のブラウザ・ウィンドウが追加で起動されます。テストがブラウザを正しく区別していることを確認してください。

モバイル・テスト

テスト・ステップを分離モードで実行するように,テスト・スクリプトを変更します。

モバイル Web テスト

モバイル]タブの[記録と実行環境設定]で,正しいブラウザが選択されていることを確認します。詳細については,モバイル・アプリをテストするための設定の定義を参照してください。

AI ベースのデスクトップ Web テスト

並列実行を開始する前に次の点を確認してください。

Java テスト

[記録と実行環境設定]の[Java]タブで,それらのアプリケーションを開くためのアプリケーション情報を指定してから,実行セッションを開始します。

注: SystemUtil.Run ステップで並列実行用の Java アプリケーションを開くことはサポートされていません。

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分離モードでのステップの実行

GUI Web およびモバイル・テストに関連

複数のテストを並列実行する場合,同じオブジェクトを操作するステップがあると,ステップが互いに干渉して,並列テスト実行でエラーが発生する場合があります。さらに,あるテスト用に構成されたグローバル設定が,別のテストの実行に影響する可能性もあります。

エラーを回避し,テストをスムーズに実行するには,次のユーティリティ・ステップで囲むことで,ステップと設定を分離モードで実行するように構成します。

  • ParallelUtil.StartIsolatedExecution
  • ParallelUtil.StopIsolatedExecution

AI ベースのデスクトップ Web テストの場合,各テスト・ステップを上記のユーティリティ・ステップで囲む必要があります。

例 1:テスト・ステップを分離モードで実行するように構成

ParallelUtil.StartIsolatedExecution
Browser("Advantage Shopping").Page("Google").WebEdit("Search").Click
Dim mySendKeys
set mySendKeys = CreateObject("WScript.shell")
mySendKeys.SendKeys("Values")
ParallelUtil.StopIsolatedExecution

例 2:OCR 設定を分離モードで実行するように構成

ParallelUtil.StartIsolatedExecution
TextUtil.SetABBYYParameters("removeGarbage", True)
TextUtil.ResetABBYYParameters
ParallelUtil.StopIsolatedExecution

例 3:他のグローバル設定を分離モードで実行するように構成

ParallelUtil.StartIsolatedExecution
Setting(SnapshotReportMode) = 1
ParallelUtil.StopIsolatedExecution

詳細については,『UFT One Object Model Reference for GUI Testing』の ParallelUtil および Setting オブジェクト・リファレンスを参照してください。

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パラレル・ランナー・ポートの変更

パラレル・ランナーでは,<UFT One インストール・フォルダ>/bin ディレクトリにある parallel.ini ファイルで設定されたポートが使用されます。標準設定のポートは 50051 です。

そのファイルで設定されているポートがすでに別の場所で使用されている場合は,次のいずれかの手順を実行して変更します。

  • <UFT One インストール・フォルダ>/bin/parallel.ini ファイルを編集用に開き,設定されているポート番号を変更します。

  • このファイルの編集に関してアクセス許可の問題がある場合は,%ProgramData%\UFT One ディレクトリに parallel.custom.ini という名前の新しいファイルを作成します。

    次のコードを追加します。

    [Mediator]
    Port=<ポート番号>

    parallel.custom.ini ファイルの設定は,parallel.ini ファイルの設定よりも優先されます。

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画像処理モードの変更

AI ベースのデスクトップ Web テストに関連

複数のテストを並列に実行する場合,パラレル・ランナーは,<UFT One インストール・フォルダ>/bin ディレクトリにある parallel.ini ファイルで定義された設定を使用します。AI ベースのテストを並列実行できるようにするには,ファイルで事前に定義されている標準設定の画像処理モードを変更する必要があります。

次のいずれかの方法で標準設定モードを変更します。

  • <UFT One インストール・フォルダ>/bin/parallel.ini ファイルを開き,UseStream パラメータの値を 1 に変更します。

  • このファイルの編集に関してアクセス許可の問題がある場合は,%ProgramData%\UFT One ディレクトリに parallel.custom.ini という名前の新しいファイルを作成します。

    次のコードを追加します。

    [Mediator]
    UseStream=1

    parallel.custom.ini ファイルの設定は,parallel.ini ファイルの設定よりも優先されます。

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並列テスト実行の設定

パラレル・ランナーを使用して並列テストを開始する前に,次のいずれかの方法で並列テスト実行を設定してください。

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並列テストの開始

並列テストの実行の設定方法に応じて,次のいずれかの方法で並列テストを開始します。

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その他の参照項目: