コンポーネント、フロー、およびグループの反復の定義

この項では、一度の実行中に、指定した反復回数だけグループ、コンポーネント、フロー、テストを実行するように設定する方法について説明します。反復のたびに、パラメータには異なる値を使用できます。

このトピックの内容:

反復の概要

反復の定義時に、次の項目を設定できます。

単一のコンポーネント、テスト、フロー、およびグループの実行回数の設定

単一のコンポーネント、テスト、フロー、およびグループの実行回数を設定できます。

  • テストでのビジネス・コンポーネントの実行(コンポーネントの[反復]ダイアログ・ボックスを使用)

  • 動的なデータ・テーブルによるテストでのビジネス・コンポーネントの実行(Microsoft Excel を使用)

  • テストでのフローの実行(フローの[反復]ダイアログ・ボックスまたは[反復]ダイアログ・ボックスを使用)

  • テストでのグループの実行(グループの[反復]ダイアログ・ボックスを使用)

  • テスト・インスタンスの実行(テストの[反復]タブを使用)

  • 特定のテスト設定を使用したテスト・インスタンスの実行([テスト設定]タブ>[データ]タブを使用)

反復回数は、指定したデータ値の数に応じて設定されます。たとえば、データが 10 組あるテストやフローは 10 回実行され、コンポーネント・パラメータ値が 6 組あるコンポーネントは 6 回実行されてから、実行内の次のコンポーネントに進みます。

ビジネス・プロセス・テストまたはフローで、単一の反復または反復範囲を実行するように指定します。 これにより、定義されているすべての反復を実行しなくても、1 つの反復または特定の複数の反復のみを実行してチェックすることができます。静的データを使用するコンポーネント、フロー、テストの設定の反復範囲は、[反復の選択]ダイアログ・ボックスを使用して指定します。
ビジネス・プロセス・テストまたはフローの同じ定義を別のシナリオに対して使用します。

さまざまなテスト実行に対して、反復をさまざまに組み合わせて実行できます。動的なデータを使用するテスト設定の反復範囲は、次のいずれかを使用して指定します。

  • [データ リソース設定]ダイアログ・ボックス。

  • Microsoft Excel。

グループの反復

場合によっては、複数のビジネス・コンポーネントをまとめて、グループとして反復すると便利なことがあります。

[テスト スクリプト]タブのコンポーネント・グループは、そのグループのメンバ・コンポーネントの上に表示されるグループ・ノードで識別されます。グループ・ノードには、グループ・アイコンが含まれ、グループの反復回数が表示されます。グループ・ノードを展開するとそのメンバ・コンポーネントが表示され、折りたたむと非表示になります。

  • 反復回数は、そのグループに定義されている値セットの合計数を示します。
  • 反復範囲は、テストの実行時に使用するように現在設定されている反復のサブセットを示します。
  • グループに属するコンポーネントの反復回数を、そのグループの反復と異なる回数にすることはできません。

BPT パッケージ・アプリ・キットを使用して、反復が含まれるテストやフローを変更検出モードで実行すると、選択した範囲の初回の反復のみが実行されます。変更検出の詳細については、変更検出モードでのテストの実行を参照してください。

Example: 反復の使用法:

  • 銀行アプリケーションで異なる loan ID を指定することで、テスト内のさまざまな融資を検索するフローの反復を作成できます。

  • 顧客にとって最も妥当な金利を確認するために、異なる金利のローンを準備するテストの反復を作成できます。

  • オンラインで本を注文するコンポーネントの反復を作成できます。このコンポーネントはテスト内で反復されるため、テストを実行するたびに、本の注文が複数回実行されます。さまざまなコンポーネント反復回数に対して異なる書名を指定することで、同じテストで異なる冊数の本が注文されます。

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反復用のデータの設定

反復を作成し、対応する値を定義します。

前提条件と考慮事項

反復を使用する場合は、次のガイドラインを念頭に置いてください。

アプリケーションの後提条件と次の反復の前提条件との一致

ビジネス・コンポーネントで反復を正しく実行するには、後提条件(コンポーネントの最後のステップを実行した後のアプリケーションの状態)と、前提条件(コンポーネントの最初のステップを実行する前のアプリケーションの状態)が一致していることが必須です。

出力パラメータと入力パラメータのリンク

ビジネス・プロセス・テストまたはフローに反復があると、出力パラメータ値が複数になる場合があります。その場合は、反復ごとにその出力値を、対応するターゲット・コンポーネントまたはフローに入力値として渡します。これを、パラメータのリンクと呼びます。詳細については、パラメータのリンクを参照してください。

グループ内のコンポーネントまたはフローに入力パラメータがある場合、各コンポーネントの反復回数は同じであることが必要です。 OpenText Application Quality Management は、グループ化の際、グループの反復範囲が、最初のコンポーネントの反復範囲に設定されるように要求します。たとえば、グループの最初のコンポーネントが反復 2 ~ 3 を実行するように設定されている場合、グループ全体で反復 2 ~ 3 を実行するように設定されます。
グループの最後の項目のアプリケーションの終了状態が、グループの最初の項目の前のアプリケーションの状態と一致する必要があります。
  • たとえば、グループ内の最初のコンポーネントの前提が、アプリケーションの[ログイン]ダイアログ・ボックスが開いている状態である場合、グループの最後のコンポーネントが終了した時点で、[ログイン]ダイアログ・ボックスが開いた状態になっていなければ、次の反復を開始できません。
  • グループの移動や、グループ内のメンバの移動によって、パラメータ参照の競合が発生する可能性があります。

    たとえば、あるグループを、そのグループ内のパラメータが必要とする入力コンポーネント・パラメータを提供するコンポーネントの前に移動するような場合です。表示された警告メッセージを無視すると、ソース・パラメータへの矛盾するリンクが削除されます。ソース・パラメータの値は空になります。このような場合は、グループの[反復]ダイアログ・ボックスで、パラメータの値を提示するか、リンクを復元することができます。

    反復コンポーネント、フロー、グループ

    [反復]ページを使用して、反復ごとにコンポーネント、グループ、フローで使用するパラメータ値を設定します。

    ヒント: また、動的なデータ・セットを使用しているときに、スプレッドシートで直接作業する方がよければ、Microsoft Excel を使用できます。詳細については、動的データとテスト設定の関連付けを参照してください。

    各入力パラメータの値を反復ごとに設定します。ユーザ・インタフェースの詳細については、[値の設定]ダイアログ・ボックスを参照してください。

    コンポーネント、グループ、フローで特定の反復範囲を実行する場合は、[反復の選択]ボタンをクリックし、[反復の選択]ダイアログ・ボックスで目的の反復を選択します。選択した範囲内に含まれない反復の見出しは、灰色で表示されます。

    注: コンポーネント、グループ、フローの入力パラメータが別のビジネス・コンポーネントまたはフローの出力パラメータを参照している場合、反復回数が異なると実行時にエラーが発生する可能性があります。[反復]ダイアログ・ボックスでパラメータ名が赤で表示された場合、反復範囲が一致していません。

    反復フローの実行インスタンス

    テスト・ラボ・モジュールの[テスト反復]タブを使用して、フロー・インスタンスが各反復で使用するパラメータの値を設定します。ユーザ・インタフェースの詳細については、[反復]ページおよび「[テスト反復]タブ」を参照してください。

    反復テストの設定

    テスト計画モジュールの[テスト設定]タブ、[データ]タブを使用して、テスト設定が各反復で使用するパラメータの値を設定します。ユーザ・インタフェースの詳細については、[反復]ページを参照してください。

    注: 動的データにアクセスするテスト設定の反復は、外部データ・リソース・テーブル内のデータの行数に従って設定され、[反復]ページでは定義されません。

    外部ファイルからのデータのインポート

    コンポーネントまたはフローの反復のパラメータ値は .csv ファイルからインポートできます。

    ファイルをインポートすると、ファイル内のすべてのレコードが、ビジネス・プロセス・テストまたはフローの反復になります。

    注: .csv ファイルからインポートするパラメータ値は、インポートの前にファイルが最後に保存されたときに定義されていた値です。値を変更する操作が OpenText Application Quality Management で行われた場合でも、それに伴って .csv ファイルの値が動的に変更されることはありません。逆に、.csv ファイルに変更を加えた場合でも、OpenText Application Quality Management のパラメータ値が動的に変更されることはありません。

    1. インポート用の外部ファイルを準備します。

      パラメータ値のインポートと保存は、.csv(コンマ区切り値)ファイルで行われます。これは、各行が 1 レコードで、レコード内のデータ値がコンマで区切られたファイル形式です。

      .csv ファイルはテキスト・エディタで手動で作成できます。また、Microsoft Excel などのプログラムでスプレッドシート・ファイルを .csv ファイルとして保存したり、ビジネス・プロセス・テストやフローに定義済みの一連のパラメータを .csv として保存することもできます。

      ヒント: コンポーネントの[反復]またはフローの[反復]ダイアログ・ボックスで数行を入力し、[エクスポート]オプションを使用して、初期の .csv ファイルを適切なフォーマットで作成します。実際のデータを入力するために、テキスト・エディタやスプレッドシート・プログラムで .csv ファイルを編集し、保存します。

      .csv ファイルをインポートする前に、そのファイルが次の例で説明する適切な書式で設定されていることを確認してください。

      • 最初の行 Version 1.0 は、タイトル行として予約されています。ここには、任意のテキストを含めることができます。
      • 2 番目の行("CustomerName","CustomerPhone","CustomerAddress")には、カラム見出しが含まれます。
      • その後の行には、ビジネス・プロセス・テストまたはフローの反復で使用するパラメータ値が含まれます。
    2. インポートを開始します。

      1. テスト計画ツリーで、関連するビジネス・コンポーネントまたはフローを含むビジネス・プロセス・テストを選択します。

        ヒント: ビジネス・コンポーネントに、少なくとも 1 つの入力パラメータがあることを確認してください。

      2. テスト スクリプト]タブで、反復ダイアログ・ボックスを開きます。

      3. インポートをクリックします。必要なデータを含む .csv ファイルを選択して、[開く]をクリックします。

      4. [インポートしたデータのマップ]ダイアログ・ボックスで、コンポーネントを展開して、マップする関連パラメータを選択します。マッピング後、.csv ファイルの値がインポートされ、[反復]ダイアログ・ボックスに表示されます。

        ヒント: [反復]ダイアログ・ボックスに、値が定義済みの反復が 1 つ以上ある場合、その値はインポートされた値で上書きされます。[反復]ダイアログ・ボックスに、インポートされるファイルのレコード数よりも多い反復が定義されている場合は、ダイアログ・ボックスの反復の余剰分が削除されます。

    外部ファイルへのデータのエクスポート(保存)

    反復用に定義したパラメータ値を .csv ファイルに保存(エクスポート)できます。そして、保存したデータをインポートすることで、同じ値を別のコンポーネントまたはフローの反復に適用できます。

    ヒント: また、パラメータを保存する処理は、表計算ソフトで編集可能な .csv ファイルを作成し、コンポーネントやフローに再度インポートする場合にも役立ちます。

    1. テスト計画ツリーで、目的のビジネス・コンポーネントまたはフローを含むビジネス・プロセス・テストを選択し、[テスト スクリプト]タブで、その[反復]ダイアログ・ボックスを開きます。

    2. 反復の値を保存するには、[エクスポート]をクリックします。

    3. [CSV (カンマ区切り) ファイルの保存]ダイアログ・ボックスで、[ファイル名]ボックスにわかりやすい名前を入力し、[保存]をクリックします。

      コンポーネント・パラメータまたはフロー・パラメータの値が .csv ファイルに保存されます。.csv ファイルはカンマ区切りのテーブル形式で保存されます。

      テーブル内の各カラムは、1 つのパラメータの値リストを表します。テーブルの最初の行はタイトル行です。2 番目の行には、パラメータ名(カラム見出し)が含まれます。それ以降の各行のカラムは、ビジネス・プロセス・テストまたはフローの 1 回の反復での、表示されたパラメータの値を表します。

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    反復の例

    コンポーネントの反復の例

    Login、CreateLoan、Logout の 3 つのビジネス・コンポーネントで構成される銀行アプリケーション用の次のビジネス・プロセス・テストについて検討します。

    前の図から、次の点をまとめます。

    • ビジネス・プロセス・テストは、全体で 3 回繰り返されます。
    • テスト・パラメータ BankURL、Username、Password は、テストの反復ごとに異なる値を使用できます。
    • CreateLoan コンポーネントは、3 回のテストの反復ごとに 2 回繰り返されます。つまり、CreateLoan コンポーネントは合計 6 回反復されます。
    • 入力パラメータ CustomerName、CustomerPhone、CustomerAddress、Amount は、CreateLoan コンポーネントの反復ごとに異なる値が使用されます。合計 6 個の入力パラメータの提示が可能です。
    • CreateLoan コンポーネントは、反復のたびに LoanID パラメータの出力値を提供します(合計 6 個の出力値が提供されます)。

    グループの反復の例

    4 つのビジネス・コンポーネント(C1、C2、C3、C4)を含むビジネス・プロセス・テストについて考えます。このテストでは、コンポーネントを次のように反復することが必要です。

    • コンポーネント C1 - 2 回反復
    • コンポーネント C2 - 3 回反復
    • コンポーネント C3 - 3 回反復
    • コンポーネント C4 - 1 回反復

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